2月の釣り



   ■ 糠平湖(五の沢)

2月5日 糠平「ひがし大雪自然ガイドセンター」のホームページによると、最近の五の沢の釣果は平日平均で100匹、
休日平均で60匹とあった。昨年の同時期も同じような情報だったので、これはもっといけそうだと確信して糠平湖釣行
が決まった。
冷え込みはさほどでもなかったが雪は降っておらず路面も走りやすく、当然のことながら時間的にもすれ違う対向車は
ほとんどなかった。昨年までは一晩中点いていた層雲峡の氷爆祭り会場の照明は消されていて、こんなところにも不況
による節約の波が来ていることを感じた。
糠平湖近くの開発局の道路情報センターに着いたのが5時半過ぎで、きれいなトイレで用を済ませて空を見ると微かに空が明るくなり始めている程度で「少し早すぎたかな?」そう話しながら、そこから5分程度で糠平湖・五の沢駐車場に着いた。
車内で明るくなるのを待っていたが、次々に準備を終えた人たちが湖へと続く林の中に消えて行くのをぼんやりと眺めながらラジオを聴いていた。気温はマイナス21℃で、相変わらず寒いところだと思いながら空を見上げると、まだ星が見えていたが次第に群青色が青へと変わってきていた。
すでに車の数は20台以上停まっており、私達の車の横にも今着いた人たちが準備を終えて出発したので、ようやく準備を始めることにし

三国峠付近
た。6時15分頃だったろうか?ソリを引いて進みはじめると、林道にできているソリの道が固く引き締まっていて舗装路
面のようになっていたせいで、ソリの滑りが良く歩きやすかった。林の中をクネクネと上り下る大変な道も楽なもので、
あっという間に湖面が見えるところまで出てしまった。
お正月に来たときとは全く様子が違い、ダム水位の低下により湖面は十数メートル下がっていて、取り残された厚い氷が所々に大きく割れた跡を見せていて迫力ある自然の造形がいたるところにあった。
湖面にテントが見える場所まで来るとランタンの灯りがまだ残っていたが、右奥の山にはあそこから日が昇るのだなと分るそこだけオレンジ色の空になっていて、間もなく完全な朝が来る雰囲気を感じさせてくれた。
テントが密集していたのは川が流れ込む岸近い場所だが、中央付近も広範囲に渡って良く釣れるのがこの釣り場なので、混雑していない中央部を目指す。湖面の積雪は10cm程度と歩きやすいが、寒さが厳しいので唯一顔が冷たかった。
適当に場所を決めてスコップで除雪すると、スケートリンクのような
平らな氷面が現れるのがこの湖の好きなところで、さっそくテントを広げソリごと中に入れた。前日に購入した新品のガ
ソリンストーブに点火して、それでも寒いと妻が言うので今まで使っていたもう一台に点火しようとしたのだが、ガソリン
が出てこない・・・どうやら煤落としをしたときにクリーニングロッドが外れてしまっていたようだった。仕方がないのでガス
ストーブを代用して少しは暖かくなったが、ガソリンストーブ2台でぬくぬくとTシャツ釣りなんて考えていたことはもろくも
崩れ去ってしまった。
45cmほどの固い氷なのでドリルも一気には貫通できなかったが、さらさらしすぎて土手がうまく作れないほどきれいで
ある。先に準備を済ませた妻が仕掛けを投入したが「あれれ−どこまで落ちていくんだ!」と言うほど底に着くまでには
随分と時間がかかった。昨年は5mほどの場所だったが、この場所は11mという深さにビックリしてしまった。
今年購入したおもちゃのようなリール一体型のワカサギ竿が役立ち、オモリも2個付けて対応したが底に達するまで15
秒もかかってしまうので効率は良くなかった。
表層から底まで探ってはみたものの底にしか魚はいないようで、それも一番下の針が多かった。昨年よりは型が良く幅広い立派なワカサギが釣れるので面白かったが、ダブル・トリプルと釣れることは少なく、手動リールはいくら高速巻きをしても仕掛けを下まで下ろす時間がどうしても無駄な時間となってしまうのは仕方のないこと。
ワカサギがヒットしたときの感覚は手に伝わってくるが、ワカサギだけにリールを巻いているときは全く手ごたえがないもので、この点に関してだけは面白みがなくて慣れるまでには時間を要した。
9時頃、遠くからスノーモービルの音が聞こえ近くにあったテント付近に停車して、オレンジ色の腕章をした人が野釣りをしていた人たちとなにやら話しをしていたが、釣魚料金の徴収をしに来た人だとすぐに分ったので二人分の1200円を用意して待っていた。
外から声がして会計を済ませ・・・しばらく釣りの情報を聞いたりしてお話をしたが、この釣り場は撒き餌をすることで釣
果が上がるようだが、撒き餌をする気はなかったし持ってきていないので当然のことながらこれ以上の釣果は望めず、
それでも仕掛けを落とすとすぐに反応があり、ポツリポツリとだが地味に一匹づつ釣り上げて楽しんで行くことにした。



