7月の釣り Vol.1



   ■ 紋別(ガリンコ号)

7月9日 連日の寒さと雨に今週末は全く好天は期待できない状況だった。出発1時間前にキッシーさんから電話があ
って、お腹の調子が悪いので明朝着か、今から紋別に向かうか考え中とのことだったが、私の体調が良いので前者を
すすめた結果、紋別で待ち合わせすることとなった。
19時半自宅を出発したが霧雨のような雨が降り続き、時々霧のようなもやがかかっていた。北見峠入口の分岐点を過
ぎると対向車がすっかりいなくなり、こんな時間のこんな天気の中でも空だけは薄明るかった。
滝上の町が近づくと、その上空が街の灯りで赤く色付いており、なんとなくホッとする光景だった。追い越しもせずにゆ
っくり走ってきたせいか、紋別入り口にあるコンビニに着いたのは21時過ぎだった。翌日の朝食とこの夜の飲み物を購
入してから道の駅「オホーツク紋別」に着くと、10台近くの車が車中泊をしている様子だった。
少ししてからキッシーさんが到着し、車内でビールを飲みながら前回のビデオを観たり、釣りの話などで盛り上がった。キッシーさんは持ち前の意志の強さと、本当のところは本人もわからないことだろうが真面目さで、ビール1缶と決めたら絶対に私の誘惑には乗らずに甘いお菓子ばかり食べていた。私よりも背が低いのに体重は20Kg以上重い訳が、なんとなくわかるような彼好みのおやつを今回も見た気がする。
おっと!いけない・・・キッシーさんからなるべくナイスガイに書くように言われていたのだったが・・・・・まあ、ウソは書けないので諦めてもらおう。

ガリンコタワー
後で解ったことだが、この時はお腹の調子が最悪で、酒を呑む気力もなかったそうである。そういえばビールがまずい
と言っていた・・・。しかも、お腹が痛い理由の一つは、賞味期限3日過ぎのラーメンを食べたという・・・普通お腹痛いく
らいじゃあ済まないと思うのだが・・・。ちなみにそれは冷蔵庫に入っていたそうだ。だが、こんなものは「もう、痛ぁんで
きている・・捨てぇないとダメだな!」と彼の喋り方をまねしてみたくなる。(ビデオ沖提で爆釣より)
一方レガオさんは、この夜呑み会だということで翌日早朝の到着らしかったが、二日酔いを心配していたというか期待
していた私たちだった。気付いた時には0時過ぎだったので、キッシーさんも自分の車に戻り翌日の為に寝ることにし
た。


7月10日 5時45分の目覚ましにすぐに反応して起きると、どんよりした空模様に霧雨が降っていた。道の駅の1億円の
トイレ(キッシーさんに教えていただいた)で、洗顔などを済ませて準備をしているところへレガオさんが到着した。この
日の為に昨夜は押さえていたのか、期待していた二日酔いの様子も見られなかったばかりか、ハイテンションでもあっ
た。すぐ近くにあるガリンコステーションの駐車場に移動してみると、今回初参加のママさんチームの洋さんとhiromiさん
がすでに準備をしていた。
洋さんは今回が3回目のガリンコ号、hiromiさんは海釣り初体験だった。二人ともすでにテンションは上がっていて、釣り座まで決めていたのだった。
先にタラップの下に道具を置いてから受付を済ませた頃、全員が待合所にやってきた。時間は充分にあったので、キッシーさんは取材活動を開始していて、写真を撮ったり記念写真用の顔だけのぞかせるボードからこちらを見てアピールしていた姿は、さすが笑いのツボを知っている慣性の持ち主であった。
搭乗のアナウンスがあってすぐに船に乗り込んだが、雨が降っていたので予定していた広いデッキのある場所はやめて操舵室近くの通路側に釣り座を構えた。洋さんとhiromiさんは最後部の低くて釣りやすそうな場所を自ら確保していた。しかし、この場所は排気ガスが流れて臭かったと後で話していた。
7時ちょうどに出港し、港内をゆっくり進み始めた頃、操舵室を覗き込んでいたキッシーさんが、こともあろうかその中へ
入っていってしまった。レガオさんと私はキッシーさんは以前紋別に住んでいたことがあるし、知り合いも多いと言うので
この船にも知り合いがいたのだろうとうらやましく思っていると、その中からキッシーさんが呼んでいた。
私たちも中へ入ってみると船長さんが一人しかおらず、キッシーさんの知り合いではないらしかった。ただ単に覗き込ん
でいたので親切に入れてくれたそうだ。
       
