11月の釣り Vol.3・12月の釣り



   ■ 紋別港 サンマ大爆釣

11月27日 この日は旅行後の疲れを取るための休暇だったが、紋別港にサンマが入っていると聞いては休んでなどお
られず、妻も二つ返事だったので急遽出発となった。
平日の朝にゆっくりと出発したので期待はしておらず「チカ釣りを楽しもう!」くらいの気持ちだった。
幸い道路に雪はなく、ほとんど乾いた路面に浮島トンネル付近だけが濡れている程度で、白滝に近づくと雪は全くなくな
った。
紋別市内のコンビニで昼食などを買ってから、港の近くにある釣具店に寄ったのはバケツを忘れてしまったせいであ
る。しかし、この釣具店に寄ったことが私達の幸運でもあった。
「チカは釣れていますか?」私が聞くと、薄暗い店内に出てきた店主が「サンマも釣れていますよ」との声を聞いて、この
一言は神の声にも聞こえた私だった。
詳細を聞いてから、バケツとこの店オリジナルのチカとサンマ同時対応のサビキ仕掛けを2セット購入したのは、情報提供のお礼でもある。
店主の激励を受けて、車で1分もかからない漁港を徐行しながら様子を伺ってみると、係留してある漁船の間に釣り人の竿が動いていた。
近づいてみると、何と!サンマが釣れているではないか・・・しかも!入れ物を覗いてみるとデカイ!のも混じっていた。
それから広い港側に行ってみると、投げ釣りをしている人たちだけでサビキ釣りをしている人はいない・・・新港は見ていないが、釣具店の話ではこちらの方はチカが多いと聞いていた
ので、さきほどサンマが釣れていた場所に戻って釣り場を探すことにした。
この釣り場全体でも20人弱の釣り人しかいなかったので、小型船の横の二人分のスペースがありそうな場所で地元の
おじさんたちに「ここで釣ってもいいですか?」と聞いてみると快く返事が返ってきたので、さっそく準備を始めたのが11
時頃だった。
6号の針と少し重めのオモリが付いた買ったばかりの仕掛けを付けていると「少し重いオモリを付けた方が・・・」そう言
いながら隣のおじさんが声をかけてくれて「あーそれなら大丈夫だわ」と言っていた。

        

