4月の釣り



’04年は流氷が早く去っていたので、魚たちも早めに顔を見せてくれると思っていた。
雪解けも進み、北海道にも遅い春がすぐそこまでやってきている。          
毎年この時期は同じスタートを切っている気がするが、今年はどうなるだろうか?



   ■ 紋別港

4月11日 紋別市の天気は完全な晴れマークであり気温も上昇するようだった。ということで、9時半では釣りに行くに
は遅い出発だった。「ドライブがてら」などというのは半分は口実である。春のチカ釣りは大好きな釣りの一つでもある
が、昨年は2週続けてボウズを食らっていたので、さほど期待してはいなかった。
紋別市もまだまだ雪が残っており、若干ではあるが冷たい風も吹いていた。昼食とおやつを買って港の右奥から様子を見に行くと、一番人気のある右奥は隙間なくびっしりと釣り人で埋まっていた。お昼近かったので、さほど竿は動いてはいないもののチカが釣れているようだった。
港で一番直線距離があるところへ出ると、こんなに混雑しているのを見るのは久しぶりというほどびっしり車で埋まっていた。こんな光景を見てうれしい反面、釣り場確保が心配になった。
中央付近まできてなんとか入ることはできたが、良いポイントから随分と離れているので、釣果は期待できないなと思っていた。
右となりのカップルも始めたばかりらしく、私は妙な対抗意識を持って準備を急いだ。
周囲を見ると時々は釣れているようで、それを見ていた妻も車から降りて私をせかすのだった。
その妻に仕掛けを付けた竿を渡し2本目の竿を準備していると、すぐに妻の声がして釣れたことをアピールしていた。
3本の竿と竿置、海水を入れたバケツ・エサのオキアミ・これだけで準備は完了だった。次々と丁度良いサイズ15〜
20cmのチカが釣れてくるが、群れは薄いのか多くても2匹しか釣れず、棚がずいぶん深いのか下の針ばかりだった。
昨年最後の釣りをした時に親切な方から頂いた、魚をはさむ大き目のトングが役にたち、素手で魚を触ることもなかっ
た。
春とはいっても前から吹いてくる冷たい風は春着では耐えられず、準備してきた真冬用のダウンジャケットが役にたつことになった。
久しぶりに車の中で昼食を食べて、のんびりと釣りを楽しむことができた。太陽は一日中顔を見せていたので、ヒーターを入れなくても車内は暖かかった。
午後から捜していた「がまかつ」の紋別スペシャル(サビキ)が見つかったので置き竿に付けてみると、その効果は絶大で、その竿ばかり「こいのぼり状態」で釣れはじめた。 
他の仕掛けと比べても大きな違いはないのだが、他の仕掛けにまったくアタリがない時でも紋別スペシャルにはあるのだ。周囲の人たちから、やや羨望の眼差しを受けつつも、冷静に釣果を上げていった。携帯電話のメール着信音が鳴ったので、もしかすると常呂漁港でホタテ釣りをしているチカさんからかと思ったが、ノダのレガオさん
からであった。すぐに爆釣!情報を返信したが、その後パッタリと釣れなくなってしまった。
20分に1回程度、それもすぐに止まってしまうような状態にしびれを切らして、右角のポイントを見に行くと電動竿動かし
機というか大仕掛けの箱がずらりと並んでいて、中央付近よりは釣れていた。昨年から釣りを始めたばかりというきさく
な方に話を聞くと、朝から午前中は沢山釣れていたそうで、電動と他の竿で5本ほど並べているおじいさんは30リット
ルクーラーボックスに満杯になっているらしかった。
釣れなくなってから、私の右側は100mほど誰もいなくなってしまい、気温も下がってきたので16時には納竿した。数
えてみると思ったよりも少なく、60匹ほどであった。それでも、初釣りとしては上出来であった。
紋別市内で夕食を食べて、自宅に戻ったのは19時過ぎであった。





