9月のオホーツク Vol.2



   ■ 網走(帽子岩)

9月11日 『続き』 駐車場に戻り、片付けを済ませてから昼食をとった。車の数は多く、こんな時間からでも次々に車
が入ってきていたので、車を移動するわけには行かなかった。食後、車内で仮眠をとろうということになり、横にはなっ
てみたもののなかなか寝付けない。
少しだけうとうとしてから、車内の暑さに起きてしまった。砂浜にはブッコミ竿が並んでいるが、こんな時間でも立ててい
るということは釣れているのだろうか?しかし、離れたところにあるテントから人が出てくることもないまま、やや高めの
波だけが打ち寄せていた。
16時過ぎに簡単な支度をして釣り場へ向かうと、すでに師匠が釣りを始めていた。釣り人は多くはなかったので、好きな所に入ることができた。左前方に日が傾いていて陽射しもきつかったが、やや強めの風が心地良く、寒いくらいに感じられた。
師匠の横に入り、おしゃべりをしながらキャスティングをしていた時だった。近くにあった師匠のウキが少し沈んだと思った瞬間に「ビュッ!」鋭い音とともにアワセを入れていた。すぐに自分のリールを巻いてタモ入れに向かい、左程時間もかからずにタモに入った。きれいなサケであった。
私は「これで師匠に抜かれてしまった、3本目だー!自分はマスが1本入っているから2、5本・・・」そう言うと「いや、3本は3本だ!」そう言ってくれた。
日が沈んでから、キッシーさんと仕事が終わったレガオさんが自転車
でやってきて、みんなで薄暮を楽しみながら駐車場に戻る途中、前方からチカさん、チカJr、そして今回初対面となった
倶知安のケンさんが現れた。相談の結果、今夜の夕食は前回に引き続き市内で飲もうということになった。レガオさん
と私は歩いて向かったので、この時期肌寒くなってきていて店内は暖房が入っており、蒸し風呂のような暑さに感じられ
た。程なくしてチカさんたちも着き、メガ弟さんも飛び入り参加となり、賑やかな釣り談義が始まったところへ師匠夫妻が
到着して全員揃った。
倶知安のケンさんは噴火湾のブナザケ釣りしか経験がないというので、網走の前期群銀ピカの走るサケを、ぜひ釣っ
てもらいたいとみんなが願っていたが、出張先での仕事前釣りということで、タイムリミットが6時までであった。
翌朝の出発が早い人や自分も眠くなってきたので、22時半頃にお開きとなった。お酒を飲んでいないメガ弟さんに駐車
場まで送っていただいて、2次会用のビールまで差し入れしていただき、本当にお世話になってしまった。
チカさんとJr、ケンさん、レガオさんと私が外で再び飲み始めたが、1時間もしないうちに真面目に寝ることとなった。


