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■ 網走湖(呼人)
1月8日 先日の初釣行は釣行ではなく、ただ単に氷上にテントを張ってラジオを聴きながら過ごしただけの雪中アウトド
アのような半日だった。予定では網走行きは月末であったが、釣果の期待できる釣り場はもはや聖地網走湖以外には 考えられず、成人の日の三連休が最もスケジュール的にも都合が良かったのである。
未明の1時半起床。今回はワカサギ釣り初体験の母と弟一家4人の総勢7人となる大所帯だったにもかかわらず、遅
れることなく予定通り2時には出発することができた。
外気温マイナス13℃はこの時期平均的な気温だったが、高規格道路インター付近では18℃まで下がった。路面状況は
良好で雪も降らず、すれ違う車は遠軽までで僅か10台程度だった。ワカサギ釣り初体験の興奮からか、或いは前夜20 時の早寝のせいなのかは分らなかったが、誰一人として居眠りすらしていないようだった。
天気予報では、道東方面は曇りで最低気温もさほど低くならないはずだったが、途中のサロマのコンビニで食料の調
達を済ませてから温度を見たときマイナス22℃にも下がっていたのには驚いたものの、網走はもう少し気温は高いと思 っていた。
常呂を過ぎて能取湖畔に入ると湖上にテントの灯りが見えていて、チカ釣りなのだろうが今までに見たこともない場所
だったので、氷はしっかり張っているのだろうかと気になった。
網走湖半に入るとテントの灯りが見え始めたが、前回よりもはるかに沢山の数のテントが見えていた。ここ最近の網走
湖爆釣情報から考えて、明るくなってからでは駐車場は満車になってしまうだろうと思っていたが、何と!呼人駐車場は すでに一杯になっていて、僅かに1台の狭いスペースがあっただけだった。なんとか車を入れて準備を始めたが、気温 はマイナス20℃と予想外に寒かった。
車内で待機している人たちも多く見られたのは駐車場の確保のためなのだろう、私達夫婦と弟3人ですぐに準備を済ま
せて出発!実は先日、キッシーさんが夜釣りを体験していて、彼からその楽しさを聞いていたことと、昨年経験した日没 からのランタンの灯りによる釣りの楽しさも味わいたかったのである。
キャップライト2つが頼りの絶望的な状況の中で準備を始めたが、この日は何といっても4人で丁度良いサイズのテント
に、大人5人+小学生2人の大所帯だったのでイスの配置には随分と頭を悩ませた。イスを4脚にビーチベッドを並べ て配置は完了し、穴は4つとした。人数分の竿の用意はしていたが、沢山開けては子供だけでなく大人までが足を突っ 込みそうだし、入れ食い時にはオマツリの可能性が高くなってしまうからでもあった。
が青く明るくなり「あと1時間後には爆釣が待っているぞ!」などとみんなを励ますが、初体験者には寒さも相当辛そう だった。
表層がダメならばと底を探っていた私に少しづつ釣れ始め、周囲も明るくなってきた頃ようやく妻、そして他の2つの穴
にもワカサギが釣れ始めてきた。待ちに待った入れ食いタイムがやってくると、表層でも仕掛けを投入した瞬間にアタリ があり、複数匹のワカサギがどんどん釣れてきた。
たりして、なかなか思ったよりも釣果は伸びていなかったものの、朝食をとる暇がないくらいに楽しんでいるようだった。
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妻の釣果 管理棟から釣り場を望む
外へ出ると雲ひとつない快晴の空と白い氷上のおびただしい数のカラフルなテントが眩しいくらいに見え、賑やかな歓
声やドリルの音、管理棟からの迷惑駐車の移動案内が何度も聞こえてきていた。
釣りをしていた180cm以上の長い竿のおじさんたちもいたが、こんな釣りも面白そうだとは思ったもののさほど釣れてい る様子はなかった。今シーズンはコールマンのアイスフィッシングシェルターそっくりのテントも発売されていたが、お手 頃な価格のせいかここでも何張か設営されていた。しかし、圧倒的に多いのは小川であり半数以上となるだろう。 ![]() ![]()
明るくなってから始まった入れ食いは止まることを知らず、いつの間にか妻と私のバケツは一杯になってきていた。こ
れは、解禁直後の12月25日のあの日よりも釣れていたかもしれない。
予定では14時頃までと考えていたが、11時を過ぎてから「そろそろ帰ろうか?」ということになったが、昼食の準備もして
きていたのでテントの中で食事を済ませ、子供たちが氷上で駆け回っている間に最後のエサを付け替えて一釣りして から納竿と考えていたものの、釣果は全く落ちずなかなか止められなかったが、きりがないので片付けを始めた。 ![]() ![]()
いつもの釣りバケツにみんなで釣ったワカサギを入れると山盛りになり、なんとかこぼれ落ちないこの状態で1200匹を
超えていたので、今後のおおよその数の目安となるかも知れない。
納竿時間が早かったので氷上はまだまだたくさんの人が残っていて、駐車場もほぼ一杯だった。帰りがけに見えた第2
駐車場も満車で、後から後からと車が入って来ていたのは、翌日も祭日なので夜釣りを考えている人なのだろうと思っ た。
ガソリンの補給を済ませて来た道を引き返していると、卯原内もテントや野釣りの人が一杯で川に沿って停めてある車
