12月の釣り



完全納竿して11月に終えた2003年の釣りであったが、ラストチャンスがやってきた。
12月というのに網走の最低気温はマイナス4℃程度で、雪も全く降っていない様子。
チカのストックがほとんどないし、ニシンやホッケが釣れていたら後で悔やむことにもな
るので、とにかく車を走らせてみることにした。                        



  ■ 網走港(第四埠頭)

12月5日 ここ数日雪が降り15cmほどの積雪に出かける気力は半分であるが、峠を越えた先にはパラダイスが待っ
ている。大げさに聞こえるかもしれないが雪があるとないとではそれほど大きな差があるのだ。
19時過ぎに出発する時は雪は止んでいたが、高規格道路は風による地吹雪気味。白滝地区に入ると雪が少なくなっ
ていて予想通り丸瀬布では雪が姿を消した。
網走港第四埠頭には22時過ぎに到着。好んでサケ釣りをしていた左側には一台の車もいない。オイルフェンス側に1
5台程度の車があり、マイナス4℃の寒さの中歓声が上がり釣りを楽しんでいる人たちの声がする。
場所は好きな所を確保できるので、出かける前に連絡しておいたレガオさんの場所も用意して車内で寝る準備をした。


12月6日 5時45分の目覚ましで起きて外を見ると、正面の空が明るくなり始めていた。そして釣り場を見てビックリ!
なんと私の竿立ての周りが、狭い感覚で他の竿置きに埋もれていたのだ。一気に目が覚めて状況を整理しようとする
が脳が回転せずぼんやりしていたが、顔を洗ってゆっくりしてから準備を始めて外に出た。
聞いてみると昨日は10時頃からチカが沢山釣れたそうで、混雑するので今のうちに場所確保と様子見に竿を出してい
るそうだ。広く取っていた場所を少し狭めてとりあえずチカの竿を2本セットして竿置きにセットすると、すぐに大チカが
釣れてきた。竿を置いてすぐに釣れるので妻を急がせ本格的に釣り始めた。
朝日は6時50分に撮影したものだが、朝の寒さは太陽が顔を出すと同時に消えて暖かささえ感じられるようになってきて、まさにパラダイス!網走最高!のチカ爆釣状態に入っていた。
左側の赤い防寒着を着ていた方はチカ釣りでは有名な方らしく、ウキ釣りを網走で初めてしたそうで、多いときは1本の竿に15匹ものチカが付いていた。
サケ用10フィートの竿にニシンのサビキをつけて数回キャスティングをしてみるものの、チカがすぐに釣れてしまうので集中できないし、周囲ではニシンだけ狙っている人にも全く釣れない様子であった。
周りのベテランさんたちは楽しい方ばかりで、ほとんど地元の方々だった。私の顔を見て「あんた見たことあるなあ〜」そういうおじさんの顔も見たこと
があった。 
妻の手袋に針がかかってなかなか取れないでいると、隣のおじさんがどれどれとやってきてくれたが足元のチカ竿を踏
んでしまって、申し訳なく思ったおじさんは大丈夫という私たちの断りにも耳を貸さずに竿を1本・仕掛けを2本・撒き餌
もくれた。かえって申し訳なくなってしまったが、このおじさん実はたいへんな世話好きの人だったということが後で分か
った。
そうこうしているところにレガオさんが現れた。中央部付近でサケが1本釣れていたそうだが、まだ始められる状態ではなかった。朝は7時までに食べておかないと死んでしまうレガオさんは、朝からへビーなカレーを食べていた。
左数人目でニシンだけ狙っていた方にいきなり4本も30cm弱のニシンが掛かって、周囲は一気にテンションが上がり一斉にキャスティングを始めるが全くダメだった。周りの皆さんも諦めが早く、すぐにチカに専念し始めた。
レガオさんもニシンやチカをサケの竿で仕掛けを変えてやっていてチカを車の前に置いていたが、目を放した隙にカラスに持っていかれ数が減っていた。
暖かくなってきたのでサケもいけるかとやっとウキルアーをキャティングし始めて少し経った時、レガオさんが「あーダメ
だったー!」口惜しそうに叫んだ。ウキが沈み手応えは良かったのだが、いま少しアワセが早かったようだった。
それから少ししてよそ見をしていた私にもサケのアタリがあったが、すぐに離してしまったのでもう一度誘って食わせる
も食いが浅くてダメ。その後手応えはなくなってしまった。
