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■ 帽子岩
9月15日 先週は好調だった週末から週初めだったが、ここ数日釣果が落ちてきていた。漁師さんの網に入るサケの
量をみると明らかで、好調時からみると半減していたものの、これが通年の漁獲高なのである。
ただし、漁獲高がそのまま釣果に反映されるわけではないのが、釣りの難しさと楽しさでもあった。
金曜の朝の帽子岩の釣果速報では、100人ほどで30本弱・・・釣果激減に少しだけ希望が薄らいでいたものの、気にせ
ずいつもどおりに出発、先週と違い乾いた路面が走りやすいのでこれだけの違いでも随分と楽だったが、明日からは3 連休・・・混雑が予想されるので少し気が重かった。
帽子岩駐車場に着いて驚いた・・・なんと!海岸線に沿って駐車できる場所には、釣り人の駐車を排除するためとしか
考えられない水産加工場の魚を入れる水槽が道に沿って置いてあった。
もちろん道路交通法上ではこの行為も違法だが、ここ最近の釣り人の悪質な駐車に業を煮やしてのことだろう。人の
迷惑を考えることができない「旅の恥はかき捨て」的な釣り人が多くなっているのは嘆かわしいし、これらの人間によっ て他の釣り人にも多大な迷惑が及んでいることを痛感した。
この光景を見てしまった時点で埠頭に行ってみようかな?とか、釣りやめて帰ろうかな?ふと思ってしまうほどだった。
9月16日 釣り場に着いてみると、さほど早くない時間なのに駐車場の激混みとは対照的に人の姿は少ない・・・釣り場
はロープの場所取りだらけである。ここ数年で以前の帽子岩の常識だった「タモ網による場所取り」と、場所を取ってい る限りできるだけ早い時間にはその場で待機するという、他の釣り人に対しての心遣いのできる人たちがいなくなって しまったのか?そう思ったのは勘違いで、遠征してくるグループによる独りよがりな釣り場の占領によって、元々の帽子 岩の釣り人が入釣できなくなってしまっているのが実情だと思われる。
ポイントで準備をしていたところ、お隣さんに珍しく話しかけられた。気さくな方で、話しているうちにこのホームページを
毎回見て頂いているとのことで、益々お互い話に夢中になった。この方とは二日間ご一緒することになるのだが、この 時ははまだそんなことは思いもよらぬことであった。
今回は何度も登場することになるので、「イノケンさん」と勝手に命名する。
先週に比べると少しずつではあるが確実に寒くなり始めていて、薄い上着では寒いくらいだったが、朝焼けはこの日も
美しく、ちぎって散りばめたような薄い雲の下地の青い空に見事に朱色がグラデーションされていた。
を食べられそうにない。
ていたところ、まさかのフックアウト・・・・・。今シーズン初バラシだった。銀ピカの白い腹が見えていただけにガッカリし
てしまい、少し落ち込む・・・。
ロッドは棒の様なバット部なので両手で支えながら渾身の力で引き寄せていると、およそ4分ほどを要してようやくイノケ
ンさんの待つタモにネットインした。 ![]() ![]()
私はすでにフラフラになっていたので、イノケンさんが魚を運んでくれて安全な場所に・・・お腹の皮一枚であんなに強引
に引いても切れないサケの皮はとても丈夫なのだと感心したが、魚体は84cmの5.8kg、こんなのがスレがかりしたもの
んでいたのだが、3分の2ほど寄せたところで痛恨のバラシ・・・。
実は夜明けを待つ間に彼から聞いた話では、遠くでヒットしたときのバラシ率が高いのが課題だと言っていたのが、正
に今のバラシで証明してくれたようなものだった。 ![]() ![]()
6時40分 イノケンさんファイト中
7時07分、次は私の仕掛けにすぐ近くで反応があった。アタリから引き込まれるまでには時間がかからず、アワセを入
れるといきなり暴走機関車のように走り出し、右方向真横に走り出してしまったので大迷惑・・・ドラグはこれ以上締めら れない状態なので仕方がない。
テトラポットに擦れることは避けて何とか近くまで寄せ、今回もタモ入れが大好きだと言うイノケンさんに掬ってもらった。
まずまずのオスだったがすぐにフックを外しリリースして、体力のない私はしばらく休憩タイムとなった。
7時47分、イノケンさんにヒット!右に大きく走ったが無事寄せることができてネットイン。
8時16分、中間までリーリングしてきたときにヒット!しかし、見えた魚体が再びブラックサーモンで、先程のものより更
に黒い・・・。すぐに写真を撮りリリース。実はこの日の私はたくさん釣りたいという欲望に勝てず、途中からは銀ピカの 確率が高いタナを外していた・・・。
8時25分、次は妻だ。寄せるには間があったので数枚の写真を撮りタモの準備をする・・・「銀ピカだ!」そう言いながら
難なくネットイン!しかし、改めて見るとさほどでもなかったのでリリース。
立ち寄ってみると、ウグイがうるさいからと言い聞いたことのない魚エサを使う師匠だが、ウグイは食わんがアキアジも 食わん!と笑う師匠だった。
しばらくおしゃべりをしてから自分の釣り場に戻る途中、何箇所かでヒットしている姿を見たので妻に聞いたところ、つい
先程近くでも釣れたので一斉にキャスティングを始めたところだと言うので、私もキャスティングを再開することにした。
この魚は妻がタモ入れをしてネットに入った。お腹がふっくらとしたメスだったので、欲しいという人がいたので差し上げ
た。 ![]() ![]()
15時13分 15時23分
それから少しして、私と妻のラインが重なっていたことに気付かず巻き上げてしまったために妻のラインを引き上げてし
まい、フックに巻き付いたラインを外そうとしていたところ、キッシーさんが悪戯してアキアジのアタリのように引っ張って いる・・・まてよ、キッシーさんはしばらく釣りには来られないからいるはずがない?・・・・・んじゃこれは本物のアキアジ か?