               計器類が並ぶ                     サービス満点の船長さん
更に幸運なことには船長のイスに座らせてくれて、舵まで操作をさせてくれたのだった。舵の上に目盛りが付いていて、
船長が「右10まで回してください」と言われるままに軽くて小さな20cm位しかない舵を回すと、船がすうっと右方向に
向きを変えた。後ろでキッシーさんが「乗客の全員の命がかかっている・・・。」などとプレッシャーをかけてくるが、こんな
船の舵を取るという貴重な体験をすることができた。目の前の計器類は沢山並んでいるし、15インチほどのディスプレ
イがいくつもレーダー画面のような表示をしていて、いかにもハイテクといった室内だった。キッシーさんはレーダー画面
を指差しながら船長に「これは流氷ですか?」などと相変わらずジョークを飛ばしていたが、レガオさんはその航空機の
コクピットような船内に感激していた様子だった。
以前の釣れていた釣り場は網が入ってしまったらしく、この日の釣り場は少し遠かった。15分以上サロマ側に進むと、釣り船らしい小船がいくつも見られる場所に着いて、そこがこの日の釣り場だった。ほぼ全員が仕掛けを海中にすぐに落とせる体勢で待っていると、スピーカーから「釣り場に着きましたので始めてください」と流れ、一斉に仕掛けを落とした。深さは19mほどで、アタリは分かりやすく釣りやすかったが、うねりが少しあったので初めからイヤーな予感と悪寒がしていた。少ししてからキッシーさんがトイレに行ってしまい、早くも脱落者が出たかと思ったが、程なくして無事帰ってきた。
型は小さめだがマガレイがほとんどで、時々驚くほど小さな5cmもないほどのカジカが釣れていて、釣れていることを見落としてしまうほどだった。キッシーさんは昔主流だったという両天秤仕掛けにするか、片天秤タイプにしようか迷っていたが、両方を用意していたようだった。だが、お腹の調子が悪いのに気をとられ、合わせのタイミングがうまくいかず、上げてみるとエサだけなくなってしまっていることが多かった。
レガオさんは、彼自身は順調に釣っていたのだが、隣の女性が一人だけ重いオモリを使っていた為に仕掛けが絡むことが多かったり、
必然的なコーチをしていたので自分の釣りに集中できないというジレンマにも襲われていたようだった。
妻は初めのうちはアワセのタイミングが早すぎて空振りもあったが、その後感覚をつかみ、さらに隣が非常口なので釣
り人はおらず、後半は私も不在が多かったので、オマツリは少なくて広々と釣りができたようだった。
船の排気ガスのにおいが風向きによってこちらへやってくると、とたんに胸がムカムカしてくるのをじっとこらえていた
が、次は私がトイレに向かうことになってしまった。酔い止めの薬も両腕につけた酔い止めリストバンドも効目はなかっ
た。だが、私はすぐに復帰するので釣りは続けることができた。トイレがある1階の長イスにしばらく座っていると気分が
良くなるので、すぐに戻って釣り始めるとみんなが不思議そうに冷やかしながら私を見ていたが、それに答える元気も
なく、ただ黙々と仕掛けを落とした。
私が持ち場を離れ始めた頃から、キッシーさんもアワセのタイミングを思い出したようで、順調に釣果を上げ始めていたようだ。自宅の冷凍庫にはすでにカレイが1年分入っているということで、大きいものだけキープしていた。
ガリンコ号の袋付きバケツを借りていて、釣れたカレイはそのままそのバケツに入れておき、一杯になったところでクーラーボックスに入れるようにした。クーラーボックスの中には朝食や飲み物、お菓子類まで入っていたが、お茶を少し飲んだだけで全く手をつけずに済んでしまった。
船のすぐ前の海面にはカモメがおこぼれを狙って泳いでいて、うるさいくらいに「クエー・クウェー」と鳴くので、キッシーさんとレガオさんは大人げもなく「うるさいぞー!」と怒鳴っていた。小さなカジカはトゲトゲをもろともせずに一呑みし、カレイはさすがに呑みこめない様子だが食べていた。
