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             ■ 朱鞠内湖(カラス島) 
          2週間前に大爆釣した糠平湖が忘れられず、2匹目のドジョウを・・・ということで、捕らぬ狸の皮算用をしていたが・・・ な、なんと!2月27日で終了していたのだった。それではあきらめて中止・・・・・そんな私ではない!そうなると残された 近場で期待できるワカサギ釣り場といえば、そうだ!朱鞠内湖しかない。 
          朱鞠内湖は数年前の夏のキャンプでボウズを食らった苦々しい湖ではあるが、ワカサギならばそんな目には会わぬだ ろうと、再びデータの収集と皮算用をしていたのであった。 
          3月5日 数日前からも、天気予報では良い天気とのことで安心してはいたものの、寒くて雪深いことで有名な朱鞠内で あるから楽観は許されない。充分な装備を積み込み、4時40分出発!途中先が思いやられるような大雪に遭ったもの の、その後はほとんど雪は降らなかった。 
 
          何度か走った事があったので油断していたのが大きなミスを冒してしまったようで、予定時間からは大幅に遅れてしま うことになってしまった。 
          ようやく覚えのある朱鞠内の小さな集落に入ったが、想像どおりのものすごい積雪で、郵便局や消防署はきれいに排 雪されていたが、民家は建物の形が分からぬくらいに雪に覆われていた。 
 
          車を湖の右にあるカラス島駐車場へ移動してみると、その場所も広く除雪してあり、すでに10台以上停まっていた。気 温はマイナス14℃であるから、暖かいという表現は不適切かもしれないが、今までにない高い気温であることは間違い ない。準備を済ませ目的の「弁天南」へ向かうが、スノーモービルの跡もあまり役に立たないほど雪深く、長靴が半分ほ ど埋まるアップダウンが多い道を選んでしまったようだった。後で分かったのだが、このコースはカラス島頂上へ登って から降りるという難儀なコースで、カラス島の右方向にある水道沢へ降りるときに利用されているようであった。 
 が、平らな氷上ではないのでテントはゆがんでいた気がする。 
          穴にドリルを通してみると雪や氷がとめどなく出てくるし、その深さも私のドリルではぎりぎりであった。無料の貸しドリル もあるというが、それは特製の長いものという意味がようやく理解できた。しかし、この時はそのドリルが何処にあるの かも知らなかった。 
          結局、釣り始めたのは7時半近くなってからで、すっかり日が昇りテント内は暖房がいらないほど暖かく感じた。妻は仕 掛けを底まで落とし、私は氷下を探ってみることにした。底までは5m程度と予想していたよりは浅かったが、すぐにア タリがあったのは私だった。8cmほどのワカサギが釣れ、すぐに妻にもこの日の1匹目が釣れた。それからは、入れ食 いとまではいかないものの、ほどほどに本命のワカサギばかりが釣れた。 
 先が震える、といったことが何度もあった。 
          時々スノーモービルのエンジン音が聞こえるので外を見ると、無料送迎サービスの客が乗り、その後方には荷物を載 せたソリが引かれていた。 
 
          これが面白くて続ける・・・しかし集中しているので長く続けることはできず途中から竿を持つ、そんな釣り方を繰り返し ていた。テント内が暖まってくると内部の雪も融け始め、そのせいではないと思うがテント内の数箇所に不安定な場所 が現れてきた。ぬかるほどではないが強く踏み込めば長靴の半分は埋まってしまうだろうと思われた。地盤が安定して いないということは何となく不安なものである。 
 