外は陽が射していたが気温は低いままで、およそ50張はあるテントから時々歓声が聞こえていて、遠くタウシュベツ橋
(通称めがね橋)も見えていたので散策を楽しむ人の姿も見え、昨年ほど氷の透明感はなかったが自然の真っ只中に
いることが実感できるのであった。

ワカサギサイズのウグイ
昨年爆釣したポイントを探して、一人でドリルと竿とイス、それに氷救いを持って中央部付近に穴を開けてみると、すぐに底で反応があり釣れたのだがそこでも一匹づつの今の場所とさほど変わらない状況に加えて、時々聞こえてくる「ゴゴゴゴー、バリバリバリ−!」という氷の音が怖かったので、10匹ほど釣って退散しテントに戻ってしまった。
お昼は牛丼とカレーでこれまた熱々の食事が、先週との違いにしみじみとさせられる外での美味しさがあった。お昼頃には食いが悪くなり、この状態が続くなら納竿しようかとも思ったが、すぐにワカサギが釣れはじめたのでまだまだ楽しむことにした。
13時を過ぎた頃、妻が釣った魚に「これワカサギじゃない!」そう言うので見てみると小さなウグイだった。以前、間違えて持ち帰ったウグイを水槽で飼育しようと入れてみたところ、すぐに中にいたポリプテルスが美味しそうに食べていたので、このウグイもエサとして持ち帰ることにした。
14時過ぎには再び荒食いが始まり、仕掛けが底に着くなりアタリが出るといった入れ食い状態となり、幾分不調だった妻も快調に釣果を上げ始めてついつい真剣モードになってしまう。
15時になると周囲のテントも少なくなりそろそろ止めようかと思っていたが、面白くなってきた妻はなかなか止めそうにないので自分もそのまま竿を片付けられなかったものの、日が沈むのを合図に私は後片付けを始めることにした。
その後ようやく納竿した妻も片付けを始めて、ソリを引き始めた時には氷上のテントは10張もなくなっていて、そのほと
んどが片付けを始めていたようだった。
夕方から吹きはじ
めた風が頬を差す
ほどに冷たく感じら
れ、朝の寒さとは
全く違った冬の厳し
さを感じたものの、
昨年はソリを引くの
も大変だった雪道
も今回は驚くほど
楽なもので、それで
も三度ほど休憩し
ながら歩いていると
「お先に・・」とか「ご苦労様です・・」などと声を掛けて抜いてい          中央奥にメガネ橋が見える
く釣り人たちには、登山中の声かけのような親しみを感じた。中には一緒に休んでしばらく話し込む人もいて、のんびり
無理なく車に戻ることができた。車に戻り片付けを終えた時には17時を過ぎていて、駐車場の車も僅か7台程度になっ
てしまっていた。
層雲峡の氷爆祭り会場は朝とは全く違った賑やかな色とりどりのライトアップがされていて、各ホテルは客室の明かり
がほとんどの部屋に点いていることから、日曜日というのに満室状態であることが推測された。
この日の釣果といえば、3桁釣りはできたものの昨年の爆発的な釣れ方に比べると遠く及ばないものであった。