仕掛けを下ろしてみるとオモリの重さが伝わらない・・・何と!早くもサンマがアタックしてきていて、中型のサンマがクネ
クネと暴れながら釣れてしまった。その後も入れ食いは続き、近くにいなくても遠目にオモリを落とすとサンマが集まっ
て釣れてくるのである。
用意したバケツは小さくて尾びれがはみ出してしまう・・・。小さいサンマはすべてリリースしていても、この小さなバケツ
ではあっという間に一杯になってしまうと思われたので、ビニール製の18Lのクーラーボックスにゴミ袋を入れて臨時の
魚入れを用意した。
快調に釣っていると、時には35cmの大物サンマも混じるので3本も同時に釣れると、その重さはサビキ釣りとしては未体験の重さとなり、ずっしりとした手ごたえは片手では引き上げられないほどである。
剥がれ落ちるウロコもチカのそれとは比べものにならないほど大量で大きく、青いウロコは手洗いバケツの底にあっという間に積み重なっていた。
隣のおじさんは投げ竿にリールを使ってのサビキ釣りで、朝からやっているらしいが、すでに40Lほど釣っていて、私達とは反対に大きなサンマは釣らずに小型のサンマだけ釣り上げていると言う。聞くと、大きなサンマは上げられず糸を切ら
れてしまうからだとのこと。確かに、この日のサンマはチカ用の3号では簡単に糸が切れてしまうかもしれない。
今までにこんな大きな魚のサビキ釣りを経験したことがなかったので、チカとは全く違う強いアタリや引きは初めてで、
用意していた昼食も食べずに夢中になってしまっていた。
しかし、厚い雲と正面からの弱いが冷たい風で体は冷えていたので、交代しながら車内で温かい昼食を食べ、釣り続けることにした。
入れ食い状態は収まることなく続き、私達も何年に一度味わえるかどうかというサンマ釣りを続けていたために、仕掛けの針が折れたり切れたりして半分程度になったので、持参していた8号の専用針に変えたところ、更に釣果はアップしてしまう。
ただ、針外しの際に左手の人差し指に負担がかかり指先が痛くなってきてしまい、妻に聞いてみたところ左利きの妻も同様に右手の人差し指が痛いと言っていたほどの数釣りとなっていた。
係留してある小型漁船が風や波によって私達の前を右に左にと移動して釣
りにくいときもあったが、平日のために場所移動は容易で何の問題もなく釣り続ける事ができた。
別な場所で釣っていた地元のおじさんがやってきて「よかったら持っていかないかい・・」そう言って買物袋に一杯になっ
たサンマを置いて行った。中には200匹ほどだろうか?大きさはまちまちだったが遠慮なくいただくことにする。
竿立てに置き竿しておくと釣果は落ちるが、大きな群れがやってきた時には全く影響はないようで、竿先がものすごい勢いで海中に刺さりこんでいて、引き上げると5本以上のサンマが鈴生りに海中から顔を出す、この瞬間の重さと光る魚体が見えてくるのが快感だった。
15時近くなると空模様は天気予報どおり暗くなり始め、今にも雨か雪が降ってきそうだったが、入れ食いに釣れる楽しさからやめられず、15時半まで続けてしまった。
丁度片付け始めた頃からアタリは遠のき、周囲の人たちにも釣れている様子がなく、近くにあった魚箱にサンマを入れて汚れを洗い流して袋に入れた。
二人で釣った総数は千匹ほどだったが、30cm以上のサイズだけをキープしていたので持ち帰りは200匹
ほどとなった。しかし、頂いたサンマもあったのでLサイズの買物袋3袋分にもなってしまい、26Lのクーラーボックスに
は入りきらなかった。結局、この日釣ったチカは妻が僅か1匹釣っただけで、思わぬ収穫に大満足の幸運な半日となっ
た。
サンマは7℃以下の水温では生きていけないというから、この漁港のサンマたちはほとんどがここで死に絶えてしまう
のだろう。しかし、まだ数日はこのフィーバーが続くと思われる。
この日の最大魚は37cmで、刺身は歯ごたえが良くて一番美味しい食べ方、甘露煮は臭みが全くないほど新鮮さを味わ
うことができたものの、塩焼きは脂が少なくて淡白な味だった。





   ■ 紋別港

12月2日 現地には13時近い到着となったが、今度こそはチカを釣って帰ろうと思っていた・・・。
自宅から白滝までは積雪路面が続いたので気が休まる暇はなく、ようやくアスファルトの見えた路面が出てきた頃には
紋別に着いていた。
いつものコンビニで昼食を買い、念のためにと向かったのは先週のサンマが釣れた場所だったのである。
しかし、先週ほどではないが数人の釣り人がサビキ釣りをしていたので「これはまだサンマが釣れている!」そう判断して車から降りてみると、海中から釣り上げられてくるサンマの姿を見てニンマリ。
大きな30Lくらいのバケツの中を覘いて見たところ、100匹以上は入っていて、型の良いサンマも混じっていた。
土曜日にしては釣り人が少なく、先週よりも良いポイントが空いているのは不思議だったが、二人でも余裕を持って入れる場所でさっそく釣り開始!
周りでも一匹づつだがポツポツ釣れていたので期待して誘っ