9月12日 2時半に目が覚めたので、そのまま起きて準備を始めた。ポイントへ向かう途中には、暗いうちから密漁キ
ャスティングをしている者もいて、朝の嫌な光景が思い出されてしまった。
私が選んだポイントの隣には夫婦で来ている50歳位の人、反対側には親子4人連れがランタンを点けて賑やかにその
時を待っていた。さらにその横が師匠夫婦であった。チカさんたちはもっと駐車場よりで、キッシーさんとレガオさんはず
っと奥側にいた。少し遅れてウルシさんもチカさんの所に着いていた。知り合いが8名で総勢10人になった。
この朝は水平線の少し上に薄い雲があり、夜明けも若干遅くなっていたが、風は弱く寒さはさほど感じられなかった。
薄明るくなってきたところでキャスティング開始!日曜とあって帽子岩全体が混雑している上に、川側には密猟者が50人以上いるのでは、と思われた。近々監視カメラが設置されるそうで、これによって密猟者も減ってくれることを願うばかりだが、逮捕されるまで判らない人もきっといるだろう。
砂浜には何枚かの波が音を立てて押し寄せていたが、釣り場にはほとんど波がなく、濁りも昨日ほどではなかった。
少し離れたところで1本目が釣れてから、いくらも経たない4時40分には「不思議な色の朝焼けがきれい」と妻が言うので、釣りを中止して写真を撮った。
毎朝違うこの朝焼けを見ただけでも、ここにi来た価値はあるような景色だった。
釣り場へ戻って何投もしない4時45分だった。少し遠めで軽いアタリがあってから、すっとウキが沈みこんだ。
こうしてこの日の1本目がヒットしたが、随分と重いうえにやたら走るサケだった。私は引きの強い魚が掛かると「おーすごいぞ!」とか「うーん、走るなあ!」などと独り言を言うクセがあったので、この時もそんなことを口走っていたと思う。見えてきたサケはオスのブナ気味で少しだけがっかりしたが、妻の持つタモに掬われた。
妻に「リリースするかー」というと、「この後釣れなかったら困るからキープする」というのでそのまま陸に上がった。まだ完全には明るくなっていない時間で、写真を写したときにはストロボが自動発光した。83
cm・5、4kgのやや大きなオスだった。
心地良いひと時を満喫する間もなく、早めに処理を済ませてから、ルアーを交換せずにそのままで釣り場へ戻った。な
んとなくもっと釣れそうな気がしていたからであった。事実、周囲ではポツポツと竿が曲っていたし、アタリも数回あった
からである。
妻になんとか1本!そんな願いをしながらキャスティングをしていた、5時少し前に再びアタリがあった。今度もしっかりフッキング!バシャバシャ海面で暴れる様はメスへの期待が大きく、近くに寄せて確認すると間違いなくメスそのものであった。妻にタモ入れしてもらい、今度は銀ピカGet!76cm・4、4kgのメスであった。
魚から針は外れたが網に掛かってなかなか外れないので、魚の処理をしていると、妻の呼ぶ声が聞こえてきた。
妻のロッドがきれいな弧を描いており、こちらを見ながら格闘していたのだった。
自分たちのタモが使えないのでどうしようかと思っていると、隣の家族連れの釣りをしていない奥さんが「使ってください、どうぞ!」そう言ってくれたが、少し頼りないタモだったのでお礼だけ言って、右隣の夫婦の短いが頑丈そうなタモを借りてネットインした。
73cm・4、3kgの、これまた銀ピカのメスだった。処理は自分でやるからと、妻を釣り場へ戻しじっくり後処理をしていると、チカJrがニコニコ顔で現れた。
様子を聞くと、ケンさんは6時までに3本釣って帰ったそうで、しっかり網走のサケパワーを味わっていったようだった。
チカさんが5本、Jrは2本、ウルシさんが1本釣っているそうで、チカさんの短時間に5本釣るようなマネは私にはとても
できないあっぱれな芸当である。たとえどんなに魚が濃くてもダラダラフィッシングの余韻を楽しむ私ならば、2本釣れた
時点で休憩しているだろう。従って数釣りは絶対無理な話となる。
そのうち、師匠夫妻もきれいなサケが釣れて全員が釣れた状態となった。隣の人はエサや仕掛けを聞きにくるが、トッ
プシークレットの部分は教えられないが、できる限り詳しく教えてあげた。そのかいあってか、その後二人とも1本ずつ
釣れたので安心した。密猟者は私たちの後ろにも達しており、ブナがかったサケを釣っていたようだった。
6時07分、2本目が妻にヒットした!ところが、かかったサケはスルスルと目の前まで簡単に寄ってきてしまい、思わず妻が「なんだー面白くないサケだなあ、走れよー!」と言った瞬間にホントに走った!
それからが長かった。タモを持つ私はこれは時間がかかるかもしれないと思いカメラを取り出し、格闘中の妻の写真を撮る余裕があるほどだった。ネットに入ってからも暴れるサケはまずまずの銀ピカオスで、84cm・4、1kgだった。
日もあたるようになってきたので、スカリに入れて海中に降ろそうとしたが、4本
のサケは半端な重量ではなく、これ以上入れると持ち上げられない重さだった。
持ち帰ることを考えると、少しばかり釣る気も失せてきてしまったので、チカさんのポイントへ遊びに行ったり、キッシー
さんたちと遊んだりして過ごした。そのうちに海上保安庁の摘発が入ったので、密猟者は蜘蛛の子を散らすようにいなく
なってしまった。この日も逮捕者が出たようだった。