   ■ 糠平湖(五の沢)

2月11日 先週に続き糠平湖釣行を予定していたが、今週はワカサギ初体験の洋子さんとhiromiさんが後から現地で
合流すると連絡が入っていたのである。二人は氷上のチカ釣りなどは経験していたが、ワカサギは初めてと言いながら
も早起きが苦手なので少し遅くなるかもしれないと、釣人らしからぬことを言っていたのが少し心配だった。
私達は、先週出撃が早すぎたので出発時間を30分遅らせての出発となったが、外へ出ると10センチの積雪と降り続い
ている雪に若干の不安を感じた。町内のコンビニで買い物を済ませて国道に出ると、進行方向は除雪車が走った後で
走りやすいが、対向車線は除雪が済んでおらず積雪の跡に数台の車が通った跡だけが残っていた。
三国峠を下りると雪は降っておらず、この道も進行方向だけが除雪されていて、途中で対向車線を走る開発局の除雪車とすれ違った。湖まで残り5分の除雪ステーションでトイレを済ませたときに、除雪を終えた車が2台ステーションに戻り、この頃になると空は随分と明るくなり始めていた。
五の沢駐車場に着いたのは6時20分だったが、すでに30台以上の車があり、隣の方と挨拶を交わしながらこの混雑に驚いていた。
ソリを引き始めた頃には明るくなってきていて、前を行く夫婦連れの奥さんが引くソリの後を写真を撮りながらゆっくりと進んでいたものの、先週の固くなったソリの道とは違い新雪の固まっていない雪道はソリの抵抗が大きく楽ではなかったが、往路は湖に下りるので息切れすることもなく湖面へと出ることができた。
相変わらず浅い釣り場の沢の出口付近にテントは多かったが、前を行く夫婦連れの方とこの日の釣り場選定について
話しながら、お互い湖の中央部を目指すことにした。



途中で諦めた私達は先週よりは奥まで進んだが、考えていたほど中央部には行けず除雪も適当に済ませて試し釣りを
することにした。テントだけは広げて固定せず、ソリの荷物はそのままに妻が仕掛けを下ろしてすぐにアタリ・・・しかし、
未だリール竿に慣れていない妻は少し遅れてこの日の一匹目を釣り上げ「ここでいいよ・・・」私は今ひとつ不安を払拭
できずにいたものの、置いてある妻の竿に続けざまにアタリがあったので「この場所でもいいかな」と心を決めた。
積雪が少なかったのでテントの縁に載せる雪集めは大変だったが、テントの周囲4本だけペグを打ち込み場所を決めた。
私達よりも奥にテントを張ったあの夫婦の方はエンジンドリルを持ってきているようでけたたましい音が聞こえたが、すぐにやってきて「イヤーあそこ全然釣れんワー、どうだいこっちは?」そう言ってしばらく話をした後、気がつくと私達の横に移動してきていた。
7時半になり私も釣り座を決めて穴を開け仕掛けを投入しているときに、遠くから騒がしい声がした。聞き覚えのある声にあの二人だとすばやく反応した妻は、テントの窓を開けてこの場所を知らせていたが、どうやら洋子さんとhiromiさんは四角いテントの目印は間違って
いないが色を間違っていて、オレンジ色の私達のテントではなくエンジ色の他の人のテントに声を掛けていたのであっ
た。
テント釣りの体験がない二人は大変な厚着をしていたので、テントに入るなり「暑い!暑い!」を連発して重ね着を脱ぎ
始め、しばらくは釣りの準備もできなかった。この日はマイナス13℃程度で暖かかったものの、風があったので外は随
分と寒く感じられテントの内と外では体感気温差が大きかったのだろう。
急に賑やかになったテント内では二人による穴開け作業が始まったが、厚さ50cm近くもある氷に苦戦して、力持ちの
hiromiさんでも簡単には行かず「握り飯2個分のエネルギーだー!」などと叫びながら必至・・・2分を要して貫通、さらに
洋子さんになると休みながら自分の力だけで貫通させようと頑張っていたが、最後に力尽きhiromiさんが僅か半回転で
貫通させていた。
深さ11m以上、タナはやはり底ばかりだったが入れ食い状態だった。洋子さんは両軸のワカサギ専用リールだが、竿先が折れていてアタリがとりにくそう・・・予備の竿も竿先が同じように折れていてテープ巻きした竿先が何とも痛々しい。
hiromiさんはチカ用の固くて短い竿に1000番クラスのスピニングリールを付けているので、仕掛けを落とすのに糸を送り出さなければ止まってしまうのが大変そうだった。
二人ともワカサギの繊細なアタリがわかりにくくて苦労していたが、hiromiさんはすぐに慣れてきていたようだった。二人ともサロマ湖の氷上野釣りは何年か経験しているので手馴れた様子で、騒がしいの