アキアジヒット中
てみたところ、反応はあるがフッキングしない・・・。そして、そのうち反応もなくなってしまったので、先週の場所に移動し
て試してみる・・・キラキラと仕掛けの周りに群がるサンマの姿だけが見えるだけで釣れない。それを見ていた地元のお
じさんが仕掛けを入れると・・・何と、すぐに釣れてしまったので、自分の釣り場に戻り仕掛けを小さな針の別なサビキに
交換してみた。
すると、ようやくあのサンマ独特のずっしりとした手ごたえが伝わり、まずまずの大きさのサンマが釣れた。食い渋りの
時のサンマ釣りはワカサギと同じ釣り方が有効だったようで、他の人が釣れない時にもアタリを見分けて釣っていると、
その後は調子良く釣れ始め雪の上にサンマが跳ねていた。
それを見ていた妻が昼食を終えてタッチ交代、私は車内に戻り昼食タイムとなるが、外の様子が気になって食事も上
の空・・・。
      
               すっかり雪化粧                       雪に埋もれてしまった
この場所で始めたときに隣のおじさんが「アキアジいるぞ!タモ用意しとっか!」などと話していたのが、車の中からふ
と見ると、サビキにアキアジが引っ掛かったようで、竿がグンニャリ曲がっていた。
隣の人がタモ入れをして、なんとかメスの小型のアキアジを掬い上げたようだ。紋別の港で実際にアキアジを見たのは
初めてかもしれない。この日は他にもボラの姿なども見られ、意外に色々な魚が泳いでいる紋別港だった。
妻も釣れている様子だったが、私が外に出た頃には寒さのために車内に戻ってしまい、二度ほどそんなことを繰り返し
た後で、いつの間にか車内で昼寝をしてしまっていたようである。
14時過ぎには雪が舞い始め、サンマはあまり釣れずに小康状態だったが、サンマ釣りの楽しさからなかなか止めることができず続けているうちに、とうとう本格的に雪が降り出してしまったかと思うとサンマもいなくなってしまった。
14時半には片付けを始め、30匹ほどの収穫を雪の中からビニール袋に移してクーラーボックスに入れた。
他の釣り場の様子はどんなものかと車をゆっくりと走らせて行くと、すぐ近くの埠頭には隙間なくぎっしりと釣り人が大雪の中でチカ釣りをしていて、この時は釣れている人は見られなかった。
さらに、一部フェンスのある新港の様子も見に行くが、こちらはロシア船が3隻停泊している間に数えるほどの車しか見られず、釣れている様子もなかった。
雪に埋もれていく港を見ながら、これで今年の海釣りは終ったなと、しみじみ感じながら紋別港を後にした。しかし、海
を離れるとすぐに雪は止み明るくなってきていたものの、充分なサンマを釣ったので満足して家路に着いた。
この夜は、サンマの刺身で一杯やったことは言うまでもないだろう。





   ■ 網走湖(呼人)

12月22日 ワカサギシーズン開幕は、もちろん網走湖しかない。今年の解禁日は23日土曜日なので混雑が予想され、
半端な早起きでは第一駐車場はなくなってしまうだろうと、前日からの出発となった。
高規格道路上はアイスバーンになっていて、後方からの車が現れなかったので慎重に走り、天幕出口から国道に下り
た。次の高規格道路浮島インターチェンジ付近では雪も収まり、路面は圧雪の走りやすい道になっていて、そのうち路
面の雪はすっかりなくなっていた。
更にその先は、丸瀬布を過ぎると車道だけではなく、道端の枯れ草が見えているほどに積雪は少なかったことには驚
いた。
網走市内に入り、コンビニで買い物を済ませてからは少しだけ雪が降り始めていたが、気温は僅かマイナス2℃程度と暖かい。
網走湖の解禁日に、それも前日から行くのは初めてだったので「果たして駐車場は開放されているのか?」、木曜日に電話で聞いた時には、「氷の厚さが10cm以上なので23日は大丈夫で
すよ、と言っていたがやっぱり中止、なんてことはないか?」などと心配は尽きない・・・。
そして呼人会場が近づいた頃、湖上にワカサギ釣りと思われるテントの灯りが見えてきた。駐車場も開いていたので中
へ進むと、何と!すでに20台ほどの先行車が駐車していて、湖上にはテントの灯りがいくつも見えていた。
23日解禁ということは、23日の0時から釣って良いのだろうと判断して、車内でテレビを観ながら一杯!
23時には寝ようと布団に入ったが、次々と到着する釣り人の車の音やソリの音が聞こえてきてなかなか寝付かれなか
った。