右側は密猟者
朝食も済ませ一休みも二休みもした後だったので、釣り場はそれほど釣れなくなっていたが、本来の目的の釣りをしようと釣り場へ戻って2投目をした8時過ぎだった。妻にヒット!おーやったなー!とぼんやりリーリングをしていた私にもアタリがあった。うーん、どうしようか?瞬時に考えたのは・・・まず、自分の魚を自分でタモ入れして、網が深いのでそのまま妻のサケも一緒に掬ってしまおう・・・ということで思いっきり合わせを入れた。
しかして、記念すべき夫婦同時ヒット!という私たちにとっては初めての快挙というか、夢のようなひと時がやってきたの
だった。簡単に考えていたダブルタモ救いであったが、どちらのサケも重さや力が違っていたのが誤算だった。
私のサケは幾度となく寄せはするものの、すぐに沖に向かって走ってしまうし、妻のサケはやたらと重くラインをどんど
ん引っ張ってもぐりこんでしまっていた。足元にタモはあったが、とてもすぐに寄せられる状態ではなく、時間はかかる
し、妻の方に走ってしまわぬようにコントロールするのが精一杯だった。
このダブルヒットに気付いた師匠の奥さんが駆けつけてくれて、近くまで寄せた妻のサケを掬おうとしたが、もぐりこんで
なかなか掬えなかった。そのうちに私のサケが力尽きて、ようやくタモの中に入った。気付いた時には師匠が自分のタ
モを持ってすごい速さで駆けつけてくれ、妻のサケを掬ってくれたのだった。
こうしてめでたく夫婦そろってダブルヒット・ダブルゲット!することができたが、師匠夫妻にはすっかり迷惑をかけてしまった。チカさんも来てくれて祝福をしてくれ、最高の気分を味わうことができた。妻のメスは大きくて82cm・5、3kg、どおりで重かったはずである。私のメスは78cm・4、3kgで、これもまたレギュラーサイズよりは大きかった。
3本ずつ釣れたので6本となってしまったこの時に帰りのことを考え、続ける気が失せてしまった。リリースしながら続ければよいのでは?と考える方もおられるかもしれないが、銀ピカが釣れた場合たぶんキープしたくなるのは間違いないだろう。結局この日は、この後竿を振ることはなかった。
少ししてからキッシーさんとレガオさんが納竿してやってきて、しばらくお話をしてからキッシーさんだけ帰ってしまったが、元
気なレガオさんはチカさん・ウルシさんの間に入ってキャスティングを始めた。
9時20分、釣りをしている人も半分以下になった時だった。師匠の奥さんにヒット!すぐにビデオを取り出し写し始める
と、その時には気付かなかったが面白い映像を撮ることができ、銀ピカのサケがネットインされた。
これで今回、知り合い全員が複数本釣れて、10人で27本と最高の釣果となった。この日はおそらく、全体で80本以上は
釣れていただろう。
一度には運べなかったので、妻が3本入れたリュックを背負い自転車を走らせたのだが、途中の砂地でタイヤが滑り転倒してしまった。慌てて周囲を見渡すと、おじいさんが一人ジッとこちらを見ていたので、すぐに起き上がろうとするも、背負っているサケが重すぎてジタバタもがいているところを見られてしまった・・・・・恥ずかしかったそうだ。
帰り途中、チカさん・Jr君・レガオさん・ウルシさんに声をかけると、チカさんはテトラポットの上で横になって釣りをしているといういつもの光景であった。それにしても、寝ながらアワセまで入れるんだから驚きだ。
駐車場に戻ると、気温が随分と上昇していて27℃にもなっていた。魚体が大きくてクーラーボックスには6本しか入らず、残り3本はリュックに入れたままエアコンを強めにして帰ることにした。
昼食は遠軽の「登代里」で済ませた頃から睡魔に襲われ、高規格道路の入口までは何とか走ったものの、とうとう我慢できずにパーキングエリアで寝てしまった。
目が覚めると16時を過ぎており、すでに陽が傾いていた。自宅に戻ってからは、町内にサケを配ることに時間を要し暗
くなってしまったが、なんとか皆さんに喜んでもらうことができた。





   ■ 網走(帽子岩)