怪しいマスクの洋子さん
は共通していたが、洋子さんは一人黙々と釣るタイプ・・・hiromiさんは誰とでも話して仲良くなるタイプなので、現地で知
り合ったベテランのおじさんたちに頂いたという仕掛けや氷上で拾ったというイスなど、色々な曰く付きの道具が多くみ
られた。

文句あっか!って顔
先週聞いた撒き餌が有効と言う話に撒き餌も持ってきていたが、ワカサギ釣りには大きすぎる撒き餌カゴだったのですぐに撒き餌は中止した。
二人が到着した30分後の8時には、この日の第1号ウグイも釣れて、ウグイ嫌いのhiromiさんはその姿を見てギャーギャー騒いでいたが、先週よりは大きかったので引き味は良かった。
10時過ぎには先週と同じ釣魚料金の徴収員がやってきたので、料金の支払いを済ませた。
その後、その徴収員の人は私達の近くに乗ってきたスノーモービルを置き去りにして、料金の徴収をしつつ所々で試し
釣りをしながら歩いていたので、帰ったのは午後になっていたようである。
ベテランの人に頂いたというhiromiさんの仕掛けは好調で、私達のどの仕掛けよりも数多くのワカサギが一度に付いていた。この日一度に釣れた最高は5匹で、私は最高でも3匹止まりだったのでアタリが取れるようになれば私よりも釣果は伸びるであろう。
なかなか良さそうな仕掛けだったので次回に試してみようと思っている。
朝食を食べようとして水を探していたのだが、いくら探してもテント内にも外のソリの中にも見当たらず、運搬中に森の中のどこかに落としてしまったようだった。仕方がないのできれいな雪を集め、鍋で水を作ってお湯を沸かすことになったが、昨日降った新雪がなければこのような水の確保は難しかったかも知れず、消えた4Lのペットボトルが何故?どこで?落としたのか、しばらく頭を悩ませた。

複数釣れるhiromiさん
先週と同じくらいの人出だったが、入口付近は釣果が落ちてきているようで、反対に湖の中央部は釣果が増えていると
徴収員の人が教えてくれた通り、朝マズメが終っても釣果は落ちなかった。
私が2匹目のウグイを釣り、妻も順調に釣れて、hiromiさんも一度に複数匹釣り、洋子さんはとりあえず上げてみるとワ
カサギが釣れているといった和気藹々とした賑やかなテント内となっていた。