12月23日 寝たのは1時近かっただろうが、気がつくと携帯電話の目覚しが鳴っていた。全然寝た気がしない・・・。
外を見るとすでに満車状態になりつつあり、数を増した氷上のテント群の色とりどりの灯りが幻想的に見えた。
さっそく準備を始め、最後に忘れ物はないかチェックをしてソリを引く・・・・・湖の入口付近と思われる場所に立ってみると、テントの数は50張り以上はあるだろう。これが解禁日の混雑なのかと絶句・・。
雪がほとんど積っていない氷上はスケートもできそうなくらいで、それでも暖気のせいか場所によっては5cmほどぬかるむ場所もあり不気味だった。
いつも釣り場にしていたロープ際は、対岸近くまで隙
間なくテントが並んでいたので諦めかけていたところ、妻がなんとかテント一張り分のスペースを見つけた。
私達のテントは大きめなので本当にぎりぎりで、しかも隣は発電機を使っているので騒音も気になったが、ほかには場
所もなく、妻は気にならないというのでここに決定!
積雪は5cm程度なので除雪をすることもなくテントを広げ、まず初めにランタンに点火・・・ワカサギ用に夏に購入したコールマンの「ワカサギスター2000」であるが、ガソリンランタンとしては最高の明るさで、ベンチレーター・リフレクターが強力に氷下を照らしてくれる。
場所を決めて、といってもこの日は3人の予定なので、広すぎるテント内に自由に座ることができる。
昨シーズン刃がボロボロになってしまった
アイスドリルは新しい刃に交換したので、15cm程度の氷はあっという間に貫通して、網走湖にしてはきれいな水が出てきた。
4時半過ぎに妻が先に仕掛けを投入・・・表層にはいなかったのか底まで落としてみたところ、すぐに型の良いワカサギが複数匹ずつ釣れていた。
私も仕掛けを投入、まずは表層を探る・・・小気味の良いアタリとともにワカサギが釣れ始め、今シーズンのワカサギ釣りがスタート!
釣れることは釣れるのだが昨年のような大爆釣とはいえず、目標となるキッシーさ
んもいないので今ひとつ燃えない・・・・・。 
ガソリンストーブは2台用意していたのだが、一台の調子が悪くて調整をしてみるとなんとか燃えてくれたが、少し不安
が残る火力だった。結局、燃料の補給後はガソリンが噴射されなくなってしまう・・・。
暗いせいか、これほどたくさんのテントの数にもかかわらず氷上は静かなもので、時々外を覗いてみるとやっぱりすご
い数のテントの灯りが見えていた。
6時半過ぎになると、次第に山際から明るくなり始め外の様子も見えてきて、7時にはランタンは必要なくなった。
そして、爆釣タイムがやってきて、穴を覗いてみると無数のワカサギが表層でもウヨウヨ泳いでいるのが見える。
仕掛けを下ろしはじめると同時にヒットして、テンションがかかる前に釣れてくる・・・。針数の7本全てとまではいかない
ものの、4本5本は当たり前に釣れてくるので少しの間は忙しく釣っていたが、すぐに飽きてしまい朝食タイムに入る。
管理事務所のスピーカーから迷惑駐車をしている車の呼び出しが早くも始まり、5台以上も呼ばれていた車のほとんど
が帯広ナンバーで、常識外れな一部の釣り人がほかの真面目な帯広ナンバーの人たちの評判を落としていた。
朝食は暖かいラーメンをと、少しだけ手間のかかるカップ麺を準備して食べ始めた頃、外の様子を覗いて見たとこ
ろ・・・すぐ近くでテレビ局のカメラが回っていた。後で聞いた話ではHBCらしく、外でワカサギ釣りをしている人たちを取
材していたようだった。
妻にもそのことを伝えたところ、しばらくしてから外を覗いた妻が見たものは、靄に覆われた湖面に山際から顔を出した朝日だった。
シャッターチャンスだと妻が言うので、外に出て写真を撮っていたところ、「おい、あそこに変な夫婦がいるぞ!ワカサギ釣らんで写真なんぞ撮っとる・・・」そんな声が聞こえてきた。
妻がいち早く気付いて「あそこに清さんがいる!」私も妻が指差す方向を見たところ、確かにそれは清さんで、ミュウさんも一緒だった。
清さんは長男清JrとBM釣具店の方と、ミュウさんも子供さんを連れてのファミリーフィッシングという、マス釣りのときと
は全く違った印象だったが、言葉を交わすと何も変わっていない相変わらず楽しい人たちだった。私が「こんなところま
で来るんだー」と言うと、「それ反対だから・・・」突っ込みが入る。
ミュウさんはテント内に反射式の石油ストーブまで持ち込んでいるので、随分と暖かそうだった。というよりは暑いんじゃ
ないかなあ?
聞くと、キロ釣りをしに来たはずが「さっぱり釣れん!」と嘆いていて、釣れないとは言ってもほどほどに釣れているのだろうと思いながら、しばらく雑談してからテントに戻った。
冷えてしまったカップ麺を食べてから、再び仕掛けを下ろしてみると、相変わらず快調に元気なワカサギが釣れてきていたものの、どうもキッシーさんがいなければ本気が出ない・・・。
予想していたよりも早い9時前にキッシーさんから連絡が入って、これから向かうとのこと。この電話で、少しやる気が出てきた私は快調に釣りはじめて、この時点で300匹くらい釣っていただろうか。
そういえば清さんたちは釣れているだろうかと訪ねてみたところ、子供たちは元気に外で釣りをしていて、大人はテントの中で静かにしているようだった。