9月17日 この朝も帽子岩は好釣だったようで、チカさん6本、キッシーさん5本、レガオさんもこの日は数少なかったも
のの、3日間で20本も仕事前に釣っているとは驚きの釣果であった。
17時10分前に出発。いつも完璧に準備をして出発するのだが、この日は二つの不備があった。一つは携帯電話の充
電をし忘れ、二つ目は冷凍庫のドアが半開きになっていた為に、氷の量がいつもの半分しか用意できなかったことだ。
明日から3連休であるし、網走は好調ということもあって、いつもより早いこの時間からもかなりの混雑を覚悟して帽子
岩駐車場に着いた。司さんのグループも総勢4人で向かっており、もしかするとすでに着いていたかもしれなかった。
20時前ということもあり、なんとか入口付近に停めることができた。テントを張っているグループもあり、長期戦の様子も
うかがえ、砂浜にもいくつかテントが見えたほどだった。
その後、師匠の奥さんから電話があり、私たちが無事到着していたことを喜んでいたが、師匠は早くに寝てしまってい
たそうだ。この時点で早くも5本ほどの電話を受けていたので、電池マーク残りメモリが1つになっていた。21時半には
消灯したが、外は多い車の割に静かであった。


9月18日 外を歩く釣り人の靴音や話し声で目覚めたのが1時であった。起きるには早すぎたので目を閉じたが、眠れ
そうになかったので1時半には起きることにした。この時間でも楽に起きる事ができたのも知床で鍛えたせいだった。
簡単に準備を済ませて、2時前にはポイントに着いていた。時間も早かったので先週と同じポイントを確保することがで
き、一息ついたところにキッシーさんがやってきた。二人で随分先の夜明けを待ちながら楽しい雑談をしていると、師匠
夫妻も現れた。
海では頻繁にサケが跳ねていて、テトラポットのすぐ側でも何度も跳ねており、魚の濃さを知ることとなったし期待は大きく膨らむばかりであった。だが、川にライトを当てて驚いてしまった。それは、おびただしい数の魚たちが死んで浮かんでいたのである。ウグイやカレイなど、ここに生息しているほとんどの魚たちであろう。
原因と考えられるのは、先日の台風による強風で網走湖の底のヘドロ層が攪拌(かくはん)されてしまい、無酸素状態の水になってしまったそうだ。ここ数日のサケ爆釣もこれによる影響のようで、遡上できないサケたちが河口の周りに留まっているうちにブナ化してきているようだった。事実、沖網の漁獲高は決して多くないのであった。
周りは地元ベテランの方々がやってきて騒々しいくらいに賑わっているし、この奥まったポイントにも人が増えてきてい
た。4時を過ぎると、帽子岩の方向から山際が明るくなり始め、まだ暗い中を歩いてきた妻も到着した。
まだウキも見えないが、たくさんの人たちがキャスティングをしている中で、私たちはのんびりとその時を待っていた。近
くでタモの柄が動いているのを発見し、それではと各自自分のポイントへ入った。

   

4時30分、この日の私たちの1本目は妻だった。妻のロッドが大きく曲っており、そのアタリは始め小さく、その後大きく
ウキが沈みこんだという。私がタモ入れをして80cm・4、5kgピカピカのオスをGetした。
それから少しして、私の右隣にいたキッシーさんにヒットし、すぐに私にもヒットした。恐ろしく元気なサケで、ガンガン引いてドラグを鳴らしてくれたが、食いが浅いせいか大きく左に走った後、スッと軽くなってしまった。キッシーさんも私より少し前にバラシていたので、記念すべきキッシーさんとの同時ヒットは、同時バラシという結果に終わってしまった。
しかし、二人とも全くがっかりすることはなく、それほどに魚の濃さを感じていたのだった。時折、目の前で跳ねるサケは、釣り人を挑発しているかにも見え、やる気を起こし続けてくれていた。
4時55分、再び妻にヒット!見えた魚体は、これまた銀ピカのサケで、タモ入れは目の前のテトラポットに苦労するも、なんとかネットイン!71cm・3、3kgのやや小ぶりのメスをキープした。キッシーさんと「今日はレディース・デーだね」そんな会話をしていた。
5時07分キッシーさんにヒット!私は大急ぎでビデオを用意して撮影を始めたが、すぐ横だったので近すぎてズームした
ような映像だった。可能な限り離れて撮影し、キッシーさんが自分でタモ入れした映像を撮影することができた。フンベ
ではバラした映像だったので、これが記念すべきキッシーさんの初Get映像となった。しかし、この日のキッシーさんは、
たまっている疲れのせいかケアレスミスが多かった。ヒットした元気な魚が急に右に走った瞬間に予想もしない部分の
ライン切れをしてしまい、大切なルアーがウキごと持っていかれてしまったり、隣の人のキャスティングがマナー違反で、
随分と邪魔されていたりした。おまけに、長年愛用していたロッドが真っ二つになってしまうという出来事などがあった。