特徴的なのは洋子さんで、自分の穴にわざわざ氷のクズを入れて浮かべ、その光り方がきれいだと喜んでいたのであ
った。私達から見れば釣りにくいだろうと話していたのだが、そのような忠告はどこ吹く風と我道をマイペースで楽しん
でいる姿は彼女らしいところであろう。

今回は完璧!
自称「オヤジ」のhiromiさんもバケツ代わりのビニール袋に水を入れてその中に釣れたワカサギを入れていたが、次第にその数はみるみる増えてきているようであった。
外の様子を見て戻ったhiromiさんが「7本も並んで竿が立っているけど、あれなあに?」と言うので、サクラマスやアメマスなどの穴釣りだと教えたところ「やってみたい!」俄然目の色が変わって興奮状態になった。
仕掛けはいつも持ってきていたので、さっそくhiromiさん「サクラマス釣っドー!」と、お湯を入れたばかりのカップ麺のことはそっちのけで夢中になってしまった。渓流釣り大好きのhiromiさんだったので夢中になるのも無理はなく、しばらくは何を話しかけても上の空だったので、当然カップ麺は冷たくなってしまっていたのであった。
結果から言えば釣れなかったのだが、あれだけ興奮して騒いだだけでも充分楽しめたのかもしれないと思った。
洋子さんはテント生活の楽しさや快適さを知ってしまった様子で、テント&ストーブ&ソリなどの購入を早くも決めてしま
い、私達がキッシーさんからこの楽しさを教えてもらったときのように、頭の中は一杯になっていたのかもしれなかった。
この日はコールマンストーブを2台点けていたので、その暖かさは広いテント内でも充分であった。ただ、油断した妻が昨年春のキャンプでダウンジャケットの袖に焼き穴を開けてしまった失敗を思い出させる、2度目の穴開けをやってしまったのは誤算だった。
お昼になっても釣果は落ちず、底に落としてすぐに反応があるのは変わりないが、幾分食いは悪くなっていたものの集中してアタリを取れば釣れてしまうのであった。
時々強い風が吹いていたので四隅にペグロープを張り強化したが、通気口から入る風によってテントは外で見ると膨らんでいた。

大物釣りに夢中だ
午前中は陽が射している時間も長かったが、午後からは曇りがちで時々雪も舞う天気になり少しは寒さを感じていた
が、テントの中は全く関係ない暖かさだった。
13時半過ぎhiromiさんの竿に妙な反応・・・急に軽くなって、その後リールが巻けなくなってしまったのであるが、洋子さんの竿にも大きな反応があり、巻き上げてみるとウグイが釣れていた。しかも、仕掛けが倍に増えていたのはhiromiさんの仕掛けと絡んでしまっていたことに他ならない。
ウグイ嫌いのhiromiさんは「私のに釣れていたら吐くかもしれない・・・」と叫び、どちらの仕掛けに釣れていたのか確認を急ぐ・・・幸運なことに洋子さんの仕掛けだったので一安心していたものの、絡んだ仕掛けを解くには多少時間を要した。
14時半頃には荒食いが始まるだろうと予想していたが釣果は変わらず、一定のペースで釣れ続けたがタナが深いので釣果は伸びず、それでも頻繁にあるアタリが私達を満足させてくれた。
16時を過ぎると急に釣果は落ち始め、私が最初に納竿した。
片付けをしながら3人の様子を見ていると、反応は悪いが時々は釣れていてなかなか竿を仕舞えずにいるようだった。
周囲を見ると沢山あったテントも少なくなっていて、小雪も舞い始めていたので私達も納竿することにした。
柔らかい雪上はソリの抵抗が大きくて苦労したが、坂道の手前でバテてしまった私と妻に代わりhiromiさんがソリを引き始めると、まるで馬ソリを引く馬のようなパワーを発揮してどんどん進んでいった。林の中で再び座り込んで休憩した私達を尻目に先を歩いてい