   ■ 紋別港

4月23日 まったく大事な時に限ってこんな天気になってしまうのだ!夕食後、出発時の気温はマイナス1℃だったが、
雪は降っていなかった。紋別地方はこの夜9時台に雪マークがあった。このぶんだと浮島トンネル付近は雪だろうと思
っていたが、路面は乾いていた。しかし、路面以外はすべて雪に覆われ、春などというものはどこにも見当たらない。
トンネルを抜けると雪が舞っており、すれ違う車も少なくなった。
滝西近くでは路側帯に大きなオスシカが草を食(は)んでいて驚かされた。黒っぽい毛をしていたので近づくまでわからなかったのだ。さらに5分ほど走ったところの牧場付近では、右端にシカを発見したのでブレーキを踏んだ。案の定そのシカは車のすぐ前の道路を横断した。私が驚きの声を発したので、寝ていた妻も飛び起きてそのシカの行く先を見ると、数十頭のエゾシカがいた。
滝西の小さな店先の自販機で甘酒を買ってみたが、ぬるくて美味しくなかった。しかも聞いたことのないメーカー製「なんだかなあ」そんな気分で走っていると、滝上町を過ぎてから本格的に雪が降ってきた。
21時過ぎに紋別に着いても雪は降ったり止んだり。コンビニで買物を
済ませてから「こんな日に釣りなんかしているやつはいないだろう!」などと話しながら港の目指すポイントへ着いてみ
て驚いた。すでに10台以上停まっていた・・いや泊まっていた。雪の中、釣りをしている人たちもいたが、多くは明日の
為と思われた。目的のポイントからは少し外れたが場所も確保して、こんな天気に似合った燗酒など呑みながらリラッ
クスしていた。近くでは時々歓声が上がっていたようだが、23時には横になった。


4月24日 車の音や人の声に目が覚めたが、外はまだ暗かった。しばらくウトウトしていたが、時計を見ると4時近かっ
たので4時半の目覚ましを待たずに起きてしまった。準備を済ませて外に出てみると、埠頭には驚くほど車が行き交
い、すでに竿がずらりと並んでいたのだった。
左となりの昨夜から泊り込んでいた「ばんばひろふみ」似の優しそうな方と挨拶を交わし、1本1本竿を並べていって3本出し終えたところで、周りを見たが釣れている様子はなかった。2週間ぶりだったが、チカはいなくなってしまったのか?そんなことをばんばさんと話していると、急に周囲も自分の竿も激しく海中に刺さりだした。1本の竿に1〜2匹程度の群れだったが、このくらいが丁度良い楽しみ方ができる。
旭川から愛別〜滝上コースで来たという、ばんばさん
は口数は少ないが感じの良い方。右となりは札幌ナンバーだったので聞いてみると砂川から夫婦二人で来たというが、
奥さんは私のところと同じで寒いから外へは出てきていなかった。しかし私のところと大きく違うのは起きていることだっ
た。
砂川の方は車止めがない場所だったのでクーラーボックスに竿立てをセットしたり、それに竿を置いておくパイプなども
付けてあるような工夫が随所にされていて、5本も竿を出していた。
直径50cmくらいの大きなタライに水を入れ、釣れたチカが一杯になると手網でクーラーボックスに移すという面白い方
法だった。オキアミを丁寧につけて竿を下ろし、釣れたチカを外すにも1匹1匹丁寧に外していた。
私はチカに触れずに仕掛けを持って振って外していたので、時々仕掛けを切っていた。それをそのまま使っていたので、次第に7本あった針数も最後には3本になってしまい、その針数全部にチカが釣れたということもあったので、きちんと取り替えて釣っていればもっと釣果は上がっていたはずである。
妻が起きたのは8時半過ぎで、それも車をゆすったり冷え切った手を顔につけたりしてなんとか起こすことができたのだった。
砂川の方の竿がチカとは明らかに違った引き!強い刺さり込みにゆっくり上げてみると、20cmほどのカワガレイであった。
よくあることだが、砂底にいるというイメージのカレイがチカのタナまでひらひらと泳いできたのを想像すると楽しい。水族館などで観察すると確かにひらひらと水平に泳いでいるのであるが・・・。
朝9時頃までは晴れていたが、その後は雲に覆われた空から「あられ」の様な粒がたたきつけられ、それは雪に変って
いった。ばんばさんは「もう100匹以上釣ったから帰ります」そう言っていなくなった。寒くて嫌がる妻に無理やり竿の管
理をさせている間にバケツに一杯になったチカをスーパーバックに入れてからクーラーボックスに入れた。
お昼近くになるとピタリと釣れなくなったが、雪は降り続けていた。
砂川の方は夏タイヤだったので帰りを心配して片付け始めていた。私もそろそろ納竿しようかと準備を始めると、こん
な時に限って釣れ始めるのだった。
およそ200匹ほどのチカは18Lクーラーボックスが一杯になる量だった。明日はもっと釣り人が多いだろうが、天気は
変らないらしかった。
帰りは晴れたり雪が降ったり、めまぐるしく変る天気だったが路面は濡れているだけだった。 

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