私達に気付いた清さんたち
ウグイやカレイも釣れたんだよと教えてくれる子供たちは元気に駆け回っていたが、どうも釣果は思わしくなさそうだっ
た。
もうそろそろキッシーさんが来るだろうと、清さんとミュウさんも外へ出て待っていたところにキッシーさんから電話が入
り、入口付近から歩きながら私達を探していたようで、ミュウさんが二日酔いと睡眠不足と第2駐車場からソリを引いて
きた疲労でフラフラしながらこちらへ歩いてくるキッシーさんを発見!恥ずかしくなるような大声でキッシーさんを呼んで
いた。
しばらくは、お盆以来の再会だったので雑談を楽しんでから、キッシーさんは私達のテントに入った。
睡眠不足などでヘロヘロなのに無理してやってきたキッシーさんだけあって、釣り始めると軽快に複数匹のワカサギを釣りはじめ、穴を覗いただけで見える数十匹のワカサギとご対面して驚いていた。
11時には、あまりにも釣れないとやってきた清さんが、私達のテントを覗いてバケツの釣果にビックリ!すぐにJrを連れてやってきて、おとなしい清Jrが釣り上げたワカサギを騒がしい清さんが外すという親子二人三脚の釣りが始まった。
本当に清さんの息子か?と思うほどおとなしいJrと、相変わらず楽しい清さんがやってきたテントの中は賑やかになり、気
が付いた時にはすぐ横にミュウさんのテントも移動してきていた。
テント内では入れ食い状態が続いていたので、Jrも周りの騒音に耐えながら釣り続けていたが、満足できる数を確保したところで13時過ぎには納竿して、バランスの悪そうな高く積み上げられた荷物を載せたソリを引いて清さん親子は帰っていった。
ここで一旦満杯になったバケツのワカサギを袋に入れ替えて釣り始めたのだが、ここまでの釣果は私が514匹、妻が583匹だったのだが、この時はどれくらい釣っていたのか知らなかった。
3人になってしまうと、集中して釣っていたやる気も失せてしまい、ついついダラダラフィッシングになってしまった。
それならばと10匹一本勝負をしたり、キッシーさんがいつの間にか100匹タイムトライアルをしたりしていたが、後から考
えてみると、キッシーさんが100匹釣っている間は私はほとんど釣りをしていなかったという、のんびりしたものだった。
ちなみに、100匹釣るまでに20分かかり、その間はエサ交換はしない記録なので、後で挑戦してみてわかったが針外し
時にいかにエサが取れないように注意するかが釣果アップにつながるようだった。私も後で挑戦したのだが、30分以上
要した。
穴から見えるワカサギは依然変わりないものの見える魚は食いが良くないので、その下にいる魚を狙った方が効率が良さそうである。
妻はヌマガレイを釣ってやろうと底まで仕掛けを下ろそうと試みるが、下まで仕掛けが下ろすことはできず、その前にワカサギが釣れてきていたので、この日は3人ともヌマガレイを釣る事はなかった。
隣で私達よりも早くから釣っていた人たちが帰った後に残された魚は数十匹のウグイだったので、おそらく撒き餌をしていたものと考えられるが、解禁の爆釣時に撒き餌をする人も珍しい・・・。
ミュウさんやBM釣具店の子供たちが外で釣っていたところに、北海道新聞の記者が来ていて、随分と長い時間取材をしていたと思ったら、冬の遊びという特集記事の取材とのことで、全道版ならこの時の様子を読むことができるだろう。
そして、ミュウさんたちも納竿してしまい、15時近くなると随分テントの数も減ってきていたところに、私達のテントにも記
者がやってきた。今度は釣り新聞北海道である。
まだまだ釣れていたので、釣り上げたワカサギを見せながら何枚か写してもらい、その後はキッシーさんや妻もカメラに向かっていた。
15時半には納竿しようと片付けを始めているところに、これから始める人が一人・・・私達の釣果を聞いて「ここにしようかな・・・」しかし、キッシーさんの「でも、ここは賑やかになるから・・」との一言に、ずうっと奥のほうに向かって歩いて行ってしまった後から、奥さんらしき人がものすごく怒った言葉を発しながら私達の横を通り過ぎて行ったのはおかしかった。