          妻はシートを敷いて靴を脱ぎ、とうとう昼寝を始めてしまうし、私も竿を置いてコーヒーや甘酒を入れて飲んだりと集中し ていなかった。 
 いないし、ついにそんな状態に納竿を決めた。バケツの中を見ると寂しい釣果で、カウントするのが怖いような気がした が、こんな日もあるさと帰り支度をのんびり済ませた。 
 スキー場が多いことに気がついた。剣淵ビバカラス、和寒東山、そしてぴっぷ国際であるが、スキー場の強い照明がオ レンジ色に光っていていたものの、ぴっぷ以外は客がそれぞれ一人しかいなかった。 
          自宅に戻りワカサギを数えてみると、かろうじて118匹と3桁には達していた。妻も自分が予想していた数よりは多くて満 足はしていないものの、安心した様子であった。 
          気付いておられるかもしれないが、前回の朱鞠内湖釣行からテントが替わっている。小川キャンパルのノースガードGF 4は良いテントだったが、無理して3人が限度のスペースではみんなで楽しめない、慣れるにしたがってもっと広いテント が必要となってきていたのである。 
          2月も末になると値下げをして在庫の売り尽くしをするお店も出てきたので、あらかじめネットオークションでGF4を売り に出していたのだが、買い手が見つかったことを機に衝動的に購入を決定!ノースガード7かコールマンのアイスフィッ シングシェルターMXしかないと考えていたが、後者に付いているオーガナイザーバッグ欲しさにコールマンを選んだ・・・ という訳でもないが、店頭で何度も見て確かめていたその広さに魅力があった為と、更に1割引&最後の1品だったこ とである。それは、オーガナイザーバックが初回発売限定品だったからでもある。 
 乾かすことが出来るのである。これは購入後に分かったことだった。 
          収納したときの長さは差ほどではないものの、重量は13kgと重い。しかし、ソリに乗せて運ぶ場合に重さは気にならな いので、快適な氷上生活には欠かせないものになるであろう。 
          重いといえばペグである。スノーピークのソリッドステーク30×8本+40×4本を用意しているが、これにハンマーを合 わせると3.5kgを超えてしまうのだ。確かに使いやすく曲がりにくいが、鋼鉄故の重量はいたし方ないのかもしれない。 
          3月11日 いつものように19時出発!・・・・・できなかった。明日土曜日の天気予報では「網走〜吹雪・強風」・・・これじゃ ダメだ。まあ、日曜日は晴れそうなので、翌日の明るい時間帯に出かけることにした。 
          3月12日 情報では呼人よりも女満別のほうが釣れているようであったが、たくさん釣ろうと思っていないし、のんびり楽 しむことができるならそれが一番ってことで網走に向けて14時、今度こそ出発! 
 
          3月13日 天気予報の「雪のち曇り」と違って朝から日が射す良い天気だったので、流氷でも見物してから帰ろうと思い 立ち、まずは港を見に行った。第四埠頭は開放中で、中に入ってみると大型トラックが1台通れる位の道しかなく、海に 近い場所へは行けそうになかったので、引き返して第五埠頭へ向かった。    
                      第五埠頭 
          こちらは船着場のすぐ近くまで道がついていたが、誰もいない雪に覆われた海面が広がっているだけだった。海面とい っても平らではなく、薄い氷が幾つかに折り重なったようなもので、その上に積もった雪がどこまでも続いている状態で ある。それから鱒浦方面へ走り、流氷が見える場所に車を停車した。風向きのせいか岸寄りした氷が見えるものの、 流氷なるものを久しぶりに見ることも出来たのでしばらく眺めてから市内へ向かった。 
          折角網走に来て、こんな良い天気なのだから・・・と呼人会場へ行ってみることにした。日曜日の割には車も少なかった が、時間も時間だったのでスノーモービルや人の足跡が、昨日まで降った大雪を少し歩きやすそうな道へと変えていて くれた。この時間からでは釣果は期待できないが、当初の目的のワカサギ釣りを楽しむことは出来そうだと思われた。    
                 ワカサギ会場の様子を見に来ていた老夫婦                  管理所と駐車場 
          とうに11時は過ぎており、釣れる場所もあったもんじゃないが、管理棟の人に近場のポイントを聞いてから、自分が決 めた場所を納得させて出発。曲がったスノーモービルの跡を丁寧に辿りながら決めておいた場所にやっと着き、息を切 らせながら除雪開始!しかし、50cm以上は掘らなければ氷は見えてこないだろうし、そんな体力も気力もなかった。不 本意ではあるが、24時間以内に積った雪だけを軽く除雪することにしたものの、それでも随分大変な作業となったの で、妻と交代しながら何とかテントが張れる広さを除雪した。 
          テントを建ててみると支柱が雪に刺さりこんでしまうが、これ以上の除雪作業は無理と判断して設営は完了! 
          太陽が顔を出していたせいもあったが、テント内は暖かくて暖房は必要なかった。重労働にすっかり疲れ果ててイスに 座って休んでいたが、妻はさっそく穴開けを開始し竿のセットを始めたので、私もゆっくり準備に取り掛かった。    
                    初ヒットはカレイだった                    
          そんな寂しい釣果のなか、突然にバタバタ音がして私たちのテントに巨大な明るい色の鳥がぶつかった!・・・・・と思っ たら風上にある誰かのテントが飛んできたようだった。窓からのぞいてみると、そのテントは30mほど飛んで行き雪面に 突き刺さって止まった。すぐにスノーモービルに乗った監視員の人が回収していたが、私たちよりも以前にあったテント だったので、たぶんペグを打たずに釣りをしていたのだろうと思われた。この日の私たちは四隅と風上2箇所にペグを 打ち、念のためスカートには雪を載せていた。これも朱鞠内の教訓である。 
          そしてようやく妻にも釣れたが、何と!ワカサギではなく、カレイでもなく、もちろんトンギョでもなかった・・・。とりあえず魚 種は不明だが写真だけ撮ってリリースした(左写真)。全く納得いかない妻だったが、その後やっとワカサギが釣れ始め たのであった。それでも、朝来ればよかったと後悔するような貧果が続き、先週の朱鞠内湖の午後に似たような状況だ った。 
          しかし、仕掛けを投入してすぐにアタリということはなく、ようやくあったアタリはずっしりと重いものだった・・・これはカレ イか?それでもその日の初ヒットはうれしいもので、糸を手繰り寄せて穴から出てきたカワガレイをすぐにリリースした。 
          その後はワカサギが釣れたが、妻には全く何も釣れないという不思議な状態になっていた。あまりにも釣れないので、 とうとう妻は私の近くに新しい穴を開け始めてしまうほどだった。 
 が曲がってしまったビッグフィッシュとなった。 
          だが、カワガレイのメガ攻撃はこれに終わらず、立て続けに4枚という結果となったのであった。さすがに5匹目には、 待望のワカサギ君が釣れていたが、私としてはこのままカワガレイを釣り続けて欲しかったのだが・・・。 
          妻が釣るワカサギは型が良く、お腹にはたっぷり卵を持っているようで美味しそうであった。それでも、大きさは10pを 少し超えるほどである。 
          天気も良いせいかテントなしの人たちも多くにぎやかであったが、さすがにこの日は遠くのポイントには人の姿はほとん どなかったようだ。半袖のTシャツで過ごしていた私だったが、少し寒くなってきたのでストーブに火を入れて、まったりと 
 