そう、目の前10mほどのところに浮いている妻のウキが上下しているではないか!こんな時になんで・・・・・引っ張られ
るのでなかなかすぐには外れず、次第に引きは強くなってくる。しかし、面白いものでこちらが強く引かなければ魚もお となしくなるのか、その後は引かれずに絡みは取れた。
粘りを見せた妻がキャスティングを始めた17時09分、妻にヒット!
一日帽子岩で過ごしたにもかかわらず体力が残っていたのは、キャスト回数が少なくブラブラしていたせいと思われ る。
元気に駐車場に戻り、夕食を済ませて早めに寝ることができた。
9月17日 釣り場に泊り込んで番をしてくれているイノケンさんたちだったので、早めに起きて釣り場を目指す。
しかし、入口から始まって待っている釣り人が非常に少なく、ただロープやビニールテープだけが見えている状態だ。ロ
ープなどを張って場所を取るのは構わないが、早めに来て場所を確保しようとする釣り人のためにも、もう少し早く来れ ばいいのにと思う。
入口近くの釣り場では師匠・ウルシさん・松さんがすでに準備を済ませていて、ひとまず挨拶だけ済ませて釣り場に向か
ほとんどの人がキャストし始める。
妻の横に何とか一人くらいなら入釣できそうな場所があったのだが、釣り場がない地元らしき人がいたのでその方に譲
ったところで、私もキャスト開始!しかし、全体的にも釣れない・・・・・。 ![]()
5時を過ぎてもアタリすらなくウグイが時々悪戯してくるばかりで、周囲の人はアキアジと勘違いして大アワセを入れて
「あー乗らなかった!」などと叫んでいるので私は釣り場を離れる。
師匠たちの釣り場を覗いてみると、何と!ウルシさんが超銀ピカのメスを釣っていて、この日はこちらの方が良かった
のかと思う。この後6時過ぎにも再び師匠たちを訪ねてみたが、状況に変化はなく釣果は変わっていなかった。
6時頃だったと思うが、右となりにいたイノケンさんが掛け声とともにいきなりのアワセ!しっかりフッキングしていたよう
で無事ランディングしていた。 ![]() ![]()
師匠グループ サケより多い釣り人
この日は早めに朝食を食べてのんびりする時間が多かったので、7時過ぎには早くも「今日はボウズかー・・・」などと諦
めの言葉を発してしまっていたほど。
帰る人も随分多くみられ3分の2程度になった釣り場で、キャスティングを続けている人がその半分となっていて、高く
上り始めた太陽が背中からじりじりとしていた。
そして、少し抵抗した後でイノケンさんのタモに入った。大き目のオスはそのままイノケンさんに差し上げたので、彼の
言うとおり大阪の知人に送られることだろう。
そう願いながらリーリングしていた10時22分だった。
左目前15m程度の近場でヒット!海水の透明度も昨日と段違いに良くなっていたので、すぐに銀ピカのメスだと確認で
きた。元気は良かったがメスなので、数回の逆走のみでイノケンさんのタモに入った。
この時間になると気温も上昇していてサケを持って帰る元気も失せていたので、イノケンさんの知人のモリさんに引き
取っていただく。
うーん、まだ釣れるか!と2投ほどキャストし始めたときだった・・・妻が目を覚まし「帰るよ!」・・・「了解しました・・」即時
撤収!イノケンさんたちも片付けを始め、私達は先に釣り場を離れた。
た。
昨日に比べると日差しが強くて気温も幾分高かったのか汗だくになったものの、車内はさほど暑くはなかった。
初日は全体的に釣れていたので、ボウズの人は数えるほどしかいなかったようだが、17日はポイントによる差が大きく
全体80本弱ほどの釣果でも、ボウズの人が4割以上という結果になったのだろう。
後日聞いた話では、18日は更に釣果が落ちていて、朝マズメはほどほどだったらしいがそれ以降は特定の場所で、そ
れもウキルアー以外の釣方で釣れていたらしい。
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