     
                                               これはリリース
だが、すぐに予備に持ってきてたカラフトマス用ではあったが、そのロッドで見事サケを釣り上げていたのは、さすがベ
テラン釣師である。少し離れた奥で釣っていた師匠の姿に私たち3人が目をやったとき、なんと師匠にヒット!さすがは
師匠だなと見ている時に、まさかのバラシ・・・・・師匠は照れ隠しに笑って手を振っていた。
地元のおじさんやおじいさんたちは賑やかで、仲間がヒットする度に歓声をあげて大騒ぎだったが、バラシも多かったよ
うだ。ヒットして喜んでいる姿に個性が光り、なんともかわいらしくみえた。
なかなか釣れない私は、頭の中で寂しく「釣〜リング北海道」のボウズの時にかける「悲しい音楽」が鳴っていた。そんな半分は諦めかけていた6時38分だった。やる気のないような微かなアタリに緊張が走った!次のアタリで軽く聞きアワセをすると手応えが伝わってきたので、すかさず強いアワセを入れた。元気の良い銀ピカのサケだったので、妻がビデオカメラを用意して撮影し始めた頃、ようやく近くまで寄ってきていた。自分でタモ入れをして無事ネットイン!やっと釣った1本に長いスランプを抜け出したような気分だった。76cm・3、2kgのオスであった。6時43分にはキッシーさんにヒットし、その勇姿
もビデオに収めることができた。
7時25分には妻に3本目がヒット!まさしくレディース・デーだったが、見えてきたサケはブナ気味であった。元気なサケ
だったが、タモ入れ後写真だけ写してからその場でリリースした。私たちのグループはブナサケを避けて銀ピカを釣る
為に少し工夫をしていたので、滅多にブナは釣れなかったが、1本くらいはご愛嬌であろう。事実、この日の3人の釣果
12本中ブナはこの1本だけだった。
    

7時58分、この時も微かなアタリだけだったが、我慢して大きな変化を待ってからのヒットだった。しっかりアワセを入れ
た後は元気なファイトをみせてくれ、無事ネットイン。銀ピカオスは78cm・4、3kgだった。
この日は朝から最高の天気で、天気予報どおりに一日中太陽が照りつけ、背中に受ける日差しはかなり暑かった。あ
まりの暑さに私は車に戻り、ウエダーを脱ぎGパンに着がえてTシャツで釣り場に戻ったほどだった。

     

10時25分、またしても妻にヒット!更に状態の良いサケで、この日の妻はバラシもなく絶好調だった。ネットに入ったの
は74cm・3、6kgのアベレージサイズであった。
キッシーさんの魚を見る目はすごいもので、随分遠くでも分るようだった。私の仕掛けに近づく群れを実況中継している
と、本当にアタリがあってウキが沈みヒットしたが、このサケは残念ながらバラシてしまった。

    

11時頃レガオさんがやってきて、入れ替わるように師匠夫妻は帰った。しばらく休憩した後に釣り再開。この頃、後方に
漁船が行き来していたので、船が通るたびに押し寄せる波がしぶきを上げて私たちの荷物を襲ったので、荷物をテトラ
ポットの上に移動させたほどである。
11時15分、再開して間もなく沖目でアタリがあり、すぐにウキが沈みこんだ。上から見ていたレガオさんがビデオの用意
をしてくれたが、残念ながら間に合わずタモに入った後であった。72cm・3、4kgのメスは銀ピカで、新しく入ってきたも
のと思われた。