          しかも、キッシーさんはワカサギ釣りの出で立ちではなく、もちろん竿も仕掛けも持たず、大きな袋の中身はキャンプ用 の大イスだった。こんなテントの中に大きなイスなんか持ってきて・・と、みんなに非難されたものの、本人は全く気にす ることなくココアなんか飲みながらくつろいでいた。 
          それでもまだ余裕がある広さのこのテントには、伸ばしたままのアイスドリルやソリまで入れていたのである。  
          しかし、みんなの釣果を見て名人の言うことは決まっていた。実際のところ釣れていないのだから何を言われても仕方 ないが、キッシーさんは見学に来ただけなのである。キッシーさんの差し入れをご馳走になりながら、宴会のような雰囲 気をテント内で味わいつつも、これで釣れていれば最高だったが、世の中そんなに甘くない。だいたいして昼から釣りに 来て釣れる訳がないのだ。 
          その後行われたキッシー審判員立会いの10分1本勝負も、恐ろしく厳しい戦いとなったのは当然のことで、時間が来て も誰も1匹も釣れなかった。仕方なくサドンデス方式を続け、メガ弟さんが勝者となった。次に妻が釣り、私にはトンギョ しか釣れないという屈辱的なビリ・・・・・。  
          15時過ぎになると全くワカサギは釣れず、退屈したキッシーさんの様々な妨害工作に負けず頑張ってはみたが、16時 前には納竿した。テントの撤収時に気付いたが、ソリッドステーク30が曲がっていた。これはおそらく打ち込み時に曲 がってしまったと考えられるので、次回からはもう少し注意しなければならないと思った。あくまでも曲がりにくいペグと 考えなければならない。 
          外はいつの間にか雪が降り始め冷え込んできていたが、深雪の中ソリを引いて駐車場に戻り、次回の釣行を約束して から二人と別れた。帰り道は想像していた吹雪にも遭わず、快適に走ることが出来た。遠軽で夕食を食べ、自宅には 20時過ぎに到着した。 
          今回は、メガ弟さんからもワカサギを頂き、3人分のワカサギを現地で一つの袋に詰め込んだので釣果は不明である。 
          前回はラスト網走が惨敗に終わってしまったが、一つだけ収穫もあった。それは、ワカサギの美味しい食べ方をキッシ ーさんに聞いたことである。簡単で手軽な寒干しが一番旨いかもしれない!そう思ったからだ。過去に見たホームペー ジや掲示板などで知ってはいたものの、作ったことはなかったのだ。 
          ワカサギを濃い目の塩水でよく洗いザルに移して水切りした後、干し網などで一日程度干すだけである。これを焼いて 食べると、キッシーさんの言うとおり「シシャモより旨い」ほど香ばしくてクセになりそうな味だった。 
          カラ揚げはカロリーが高すぎるし、甘露煮は更に手間がかかるので、この食べ方が一番美味しくて健康的だと思われ る。酒の肴には最適な一品が追加されたことは確かで、今回釣れたワカサギは肴用として寒干し保存する考えだ。 
             ■ 朱鞠内湖(弁天南) 
          3月19日 3連休だが我が家は土曜日しか休みはない・・・という訳でラストワカサギ最終戦である。泣いても笑ってもこ の日でワカサギ納竿を決めていた。 
          2時50分の目覚ましに飛び起き、3時半過ぎには出発していた。国道は舗装路面が完全に出ていて快適この上ない状 態ではあったが、やはり比布からは高速道路を利用して士別インターチェンジで降りた。前回と同じコンビニでおにぎり とサンドイッチを購入、その他の食料はすべて揃っていた。 
          朱鞠内湖に近づく頃には空も明るくなり始めていたものの、朱鞠内集落付近では雪が少し舞い始めていた。ナビの画 面に朱鞠内湖が見えて、ロータリー車に削られた高い雪の壁に囲まれた道を進むと、湖へ続く下り坂の途中に駐車場 の入口が見えた。受付小屋前には進入を阻止する柵が置いてあり、すでに3台並んでいたので最後尾に付けて待つこ とにした。いつでも入場できる訳ではなかったのである。時間は5時10分だった。 
 とがすぐに分かった。スノーモービルや人の足跡が2mほどの広さで一直線にカラス島へ、そして弁天南方面へ付いて おり、表面は固く歩きやすい道となっていたのである。駐車場からは緩やかな坂道で、坂道の為に用意してあったソリ の後部に付けたロープが初めて役にたった。 
 なかったが、私のドリルでは底の氷にも達せず、貸しドリルを借りてきて試みるが、これまた切れない刃のせいで簡単 には開けることができなかった。朱鞠内湖用ロングドリルでもギリギリという深さであったが、何とか穴は開けることが 出来た。 
 ものの、その後はやはり全く釣れなかったので、依然水中だとは信じてはいなかった。 
 
