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■ 帽子岩
10月14日 網走地方は波が高くなりそうな天気予報だったが、ほとんどの時間帯で南の風とのことで問題なく出撃する
こととなったものの、定置網の漁獲量が金曜日から激減していたのが気になっていた。
珍しく的中していた天気予報どおり網走に到着した頃には雨が降っていたものの、帽子岩駐車場に着く頃にはすでに
雨が上がっていた。私が着いたと同時に、翌日は仕事で出撃しないはずのレガオさんも到着して不思議?だったが、 細かなことは抜きにして久しぶりに車内で飲むことになった。
最近は釣れていないことと、翌朝の雨予報のせいか車中泊している車も少なく静かな夜となり、私達も日が変わる頃に
は寝ることにした。
10月15日 準備を済ませてから外に出てみると、レガオさんは先に起きていてウメちゃんと車の中で話をしていたとい
う、元気だなあ!私が先に出発して釣り場へ向かったが、間もなくメンバーが着いた頃には少しだけ明るくなり始めてい た。
妻は車に戻ってしまった。
10時を過ぎた頃に微かなアキアジのアタリがあり、アワセを入れたが乗らず・・・これがこの日の初アタリだった。ちょう
どこの後に洋子さんから電話があったので釣れていないことを話したが、それでもこれから出発すると話していた。
この時期の早い夕暮れと曇り空で、17時前には納竿とした。釣れる気配の薄い帽子岩での釣りだったが、人が少ない
おかげでのんびりできるという、ここに来はじめた頃のような気分で、実にまったりとした過ごし方ができた。
駐車場に戻って洋子さんは睡眠不足のために食後すぐに寝てしまい、私達はテレビを観たり友人たちと連絡を取り合
っているうちに睡魔が襲ってきて、21時前には床についた。
10月16日 外の騒々しさに目が覚めた時には弱い雨が降っていた。自転車で釣り場へ向かう道すがら、昨日と違う人
の多さに驚いてしまったものの、奥へ行くほどに人は少なくなっていた。しかし、昨日の釣れていない情報が流れていな いのか?明るくなるにつれて三連休の混雑となんら変わりないほどたくさんの人となっていった。確かに、例年であれば この時期に爆釣が起こることも多かったのだが、どんなに贔屓目に考えてもこの日は例年のような釣りは無理であろう と、昨日も釣りをしていた地元の方と予測をしていた。
ー!タモ・タモー!」と言い出した。
目の前まで寄せてから薄暗いなか見ているとサケらしいが、ずいぶんとおとなしい・・・暗いせいなのかタモ入れに苦労
して、ようやくタモに入ったので確認したところ65cmの小さなブナメスであることが判明したのであった。
浜一が私の譲った場所で、友人が釣るはずだった一本となったのは複雑な気持ちだったが、気分的には共同募金をし
たと考えれば善意の一本?のようなものであろう。
上物であった。
この日は9時に納竿しようと決めていたので最後まで集中して楽しみたかったが、ついつい釣れた余裕からかダラダラ
フィッシングとなってしまったのは、よく晴れた青空と賑やかなお隣さんたちのせいでもあり、目の前を頻繁に通るアキ アジを狙っていたり、お話をしたりと楽しい時間を過ごすこととなった。
いつものヒットポイントは全く釣れておらず、私達の近辺ばかりで釣れていた。釣れていたといっても僅かの数ではある
が・・・。洋子さんも妻もアタリはあったが、合わせるようなアタリではなくて悔しがっていたが、持ち前の粘りでキャスティ ングを続けていた。
入るサケの量にもよるが、ワカサギシーズンまで釣りはお休みとなる可能性もあり得る。しかし、まだ10月半ばなのでも う少し楽しみたい気もする。
まだ頑張ると言う洋子さんとお隣さんグループに別れを告げて、日が高くなった分ポカポカ陽気の下をのんびりと歩きな
がら駐車場へ向かった。駐車場付近ではパトカーの姿が見えたが、加工場交差点付近などの駐車違反の取締りをして いたようであった。少しでも近くに停めたい気持ちはわかるが、独りよがりは他人の迷惑になるばかりでなく、我が身に 帰ってくるものだということを見てしまった。
帰り道は留辺蘂や層雲峡など各地の山が見事に紅葉していて、その景色の中を走ることができただけでも満足だっ
た。
■ 帽子岩
10月21日 前回のこの釣行記を読み、今シーズンは終ったと思い込んでいる妻と多少の意見の食い違いはあったもの
の、いつもどおりに網走に向けて出発。途中、師匠からの電話で師匠も帽子岩に向かっていることを知り、翌朝の釣り も知り合いがいると思うと心強い気がしていた。
網走の定置網は出漁を休むほどサケが激減しているのだが、これがそのまま釣果に当てはまるのかと言えばそうでは
ないのが面白いところで、例年この時期には漁獲量が減っているにもかかわらず爆釣が起こっているのである。その ようなデータを知ってか知らずか?駐車場は先週よりも車の数は多かった。
南の風弱く波は50cm程度で、翌朝も曇りの予報だったので安心して眠ることができた。
10月22日 起きたときには、波の音が大きくなっていた。釣り場に向かう途中の、最近人気の直線部分は通路まで濡
れるほど波しぶきを被っている様子だが、平然と夜明けを待っている釣り人たちがたくさん居てキャスティングはできな いでもないが、どうやってタモ入れをするのだろう?と思ったくらいである。波を避けて奥側に入釣したが、その後も 次々とやってくる釣り人で帽子岩の根元まで一杯になり、このうねりの中で磯場に立つ人も現れるほどだった。