私もリリースするカレイを食べられないようにカモメにぶつけようと狙ったが、さっとかわして銜えてしまう身のこなしだっ
た。カモメから離れた場所に落としても、さっと飛んできてしまう速さは釣り船に慣れたカモメの熟練の技なのかもしれな
い。
ガリンコ号も釣れなくなると場所移動をするが、この日は3回それがあった。釣り体験よりも迅速ではなかったと思った
のは、明らかに全員が釣れない状況が少し長めだった気がしたからだ。
は4回目の戦線離脱頃からその離脱時間が長くなり始め、他の仲間にしてみるといないはずの人が突然フッと現れ数
枚釣って、またいつものように「やっぱりいなかったんだー」と思うほど姿は消えているような釣りの仕方だったという。
我ながら妙な釣りだった気がしてはいるが、動かなければ具合は悪くならないのだ。釣りをしている2階にも暖かい船
室に座席が用意されているので、後半はそこで休むことも多かった。というのは1階はすでにディーゼルエンジンの排
気ガスが充満し始め、そこには私の休む場所はなくなっていたのだった。
ただ、この2階席は一つ問題があった。それは釣りをしているみんなを見ることができる代わりに、グロッキー状態の私が見られる場所でもあった。
キッシーさんが私のビデオを貸してくれというので、信じて貸したがやっぱり、可哀想に横たわっている私の姿を自分の解説付きで撮影していたのだった。この頃になると雨はほとんど止んでいたが、気温は15度しかなかった。
それでも、あと15分で終了の案内がスピーカーから流れた時は竿を持っていた。そしてもうすぐ終了かと思われた頃イヤーなアタリとは違った反応があり、その横でキッシーさんが「よし、乗った!」そう言った。キッシーさんも私のラインが絡んだのにすぐ気付き、自分のカレイを上げてから絡みを外していると終了の声が聞こえてきた。
キッシーさんが一生懸命に外しているのに自分だけその場を離れて休むのも悪いと思い、じっと見ているうちにまた具
合が悪くなり、船室に戻ることになってしまった。
レガオさんも最後に見せてくれた。動きのある魚だというその先に見えてきたのは丸モノで、よーくみるとホッケであっ
た。ただ、このホッケはロウソクだったのですぐにリリースしていた。
結局その後は寄港まで船室で横になって、みんなが何を言っていても、カメラで撮影されても無抵抗のままでいた。
釣果はといえば、私が釣ったのは20枚程度だったので、妻のカレイと合わせて60枚ほどだった。大物に期待してやって
きたガリンコ号であるが、先週の釣ーりんぐ北海道でも紹介されていたように30cm未満の食べ頃サイズがほとんどで、
この日も大きなカレイはイシモチの40cm未満だった。
下船すると気分も体調もすぐに良くなり、タバコも吸いたくなるほどだった。ガリンコ号と建物の前でしばらく雑談し、これからヤマメ釣りに行くという洋さん・hiromiさんと別れ、オホーツクタワー麓のレストラン望海に昼食を食べに行った。
船酔いのすぐ後だったがカレーもラーメンも食べることができて、体調は随分良くなっていたようだった。レガオさんはさすがに元気で、ラーメンの大盛りにカレーという食欲。キッシーさんはお腹の調子が良くないといっている割にはラーメンと小カレーを食べる大胆さをみせてくれたが、後でどうなったのかは知らない。食後、フンベに行ってきたというメガ弟さんより電話があって、10人ほどの釣り人がいたがさっぱりだったという結果を聞いた。
そして彼は予告どおりに長靴でフンベに行ったそうだ。子供の頃の竿とバケツと半ズボンといういでたちを想像してしま
い、不思議とそんな姿が日本一似合いそうなメガ弟さんを思い出していた。カレイ釣りに来た私たちではあったが、頭
の中はこの後のカラフトマス釣りで一杯になっていた。
この日も船から降りた後から2時間ほど話し込んで、13時過ぎに二人と別れ紋別を出発した。路面まですっかり乾いて
いたが、滝上町からは雨が降っていて、更にその先の浮島トンネルを抜けると雨は降っていなかった。