   
                                              細くて小さいサケだった
13時55分、再び私にヒット!妻がテトラポットで寝ている間にやっと追いつくことができた。私たちの騒ぎをよそに妻は
全く起きる気配もなかった。68cm・3、6kgのメスであった。
キッシーさん、レガオさんと揃っての釣りは久しぶりで、テトラポットの上でおしゃべりをしながら色々なキャスティングを
したりなので、釣りには集中していなかったが、楽しい午後の昼下がりとなった。
14時29分、今度はレガオさんにヒット!妻がビデオの準備をしている間レガオさんには引き伸ばしてもらっていたが、あ
まりに時間がかかってしまったせいか目の前でバレてしまった。撮影の為とはいえ申し訳ない気がした。
14時25分、再度私にヒット!意外と簡単に寄ってきてしまい、あっという間にネットイン。銀ピカではあったが、キッシー
さんの「少しやせているからリリース!」と言う言葉に素直にリリースした。もう持ち帰れない数になっていたので、この
言葉は天の声?だったのかもしれない。
    

その後キッシーさんは帰ってしまったが、レガオさんと3人で暗くなるまでのんびりお話を中心に、ついでに釣りも楽しん
でいると、海の向かい側二つ岩からレガオさんに電話があって、釣れているそうなので行くと言ってあっという間に行っ
てしまった。
日が沈んでから洋子さんと八代さんがやってきた。二人は網走での釣りはもちろん、サケ釣りも初めてだったので、キ
ャスティングから始めることになっていた。しかし、すぐに暗くなってしまい、まあなんとかなるだろうと駐車場に戻ること
にした。それでも二人は熱心にキャスティングの練習をしたので大丈夫だと思っていた。
駐車場ではチカさん親子に会ったが、一日中遊んだ私たちはひどく疲れていたので、早く寝る旨を伝えて車に戻った。
車内で夕食を食べてから、21時前には床についていた。


9月19日 目が覚めたのは2時半、充分な睡眠をとったせいか体も楽だった。準備を済ませて外に出てみると、私の隣
に泊めていたチカさんも準備中で、元気に朝のごあいさつ。
自転車でポイントに着くまでには凄い数の人であったが、奥に進むにしたがって遠いせいか人は少なくなっていた。ポイ
ントに着いても昨日のようなサケの跳ねはなく、もうサケはいないのか?そんな不安を感じた。
準備を済ませたところでチカさん親子がやってきて、洋子さんと八代さんも到着し、一番遅かったのが妻であった。それ
でもまだ明るくはならず、雲が多い空模様であった。天気予報は見ていなかったが、雨の確立が70%らしかった。
初挑戦の二人への道具についての説明はしていたが、釣り方の説明まではしていなかった。チカさんが簡単明瞭なレ
クチャーをしてくれたので、これが後で大変役立つこととなった。この時間帯、駐車場では出遅れていたウルシさん夫妻
が到着していたようだった。
右となりに少し遅れて札幌から来たという3人がやってきたが、親切な地元ベテラン組の中に入れてもらうことができた
までは良かったのだが、車を止めた場所が駐車禁止だと聞いて車に戻ってみると、タイヤの空気が2本も抜かれてい
てひどい目にあった、と聞いたときは驚いたと言うよりは信じられなかった。
少し明るくなり始めた頃、ポツポツと雨が降り始めていた。少し離れたところで釣れたようだったので、周囲の人たちは
釣り場に入り始めていたが、私たちはウキが見えるようになるまで待つことにした。
左となりには親子連れ二人が入っていたが、私のポイントとは極近いこともあり話しかけて親交を深めることができた。
暗くて顔が見えないうちは隣の人がどんな人なのか心配なものである。釧路から来たそうで、あちらのほうはあまり釣
れていないらしかった。
ウキが見えるようになり釣り場に入ったが、二人が心配だったので釣りはせずに様子をみていることにした。二人は混雑に気おくれしてしまったのか、昨夕のようなキャスティングができなくなっていた。
左の親子の子供にヒットして少しブナがかったサケが上がった。その後父親にもヒットし、幸先が良いスタートとなったようだった。サケの跳ねは昨日よりは遥かに少なくなっており、釣果も全体に薄くなっていた。
5時28分、私も重い腰を上げてキャスティングを始めた数投目に半分ほどリーリングしたところで気のないアタリがあった。少し誘ってみると食ってきたので、聞き合わせに乗ったようだった。なかなかのファイトを見せてくれて、見えた魚体も銀ピカであった。この日も銀ピカ狙いの仕掛けが当たりだった。先程タモ入れをしてあげた隣の親子がタモ入れしてくれて、7
2cm・3、9kgのメスが釣れた。この頃はすでに雨も降り始めていたが、濡れてしまうほどではなかった。しかし、空はす
っかり厚い雲に覆われてしまっていた。
チカJrがやってきて早くも2本、ウルシさんも1本釣っていたそうだ。2本釣り上げてすっかり満足したJrは退屈していた
様子であった。この後チカさんも釣り上げるのが見えていたが、私たちに喜びのVサインを送ってくれた。
私は二人のガイドに徹し、二人のキャスティングをしてはロッドを手渡すことを繰り返し続けていたが、なかなかヒットは
してくれなかった。おそらく、アタリはあるのだろうが気付かずにいるものと思われた。全体に落ち込んでいた釣果のせ
いで、昨日はほとんどいなかった密猟者も多くなってきていた。