和菓子のような氷
たhiromiさんの姿は完全に消えてしまい、呼べど叫べど応答はなくなってしまった。
ようやく駐車場に着いてみると雪の上に横たわるhiromiさんがいたので少しホッとしたのは、これでピンピンしていたら
化け物だと思っていたからであった。
二人を見送った後、いつもとは反対の帯広方面へと車を走らせた。10分弱で糠平温泉到着、糠平館観光ホテルに予
約していたのですぐにチェックインとなった。
部屋に案内されると、予想していた旧館ではなく新館の和室だったことに驚きと喜びで一杯となった。
インターネットで調べ「ホタテ・カニ・カキ祭り」というパック料金だったが料金が安いので旧館だとばかり思っていたのだった。
しかも、昨年完成したばかりの露天風呂付き大浴場も楽しみの一つであったが、疲れのために食事前の一風呂は入れなかった。
トリノ・オリンピックを観ながら夕食の18時半を待ち、レストランに行くとコース料理が並ぶ席に案内されて驚いた・・・料理の数やその量が随分と多く見えたからで、食べてみるとそれほど多くはなかった。
殻付きホタテは小さいものが2枚、殻付きカキは生でも焼い
てもどちらでも良いとのこと、カニはやや大きめのタラバの足が一本ずつと二人で一パイの大きな毛ガニだった。
結局、最後に食べた毛ガニは少しだけ残してしまったが、これ以上は食べられないという限界となりレストランを後にし
た。
食べ過ぎて動けなかったので部屋でひと休みしてから大浴場に行ってみると、男湯は丸太の木で囲まれた中に整然と
した雰囲気のこじんまりとした浴槽と、サウナと水風呂、露天風呂があった。洗い場は浴槽の大きさの割には多くて新
しいので清潔感がある。
         
            山小屋風の館内                          季節がら雛人形も
露天風呂にも入ってみたが、気温が低いので長い時間入っていることはやめて部屋に戻った。
オリンピックを観ながらお酒を飲んでいるうちに釣りの疲れや食べ過ぎによって眠くなり、22時には眠ってしまった。


2月12日 24時に入れ替わる大浴場に入りたいがために、6時半に目覚しが鳴った。温泉好きな妻は普段ならありえな
い機敏な速さで起きて支度をして大浴場に行ってしまった。
妻が戻ってから私も大浴場に行ってみると、巨大なゴツゴツした芽登石が配された大浴場は昨夜の丸太風呂とは全く
違った印象で、明るい露天風呂も入ろうかと思ったが寒そうなのでそのまま部屋に戻った。
朝食は昨夜と同じレストランだったが、バイキング形式の和食と洋食コーナーに分かれていたので、妻は洋食、私は和
食を選び少しづつ色々な料理を楽しんだ。
特に目立ったものはなかったが、牛乳はコクがあって香りが他にない美味しさだった。糠平スキー場が目的の人が多
いようで、食事に来た人たちの中にもスキーウェアを着た人が多かった。
部屋に戻ってオリンピックをチェックアウトの時間まで楽しみ、10時前にチェックアウトした。
好天に恵まれたので音更町に寄り買い物をしてから、うどんの美味しい「十勝山賊うどん」に寄ってから、再び糠平湖付近を走っていると、三の沢河口付近にいくつかのテントが見えたので駐車場に入ってみると15台ほどの車が停まっていた。
散策路にスノーシューの跡があり

散策路に架かる橋
その道に沿って歩いてみると、固くなっていて歩けそうだったのでさらに先へ進んだが、急にひざまで足がはまってしま
った。それでもそのまま橋の上まで歩いて行くとワカサギテントが8張ほどと釣り人の姿が急角度の谷の下に見えた。
釣り場は近そうだったが、高いこの場所からではソリ引きは厳しそうだった。
更に先にある五の沢駐車場は30台以上停まっていたが、どこにペットボトルを落としてしまったのだろうとそればかり気
になってしまった。

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