今回の船釣りでは、一つはっきりしたことがある。それは、私が誰よりも船に弱いということで、もう一つ言えば誰よりも
懲りずに又、船に乗ることだろう!自慢しているわけではないが。





   ■ 知床(ウトローフンベ)

7月16日 待ちに待った3連休は明日からだが、ウトロを目指して出発準備中にキッシーさんから電話があり「知床に
行きたいが仕事が途中」ということだった。じゃあ何で電話してくるのか、きっと私が無理に誘えば決心がつくのだろうと
思った。そして、言葉の最後に「もしかすると現地に行っているかもしれない・・・」という決意したような言葉を聞くことが
できた。数日前にはカブトムシさんからも、自分も家族を連れて行くという連絡があった。
それから間もなく携帯電話が鳴り、今度はチカさんの声を久しぶりに聞いた。相変わらずハイテンション気味の調子だ
ったが、先週のリベンジを果たす為に、先に現地入りしているレガオさんと合流しているとのことであった。
なんだか急展開の知床ツアーになりそうな予感をはらんだ出発となったが、19時20分に準備を終えて、急に降り出した
雨の中ゆっくりと国道273を走った。
さすがに3連休前の夜だったので対向車線は車が多かったが、網走方面へ向かう車は少なかった。このまま走れば0時前には到着できると思い、レガオさんには先に寝ていて欲しいと連絡しておいた。ただ、レガオさんとキッシーさんだけならおとなしく寝ている可能性もあったが、今回はチカさんがいるというので、昨年晩秋のサケ釣り前夜ののみ過ぎ事件が脳裏をよぎり、なんとなくではあったがイヤーな予感もしていた。
佐呂間町を過ぎると雨は止み路面も乾いてきた。そして常呂町を過ぎて能取湖に入ったとき、レガオさんから電話が入って妻が電話に出たのだが、すでに酔っぱらった声でギャーギャー言っている声がしてうるさいという。どうも二人の他にキッシーさんもいる様子だった・・・やっぱり来ていたか・・・そう思った。
「とにかく先に寝ていてね!」とだけお願いをして、気を取り直して運転を続け網走に入り、先に現地入りしている仲間
の様子は別にして、すべてが順調だった。
小清水町の道の駅は知床行きには必ず利用しているトイレで、ここから「小清水通過」のメールを打った。ここから先は
車の数もぐっと少なくなり、寂しくなってくる。最後の大きな町は斜里町で、市内のコンビニで食糧を買った。店内の買い
物客はさまざまで、こんな時間から釣りに行くような私たちとは対照的に、制服姿のコンパニオンのおねえちゃんもい
て、その違いは人間世界の不思議さでもあった。
斜里を抜けると不気味なほどに対向車が減り、日の出漁港までは道も細くていまにも獣が飛び出してきそうで、いつ走
っても怖い道だった。音根別橋を渡るともうすぐだったが、オシンコシンのトンネルを抜けたところで、鹿が3頭道路を横
断しようとしていて急ブレーキをかけた。眠っていた妻も飛び起きて、急に道路わきに見えるシカの姿を数えだした。目
的地はすぐだったので速度をぐっと落として道路わきに目を光らせて走った。
フンベの駐車場は結構な車の数で、昨年の同時期よりも多かったと思う。駐車場には薄暗くてよく見えないが3人の人
影があり、その中の一人で若干若作りの島倉千代子似のレガオさんが車を誘導してくれた。
キャップライトを付けた鉄人28号ことチカさんは顔までやせていて、日頃の精進が見事にシェイプアップに成功していることをアピールしていたし、夜になると武蔵丸親方に変身するキッシーさんもお腹の調子が一週間経ったいまは良くなったらしく、ビールを呑んでいた。やっぱり起きていたかと、うれしさ半分寝ていてほしかった半分という気持ちでもあった。だが、その友情には当然感激もしていた。
虫だらけになったランタンとキャップライトの中でビールを楽しんでいた3人に混じってさっそくこんな時間だったが、早く酔って寝ようと日本酒を呑んだ。到着時間は23時過ぎだったので、他の車内泊をしている方に申し訳ないので、気を使って騒いだ。ランタンに群がる虫の中には珍しいスジクワガタなども現れ、貴重な自然を感じつつ、蛾
入のビールの味も格別であった。
翌日のことを考えて日本酒を呑んで早く寝ようと思っていたが、時間の経過とともにとってもそんな雰囲気ではなくなっ
てきた事に気付いたのが日本酒の後に呑んだ2本目のビールをのみ干そうとしていた時かもしれなかったが、時すで
に遅し・・・。
チカさんが「今度返すからビールもう1本だけご馳走して・・・。」という全員が意味不明だったおねだりを聞いた頃でもあ
った。この頃になると寝なくてもいいかな?そんなことも考えていたのは、ここ最近の釣りでは2時間程度の睡眠時間で
も翌日の夜まで寝ずにいられるという実績があったからだった。