と釣り人が川の位置を教えてくれているようだった。未明に見た能取湖上も10組ほどの姿が見えたものの、どう見ても 氷が薄そうで危険な感じがした。
どこまでも青空が続く快適な国道を走り、白滝入口では一部雪が降っていたものの高規格道路も晴れていて、明るいう
ちに自宅に戻ることができた。
■ 朱鞠内湖(前浜)
1月14日 この日は近郊ダム湖・朱鞠内湖の解禁日だった。解禁日ということは、雪深い場所なので道もできていない
だろうと、4時に起床してゆっくりとした出発となった。
マイナス13℃はさほど寒くはなく、日中の気温は今年一番高くなりそうで、朱鞠内も晴れの予報だった。
比布インターチェンジから高速道路に乗るが、窓が凍り付いて開かないので車から降りてカードを取った。この時間は
ほとんど走っておらず、路面もきれいに排雪されていて走りやすかった。
士別・剣淵料金所では車を降りて支払いをしようとしていたので、不思議そうな顔をした係員の人に料金を聞くと「450円
です」半額サービス中らしく、通常は850円だった。得した気分で国道を走り、士別市内のコンビニで食料を購入してか
2mほどの固くなった雪面を進む。場所の設定は網走の爆釣に慣れていて甘い考えを持っていたので、解禁日だから どこでも釣れるだろうと思い簡単に決めてしまったのがそもそもの間違いだった。
先にエサを付け終わった妻が仕掛けを投入・・・釣れない。私も表層から底まで丹念に探りを入れてみたが、生体反応
なし。
朝マズメだというのに全く反応がなかったので、普通なら場所移動するところだろうが移動はせずに爆弾投入!
5分ほどすると爆弾の効果か、たまたまワカサギが通りかかったのか定かではないが釣れはじめた。調子よく釣れてい
たのだが、これで安心したのか妻が「朝ごはん食べよう!」、それでも私は食べながら釣りをしていたので妻よりは釣果 はあったが、朝食が終了する頃にはポツポツとしか釣れなくなってしまっていた。
は150cmと若干長いが、重量はコールマンよりも軽く設営も楽そうだし、サブポールが強度をアップしていると同時にス タイルも良くしている。
3m×3mの広さと205cmの高さは、テントの中に入ってみると驚くほど広いし、出入り口・大きなファスナー式メッシュ
窓・屋根部のベンチレーションがそれぞれ2箇所というのも良い。あえて欠点を言えば、屋根部のベンチレーションがメ ッシュでないことと、広いがためにスポーツスター1台では寒そうなことくらいだろう。
ナが深い場所では手ばね竿には限界があり、糸が絡みやすく釣りにくい・・・。
昨年何度か通ったポイントに入ればよかったと後悔しながらも、好天のなかでの快適なワカサギ釣りが楽しめただけで
も良しとしようと軽いソリを引いて車に戻った。
■ 網走湖(呼人)
1月28日 今回は「ワカサギの夜釣り」ということで、いつになくワクワクする気持ちが大きかったが、徹夜覚悟の過酷な
釣りに果たして体が持つのだろうか、数日前の風邪が完治していなかったことが影響しないだろうか?不安だった・・・。
旭川から戻ってすぐに準備を済ませ、16時には出発することができた。天気は曇りだが雪は降っておらず、路面は半
分ほど出ていて走りやすかった。
高規格道路のトンネル前でレガオさんから電話・・「風邪をひいてしまって参加できない・・・」残念だが仕方がない、おそ
らく先週の初釣行で釣っていじめた魚の呪いだろうなどと考えながらトンネルに突入。トンネルを抜けた白滝は、やっぱ り雪が少ないなあといつも思う。
サロマを過ぎると小雪が舞いはじめ、風が強くなっていて吹き溜まりが多くなり、常呂では道路の所々に砂漠にできる
砂山のような形をした吹き溜まりが現れて、ブレーキを踏んだり対向車線にはみ出したりしなければならない路面状況 だった。
常呂レストハウスで「カキづくし定食」「かに丼」を注文、秋に食べたカキに比べると格段に粒が大きなものとなっていて
美味しかったし、かに丼もご飯が寿司飯も選べるのがありがたく、こんなに沢山のってていいのか?そう思わせるほど 価格の割りにはてんこ盛りだった。
気温はマイナス3℃と暖かいのだが、強風による地吹雪が体感温度を極端に下げるので、温度計がなければこんなに
気温が高いことは分らなかったであろう。
準備ができていたキッシーさんが先に出発して、私達もすぐに準備に取り掛かった。悪天候の中でも湖上には10張弱
のテントがあり、雪はあまり積っていなかったので移動は楽だった。5分ほどでキッシーさんのテントを発見し釣り場到 着、一人で頑張った様子が見て取れ、南極越冬隊員のように雪にまみれてペグ打ちをしていた姿が印象的だった。
私達もテントを広げ設営を始めた頃メガ弟さんから電話があり、駐車場からライトでサインを送って間もなく到着するこ
とを知らせてくれた。5分ほどで到着したメガ弟さんはテキパキと設営作業をこなしていたが、突然の悲鳴・・・どうやら穴 に足を突っ込んでしまったようで幸い大事には至らなかったものの、凍り付いていない穴には注意が必要だということ を体を張って教えてくれた。
おそらく特注品なのだろうが、鉄パイプの骨組みによる白くて大きなテントが私達の近くに立っていた。発電機による強
い電球の明かりと、中で焚いているストーブのものであろう煙突から煙が上がっていて、まるでイベント用のテントにも 見えた。
声を上げた!