私達の釣り場
駐車場に戻って荷物の積み込みをしていたところに、これから始めるという人が現れて、今から入ると二日分の料金を
徴収されてしまうから困ったなあと言いつつ「ランタンの使い方を教えて欲しい・・」と言う。
普通のワンマントルのガソリンランタンだが、一年に一回しか使わないから忘れてしまったと言うのである。使い方を説
明しているうちに管理所には人がいなくなり、この人も安心して釣り場に向かうことができるだろう。
キッシーさんがいる第2駐車場へ向かい、次回の相談をしてから別れた。
常呂までは雪もなく快適に走っていたが、内陸に入ると同時に雪が舞い始めて、高規格道路のトンネルを抜けると全て
が雪に覆われた真っ白い世界となっていた。
翌日、お楽しみである釣果の確認をしてみると、バケツ2杯目の私の釣果は476匹、妻は402匹だったので、私は合計
990匹、妻が985匹と僅かの差しかないことがわかった。名人キッシーさんはというと、あの時間からダラダラ釣っても
600匹近く釣ったと言うからさすがである。
昨年のように真面目に釣っていたなら1500匹は軽く釣れていただろう、西網走漁協の調査どおり今シーズンは大量の
ワカサギが網走湖に帰ってきているようで、ワカサギ釣りの聖地網走湖は今シーズンも健在である。


〜2006年 終了〜  


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