7月17日 とうとう1時過ぎになってしまったので、このままここにいてもしょうがないので釣り場で待機することになり、
寝ている私の妻以外は準備を始めることになった。
1時半には真っ暗で川の流れる音だけが聞こえる釣り座にいた。5人の中でたった一人ウキルアーを使うチカさんに、キッシーさんは「どうしてもルアーを使いたいのなら、寝ウキルアーにしたら?」とすすめていた。準備を済ませて空を見上げると意外にも満天の星空が広がっていてホッとするような安心感を味わった。川に刺さる魚に姿を見られないように、座ってじっと明けるのを待っていたが、次第に降りてきた他の釣り人たちがルミコをつけて早くもキャスティングを始めた。それでも、まだ早いと思いのんびり座って待った。周囲の様子が見えてきた頃、ようやくキャスティングを始めたが、まだウキはよく見えなかった。今回の仕掛けは昨年FOSのdchiyanさんに頂いた寝ウキに毛ばりを使った、ちょっと自信のあるものだった。
ほぼ完全にウキが見える明るさになった頃、妻が釣り場に下

当然真っ暗
りてきて、今dchiyanさんに会ったと言う。dchiyanさんたちのグループは私たちと少しだけお話をしてから奥の方に入っ
ていった。
右奥の方で釣れた様子に慌ててキャスティングすると、先に巻きついたラインが早くも切れてしまった。悪い癖が出たな
と落ち着いて新しい寝ウキをセットして再開した。今度は女性にヒットしたようで、危なげな様子だったがGetしたようだ
った。しかし、これがカブトムシさんの奥さんだったことを後で知った。今シーズン初めて見た実物のマスではあったが、
サケシーズン以来だったためか非常に小さく見えた。

カブトムシさんは奥さんがGet
チカさんはオシンコシンがいつものフィールドだったせいか、ここでもタモを用意していて、その大きさは直径80cmの巨大なものだった。必要性はないものの、私的にはこういう人がいてくれるのはうれしく、どんなことにもこれが当たり前という考え方はあるものの、すべてには当てはまらないことが釣りの世界には多い気がする。
離れた場所で釣れたマスはウキルアーだったので、多くの人がこれに変えて釣り始めたので、私もウキルアーに交換したが、どういうわけかマス用に用意していた小さなウキを自宅に置いてきてしまっていて、キャスティングしにくかった。
お酒と眠気のせいで、目をつぶると焦点が一瞬合わなくなりふらふらしそうになるが、眠たく感じることはなく何とかウキに集中していた。右前の岩場には数人がボートで入っていたが、釣れた様子はなかった。周りを見渡すと30人近い釣り人が入っていて、昨年からみると倍近い人数である。
しかし、魚は薄いようで、ここまでで全体4本程度だった。
朝マズメが終わり集中力もなくなってきたので、カブトムシさんのマスを見せてもらったり、みんなでおしゃべりをしている
と、キッシーさんが座ったまま動かなくなったので、どうしたのかと思ったら眠っていたようだった。座って眠ってしまうほ
ど眠たかったのか、器用なのか分らないが、妻のテトラポット寝に続く技である。
dchiyanさんとその仲間も納竿して私たちと会話を楽しんでいた時、朝一になくしてしまった寝ウキの話を聞いて、同じ色
の黄色い自作寝ウキをプレゼントしていただいた。フンベを知り尽くしたdchiyanさんの寝ウキは気に入っていたので、
早くこれで1本釣りたいと思っていた。
dchiyanさんの同僚が釣ったマスは、遠めにアブラコが釣れたのでリリースしていたのだろうと思っていたが、小さくて状態の良くないマスだったのでリリースしたという話であった。地元の町のお祭りで忙しくて疲れ気味だというdchiyanさんたちが帰ってから、再びキャスティング中に竿先に絡んだ糸が切れてしまい、キッシーさんとチカさんが回収キャストをしてくれた結果、キッシーさんがかけてくれて無事私の手元に戻ってきた。これがこの日のキッシーさんの唯一の釣果になり、貢献できた私も鼻が高かった。キッシーさんは自作の寝ウキを持参していて、初めて作ったとは思えないほどその出来は良かった。しかも、自分の名前まで入れてあるのが心憎い限りだ。