ワカサギは解禁日頃とは違い、時々型の良い10cm以上のものも釣れていて、大きなものでは14cmほどのチカと見間
違ってしまうほどの型の良いものも釣れた。
時々底に仕掛けを下ろしてみると底にも魚はいるようで、表層ほどではないがポツポツと釣れる事もあった。
随分遅れて釣り始めたメガ弟さんはリール竿で、小型ながらも電動リールのようなスタイルとカウンターによる深さまで
表示されるという優れものに、一種の憧れのような眩しさを感じたものの、ここは網走湖・・・深さ約2mではその実力は 充分発揮されなかったようだった。 ![]() ![]()
私はK-ZANゴールドステンばね竿を始めから使用して、ワカサギの微かなアタリまで逃さない作戦だったが、比較的魚
体が大きくアタリが大きい網走湖ではその実力は無駄ともいえるもので、表層釣りに短い竿ではうっかり大きなアワセ を入れたときに氷の壁に掛かった針のせいで何度か竿を落としそうになったり、壁に掛かった針を外そうとして高価な ステンレスオモリを2個もなくしてしまっていたので、結局以前の竿に交換することとなってしまった。
しかし、夜釣りは「釣れる!」ことが実証され、飲み会をしながら釣りまで楽しめる最高のひとときを過ごすことができた
のだった。
外の風は時々強く吹きつけるので、換気口から入り込んでくる雪や強風によって揺れるテントから結露が零れ落ちてく
ることが時々あり、これ以上風が強くならないことをみんなが願っていた。
テントの中は別世界・・・そんなセリフは毎回言っていることだが、この日は特にそれが実感できてランタンの白っぽい灯
りにストーブの遠赤外線ヒーターの赤、足元の雪と氷とバケツの中で泳ぐワカサギがなんとも言えない冬の夜の楽しくも 怪しげな遊びを象徴しているようだった。
ので、換気口を大きく開いたり時々外で深呼吸したりして体調を整えていたが、妻には何の異変も見られずテント内に ソリを持ち込み、その中にキッシーさんの保温マットを敷いてベッド代わりにして仮眠していた。
が帰ってきたのは、空がほんのりと色付き始めた6時頃だった。
大変な辛い夜になるだろうと考えていた夜釣り初体験は、睡魔に襲われることなく朝を迎えたものの、頭痛と胸のむか
つきが難敵となり私を苦しめ、食欲までも奪ってしまった。しかし、どんな時でもそうであるように、夜明けとは荘厳であ り生きている証を感じさせてくれる何ものにも変えがたい力を秘めているもので、私も少しだけ元気になった。
聞こえてくる会話からはあまり釣れていないようで、エンジンドリルの音はこの後も時々響き渡り、そこらじゅう穴だらけ になっているのでは?と思うほどだった。
明るくなってから妻の竿に異変があった・・・重量感のある竿のしなりにカワガレイを確信していた妻だったが、もう少し
で穴から出てくるところでバラシ・・・残念な1枚となった。 ![]()
そして7時20分頃、電話予告どおりキッシーさんの仲間4名が到着、その中には帽子岩で一度ご一緒したことがあるイ
カリさんと、昨年のワカサギ初体験のときに女満別会場でご一緒したマスさんも参加していたので、打ち解けるのに時 間は要らなかった。
だが、さすがにワカサギ釣りをしに来ただけあってアイスドリルも持参していたのだが・・・・・まだ箱に入ったままの超新
品状態が問題だった。箱入りということは組み立てが必要で、六角レンチで組み立てなければならなかったのだが、こ んな時に限って誰もレンチなど持って来ていなかったので、結局キッシーさんが色々努力してようやくドリルの組み立て が完了したのであった。
出発。卯原内川の混雑を横目に舗装が出ていた快適な国道をひた走り、やっとのことで自宅に着いたが、体調は最悪 のままだった。
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