隣のおじさんには「釣れないサケなんかやめてチカ釣りに専念しなさいよ〜」とまで言われてしまう。こうなってしまうと諦
めは早く、先ほどのバラシに今シーズンのサケ釣りを諦めてしまったレガオさんは釣る気なし、私もチカを楽しみ始めて
いた。
妻のチカ竿に妙なアタリがあり、上げてみると50cm近い銀ピカの魚が見えた。妻が慌てて「タモ、タモ!」そう言ったがすぐに外れてしまった。今のはいったい何だったのだろう?もしかしてクチグロ??
その後、お昼前にはレガオさんが納竿してしまった。
私の周囲はウキの形が面白く、真ん丸い直径8cmくらいの大きな手作り玉を蛍光オレンジに塗ったものだった。オモリはチカが暴れても絡まないように充分な重さのものだったので、ウキが次第に面白い動きをして見ていて面白かった。
私たちはオモリは重いが浮きは付けていなかったので穂先が激しく海中
に刺さり込み、これまた見ていてたまらない動きだった。
隣のおじさんはこれを使いなさいと丸いが大きくないウキをくれたが、付けなおすのが面倒で「今度使わせていただきま
す」とありがたく頂いた。更に、チカの燻製なるものも頂き初めて食べた。
その後時々はサケルアーを投げているとアタリだけ一度あったが食ってくれなかった。そして左7人目くらいの場所で朝
からずうっとサケだけ狙っていた方に1本だけブナではないサケが上がっただけだった。
  午後からは次第に雲に包まれた空に変って寒くなり始め、完全に向かい風になった。
左側で「あーこらこら、離せ!ダメだっつーの!」そんな声がしたので見ると、黒い鵜(う)のような鳥がサビキに掛かっ
たチカを銜えて離さないようで、タモで追い払ったりしてやりとりは続いたが、とうとう糸が切れてしまった。「あいつが出
てくるとろくなことないんだ!」そう言って竿を上げていた。この一件を写真に写したりして面白がっていた私だったが、
この後自分の身にも降りかかってくるとは思ってもいなかった。
突然、松さんが現れて驚いた。何処から来たのか車もなく不思議だったが、聞くと朝からずうっとオイルフェンスの角で
サケを狙っていたそうだ。そしてすぐに姿を消した。
この時点でチカは200匹を軽く超えていて、バケツから3回ほどクーラーボックスに移していた。すでに充分な数は釣っ
ていたが、最後の網走を徹底的に楽しんでから納竿しようと思っていたので、まだまだ続けようと決めていた。
妻は車内でお昼寝タイム、代わって横にやってきた松さんはこの場所が自分のベストポイントだとサケを諦めていない様子。月曜日に来る師匠を待って明日も釣り続けるそうだ。
私のチカ竿がいい動きをしていてこれは沢山付いたか、あるいはニシンが掛かったか?そんな期待に竿を上げてみるとなんと!鵜が浮かんできた。チカを銜えており離す気はなさそうで、泳いだり潜ったり抵抗を見せていた。そうしているうちに他の糸が体に絡まって動けなくなってしまった。松さんがタモで掬ってくれて前代未聞の鵜を釣ってしまったのだが、これからが大変だった。
3人がかりで鵜に絡んだ糸を外し首に刺さった針を外したが、押さえていた松さんの手を突付く恩知らずな鵜であった。
「サケみたいに頭たたくわけいかんしなあ」とか「あんたこれ食べるかい?」とか色んな言葉が乱れ飛ぶ中やっと糸が外
れた。海に投げ入れると鵜はゆっくり沖の方へ何度か振り返りながら泳いで行った。
15時近くなって釣り人も少なくなったので私たちも納竿したが、チカはクーラーボックス半分以上の大漁となった。松さ
んに別れを告げて網走港を出発した時は暗くなり始めており、遠軽で夕食を食べてから高規格道路の雪に緊張し、自
宅には18時前に到着した。



2003シーズンを終えて、今シーズンご一緒させていただいた皆様や名前も知らぬ親切な方々、そしてパクリから始ま
ったこの釣り日誌の変革に大きな影響を与えてくれたメガ魂の管理人様、最後に我がアバラシリの仲間達、あなた方
のおかげで今シーズンは本当の釣りバカ日誌になってしまった。(私は網走在住ではないから違うと思っている方、あな
たもそうですよーー!)                       皆様に心からお礼を言いたい・・・ありがとうっ!


2003年オホーツクの釣り 終了 


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