座ったまま寝ているキッシーさん、右
しばらくして、これから家族でキャンプというチカさんが納竿し、キッシーさんとレガオさんは車に戻ってカップめんを食べ
ていたようだった。そこへ美幌の清さんが姿を見せた。奥の方で釣っていたそうだが、仲間に釣られてしまい今シーズ
ンはまだ釣果がないと話していた。その後もねばってはみたが魚の姿は全く見えず、7時には納竿した。
朝から気温がどんどん上昇し暑く感じられたので、車のサイドオーニングを開いてその下にイスを並べ、みんなで話し
込んだ。頭の中の予定表では、朝食を済ませて仮眠をとることになっていたが、この雑談が楽しくてお昼まで4時間以
上も続くことになった。キッシーさん・レガオさん、それに朝風呂に行ってきたという清さんの4人で話し込んでいたが、そ
の間、妻はベッドで爆睡状態だったのでゆっくり休めただろう。
カブトムシさんは家族連れだったので、傍目(はため)には有効な家族サービスを展開していて、釣り場に流れる川原で
子供たちを遊ばせ、自分も日光浴をしているようだった。

午後からは閑散としていた
私たちは日差しを避けながらイスを少しずつずらして話し続けていたが、お昼前にはキッシーさんが帰ってしまい、ようやく重い腰を上げた。
昼食はレガオさんの車に乗せてもらい、幌別川近くにある「さいはて市場」でラーメンやカニ飯を食べたが、いまいちだった。昨年食べた三大ガニのたっぷり入ったラーメンがメニューになかった。観光客を乗せた大型バスがひっきりなしに往来する様子をみて、この地が知床だったということを改めて実感していたが、この日は秘境らしくない暑さになっていた。その隣の山の上にある「知床自然村温泉」に寄り、朝風呂に入ったばかりの清さんも一緒に、露天風呂から見える海を眺めながら熱めの湯に浸かった。
帰り道にあるコンビニと食料品店に寄って、買出しをしてから駐車場に戻った。夕マヅメまでは時間もあったが、寝ることはなく、16時近くまでおしゃべりをしたり、仕掛けを作ったりして過ごした。
引いていた潮も良い状態に戻り、妻を含め4人で釣りを再開したが、たった一度だけ河口でモジリがあっただけで誰の
竿にも反応はなかった。大アクビをしながらキャスティングをしているレガオさんと妻がすっかりやる気をなくして帰ると
いうので私もそれに続いて納竿したが、清さんは暗くなるまで粘っていたようだった。
レガオさんと車内で夕食を食べながらビールを呑んでリラックスしていると、清さんも現れて雑談をしていたが、体力の
限界に達したレガオさんが車に戻ったのを期に、全員が寝ることにした。この頃からポツリポツリと雨が降り出してきて
いた。


7月18日 心配された雨は予想を上回る量になっていて、雷も時々聞こえたのが目覚ましの鳴る2時前だった。雨音が
聞こえたのをこれ幸いとそのまま眠っていたが、隣からは清さんたちが釣り場へ向かったような声や音が聞こえてい
た。しばらくうたた寝をしているところに、文章では表現できないような落雷の音がすぐ近くに聞こえた。これほど近いと
ころで聞いた落雷は初めてで、一気に戦意喪失となりふとんにもぐりこんだ。その後も時々続く雷を聞いているうちに薄
明るくなってきた。隣の物音に窓を開けてみるとレガオさんが出かけようとしていたので、注意を促し自分達は行かない
旨を伝えた。
しばらくしてからメガ弟さんからも電話があって、フンベの駐車場は一杯だったので近くで待機中だと連絡があった。そ
の後も雨と雷は止まず、再び眠ってしまった。
7時になってからレガオさんから連絡が入り、弁財湾に移動してメガ弟さんと挑戦中だというので、とりあえず朝食を食べてからそちらへ向かうことにした。そこへ釣り場から戻っていた清さんが今朝の釣り場の状況を教えに来てくれた。
昨夜からの雨が川の水を濁らせて目の前の海水はすっかり濁ってしまって釣りにならなかったが、それでも誰かが1本釣ったそうだ。そして清さんたちは風呂に行くと出かけてしまった。
少ししてからカブトムシさんが現れ、今朝の雷を克明に語ってくれた。雷光は一瞬にして目が見えなくなるほど強いもので、「目が見えないー!」そして同時にものすごい音がしたので、慌てて竿から離れたそうである。恐ろしさのあまりしばらくは竿に近づけなかったほどであるという。