 からなくなってきた。更に、ストーブの燃料切れによる寒さから目覚めた妻が呼んでいる・・・。結局5匹釣ってテントに戻 った。 
          強まる風にテントの心配もしたが、構造の割には丈夫そうだと感心しながら昼食の準備をする。最近の昼食はレトルト の炊き立てご飯が気に入っているので、この日もビビンパ(ビビンバではない)とカレーである。それに、以前メガ弟さん から差し入れていただいた豚めんがなかなか美味しかった。 
 った。    
                  釣り場では焼肉のにおいもしていた 
          強風と貧果にみんな止めてしまったのか?それでも太陽が顔を出す時間は多く、寒くはなかったので続けていると、14 時過ぎからポツポツと釣れ始めてきた。見える範囲でテントが一つあるだけの寂しい感じがする釣り場だが、釣れ始め ると集中力も出てくるというもの・・・食い渋ってなかなかヒットしないが、そこにワカサギがいると分かれば糸の動きをみ て合わせたり、手釣りという方法もあるので希望が持てた。 
          風のせいでテントに立てかけておいたアイスドリルが倒れてきて私の腕に当ったり、氷の底が深すぎたので仕掛けが氷 の壁に掛かると腕まで水につけて外したりと大変なことはあったが、15時半頃まで続けて少しは納得することが出来 た。あと一匹と決めた最後の1匹が釣れるまで少し時間がかかってしまったが、ようやくテント内で片付け始めていると ころにスノーモービルがやってきて「4時で終了ですので・・・」と教えてくれた。    
                   中央部がアイスシェルター                         管理棟 
          強い風は吹いていたが無事テントを収納してソリを引き始め周囲を見渡すと、誰もおらず雪も降ってきた。帰り道も固 い雪道が楽で、唯一最後の坂道に若干の労力を要しただけであった。駐車場にはもう1台車があり、片付けの途中で その車が突然エンジン始動したのには驚いたが、車内に誰もいないようなのでリモコンスターターのようだった。 
          管理棟のトイレに寄ってから湖を見渡すと、最近出来たというアイスシェルターが2棟見えた。まだ試験運用中らしい が、中は広くて生簀(いけす)まであるらしい。ただし、中では火気厳禁なので暖房はなく、すこし薄暗いそうである。 
          帰りは再び日が射してきて、どんどん青空が広まってきているようだった。 
          士別市内で夕食を食べてから買い物をして、その後ホームセンターで干し網を購入した。帰り道は国道を利用したが、 道路に雪はなくて走りやすく、途中から雪が降っていたが難なく帰ってくることが出来た。 
          ワカサギ釣り最後の釣果は、私が98匹、妻が71匹であり、苦戦した割には思っていたよりも釣れたものの、最後を飾る ような目標数は釣れなかった。場所選びの難しさを最後に教えられたような一日であった。今から、早くも今年の12月 が待ち遠しい気分で、サケ釣りにのめりこんだ時以来のような気がする。 
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