一本目
7時少し前に、たまに自分のロッドも振ってみようかとキャストすると、1投目で、しかも遠目でアタリがあった。ヒットした後は元気なサケだったので、隣にいた洋子さんにロッドを手渡し、サケの引きを味わってもらおうとした。
ところが、意外に暴れん坊だったこのサケはどんどんドラグを鳴らし走り始め、巻いても巻いても離れてしまうパワーに洋子さんは「サケってこんなにスゴイのー!」マスとの違いを必死に体感していた。充分に味わった頃ネットインし、76cm・3、7kgの銀ピカオスが釣れた。このサケの写真は撮り忘れてし
まったが・・・。
それから再び二人のキャスティングを担当しガイドをしていたが、雨が激しくなってきてしまった。上着はずぶ濡れにな
るし、手はうるけて白くシワシワになってきていた。あまりの雨にチカさん親子は帰ってしまい、釣り場も半分近くの人が
帰ってしまった。
その後雨が止んだのは9時半頃になってからだが、ウルシさんは雨の中立ったままでキャスティングを続けており、私
に比べると、はるかに体力と根性があると思われた。しかし、ウルシさんの奥さんはこの雨に臆してか釣り場にも姿は
なかった。おかげで朝食もまだだとウルシさんはぼやいていた。ウルシさんが私たちの釣り場に来てくれたお陰で、洋
子さん・八代さんとも面識ができたことが、この後の二人に良い結果をもたらすことにもなったのだった。
雨のせいですっかり体力とやる気をなくしていた私たちだったが、ウルシさんの「11時すぎから釣れるよ!」の言葉に元
気を取り戻した洋子さん・八代さんは一旦車に戻って休憩することにして、私たち夫婦は妻が帰りたがっていたので納
竿することにした。ウルシさんのポイントでは、やっと姿を見せた奥さんとお話をしてから車に戻った。雨で重くなった服
を脱ぎ、乾いた服に着がえた時は気持ちが良いもので、元気になった気がした。クーラーに入りきらないサケはリュック
に入れたままでエアコンを効かせて出発した。
途中の能取湖を走行中に、ウルシさんからうれしい知らせがあった。たった今、洋子さんが1本釣ったので、タモ入れを
して後処理もしてくれたとのことだった。すぐに洋子さんに電話をしてみると、八代さんが「ねえ!ウキ沈んでいない?」
そんな感じでアワセを入れたそうで、後はチカさんのレクチャーどおりに事は進み、それに気付いたウルシさんが駆け
つけてくれたという。ウルシさんとチカさんには感謝である。
その後、高規格道路入口のの駐車場から電話をしてみると洋子さんがもう1本釣っており、この時は八代さんがタモ入
れをして、ウルシさんが後処理をしてくれていたそうだった。2本目は自力でアタリを取ってヒットさせたそうである。
自宅には15時前に着いたが、持ち帰った9本のサケの処理と洗濯物に18時近くまで時間を費やしてしまった。


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