前日の夕マズメ
隣のワゴン車の後ろで、ワンバーナーで沸かしたやかんのお湯の残りを捨てていた姿に足寄の佐さんだと確信して声
をかけると、相変わらずの饒舌な語りを聞くことができた。佐さんのお父さんは今回は参加していないようだが、来週か
らは、いつもの粘りで他の人が釣れない時間帯にマスを釣り上げるのだろうと想像できた。雨が再び強くなってきたの
でメガ弟さんに電話してみると、弁財湾も納竿するということだったので、オシンコシン駐車場で待ち合わせをした。
駐車場の奥でサイドオーニングを出して準備をしているところにレガオさんと二人で到着したので、イスを出してコーヒ
ーを飲みながら雑談していると、レガオさんが「こんなに顔色の良いとっちさん見たのは久しぶりのような気がする・・」と
言っていたが、確かにそうかもしれなかった。しばらく釣りの話などで談笑していると、観光客の数が急に増えだしてき
たので、すぐにその場を解散した。

完成していたフェンス
降り続いた雨は斜里町辺りでは路面も乾いており、時々降る程度だった。気温は18℃で過ごしやすそうではあるが、雨が完全に上がることはなかった。
網走に入り、せっかくここまで来たのだからということで「テロ対策用のフェンス」を見ていこうと思った。港に入ると第五埠頭とせり場の付近にかけてひしめく、おびただしい数の車と人に驚いた。何かお祭りでもやっているのかと中へ入ってみたのは、引き返すこともできなかったからだ。都合よくオイルフェンスに近いところに空きスペースがあった。
真新しいフェンスが第四埠頭を包み込むように張り巡らされているが、テロリストが本気で抜けようとするなら簡単に突破できそうなものだった。オイルフェンス付近で釣りをしていた人たちがいたので聞い
てみると、ヒトデばっかり釣れると話していたが、タコやカジカも釣れていたそうだ。そのとき上げようとしていた竿が大き
くしなっていたが、動きがないので「ヒトデだべー」そう言うおじさんは大きなオレンジ色のヒトデを重たそうに上げてい
た。
気さくなおじさんたちとしばらくお話していると、買物袋に入った沢山のホタテがあり、祭り会場の500円詰め放題で買
ってきたことを聞いた。なんでも80枚以上も詰めたそうだ。その方たちにすすめられるまま会場に足を伸ばしてみる
と、屋内市場の中に魚介類を特価で販売していて、そのメインがホタテ詰め放題であった。
時間はたっぷりあったのでとりあえず並んではみたが、300人以上の長蛇がディズニーランドの乗り物待ちのようにな
っていてなかなか進まなかった。30分ほど待ったところで残り僅かと聞き列を離れ、別の売場を見て歩いた。

    
            市場内も人で一杯だった                       屋外会場
ズワイガニの中サイズが600円だったので、2ハイ購入して外へ出た。外のステージには網走のよさこいチームが踊り
を披露していたり、カニ汁などの食べ物も販売していた。
キッシーさんと電話で話しているうちに、いつのまにか行列に入ってしまい、とりあえず何を売っているのか分らないが
そのまま並んでいた。前で待っているおばさん達の食べているカニ汁が美味しそうだったので買いに行くと、たった10
0円で1本分の足が3つ入っていた。そして、いま並んでいる行列の先にはクジラの生姜焼きが待っていることを知っ
た。クジラも100円で売られていて、久しぶりではあったが焼きたては柔らかくて美味しかった。
網走を出発してから美幌の釣具店に寄り、北見市内で買物をしてからルベシベ方面を走っていると、久しぶりに師匠の
奥さんから電話があり、今すれ違ったという。師匠が私たちの車に気付き電話してきたのだそうだ。
少し早かったが音根湯温泉のそば屋で夕食を食べ、石北峠に近づいた頃にはすっかり天気も良くなっていた。途中の
層雲峡では岩肌に夕陽が射して神秘的な景色になっていた。自宅に着いたのは18時過ぎだったが、まだまだ陽は高
かった。
今回の釣行では魚はGetできなかったものの、網走のお祭りでホタテを30分でバラシ、クジラとカニ、そしてカニ汁を
Get!という成績か・・・?

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