ずいぶんと重くドラグを鳴らしてくれるサケだったが、近くまで寄せた時に重さが倍になった?薄暗いので見えにくかっ
たが、流れてきたビニール紐の大きな塊(場所取りに使用されたものらしい)がラインに絡み付いてしまっているようだ った。それに加えて何度も走るサケだったので、サケはゴミが邪魔で全く見えないがオスだろうと予測はできた。
ので、何も言わず温かい目で見守ることにした。
釣りをしていた女性は一人だけだったのだが、初めてのようなキャスティングと一投ごとのけたたましい妙な笑い声に、
すっかりペースを乱されてしまったのか、サケは確実にいると思われるのに私にはアタリすらなくなってしまったのであ る。
その後、その女性にヒットして(アワセは入れていないので完全な向こう合わせだった)、隣の人がタモ入れをして無事
ネットイン。大騒ぎしていたが、しばらく粘っていたもののその後は釣れず、いつの間にかいなくなってしまった。
ようやく自分のペースに戻った私ではあったが、時すでに遅し!あまり釣れない時間帯に入ってしまった。
20mほど離れた場所に入っていた師匠は、この日はどういうわけか一本も釣っておらず「エサが腐っている・・・」などと
言って駐車場に戻っていたが、持ってきたエサを使いすぐに釣ってしまったのには驚いてしまった。そして、全体的にも 釣れなくなっていたので、これから師匠のワンマンショーが始まるのかと思いきや・・・期待に反してその後は全く釣れな かったのであった。
った時にアタリ・・・しかし合わせるもフッキングせず、エサがなくなるまではと続けていたがそのエサも尽き、もはやこれ までかと思って最後の一投と決めてキャスティング・・・・・遠投でアタリ・・・慎重にアワセのタイミングを計りヒット!
最後の一投でヒットするとは何と幸運なことであろうかと喜びつつも、最後なのでゆっくりと楽しみながらのランディング
だった。しかし、小さめのブナオスだったので「今日は銀ピカに恵まれなかった・・・」と隣の人に言うと、この時間に釣れ ただけでも良いですよと励まされてしまった。
う釣果だったそうである。
帰り道、網走湖では早くも白鳥が羽を休めており、紅葉の中にも晩秋の気配を感ぜずにはいられなかった。お昼は久
しぶりに常呂レストハウスに寄ってみたが、この時期から始まる「カキづくし定食」はまだメニュには入っておらず、ホタ テづくし定食とカキ丼を食べた。高規格道路の入口の駐車帯で仮眠をとり、自宅には16時過ぎに到着した。
翌日の日曜は、更に悪化した天気のために埠頭でも釣りにならず、全体で1本しか釣れなかったと聞いた。当然、帽子
岩は釣りなどできるはずはないが、もしも入釣した人がいたとしてもその釣果など感心して聞いてはいけないと私は思 う。
■ 帽子岩
10月28日 「サケ釣りはもう終った・・」とか「釣れていないようだ・・」とか「雨と寒いのはイヤだから・・」などと、今シーズン
のアキアジ釣りは終了?していたとばかり思っていたキッシーさんから電話があった。そろそろ最後のアキアジ釣りをし たいから一緒にどう?というもので、ブログなどでもあれほど公言していた終了宣言?(のようなもの)とは裏腹に、彼も やはり釣り大好き人間だったのだろうと、うれしくなるような思いで快くOK。
いつもどおりに出発したが、今回は用心してスタッドレスタイヤに交換済みだったので騒音が少しだけ気になった。午後
から帽子岩入りすると言っていたマリゴケさんへの電話が繋がらないのが少しだけ気になったが、彼のことだから心配 は要らないだろう。後で聞いてみると、思ったとおり自宅に電話を忘れてきていたそうだった。
21時半過ぎに帽子岩駐車場に到着すると、キッシーさんとマリゴケさんが出迎えてくれた。すぐに車内での軽い飲み会
となったが、最近は妻と二人だけだったので随分久しぶりのことのような気がして楽しかったが、疲れのせいか体は喜 んでいないようなバランスの取れない釣り前夜となった。
1時間半ほどおしゃべりを楽しんで、23時には解散して各自の車に戻り翌朝に備えることにした。
10月29日 4時起床、車内で準備中にキッシーさんは先に行っていると合図して出発。準備を済ませて外に出ると、マ
リゴケさんがママチャリに跨(またが)り待っていてくれたので一緒に出発。釣り場の入口付近は波があるらしく入釣者も おらず静かだったが、奥に進むにつれて人も多くなっていた。情報ではさほど釣れてはおらず釣果はあまり期待できな いはずなのだが、皆さんも私達同様に最後の釣りを楽しみたいと考えているのだろう。
釣り場へ着いて夜明けを待っている間も風はあったが寒くはない、この時期としては厚着のせいか暖かく感じるほどの
気温だった。5時を過ぎてもまだ薄暗いので数人しかキャスティングをしていないが、最盛期であればとっくにキャスティ ングを開始しているような状態ではあった。それからしばらくして周囲の人たちもキャスティングを始めたものの、まだ何 となく早い気がしていたのだが、キッシーさんが「そろそろ始めますか?」と、珍しいことを言ったので素直に釣り場へ下 りた。しかし、予想通り全くアタリもなく静かな時間が流れたが、少しすると周囲にいた人のロッドが曲がりはじめた。
そして仲間内での初ヒットはマリゴケさんにやってきて、いいなあ!と思いながら見ているところにアタリ・・・かと思ったら
右隣二人目の人が私の仕掛けを引っ掛けていた。どうすればそんなにぐるぐる巻きに絡むのかと思うほど巻きついて いて、間にいたその人の仲間が外そうとしていたが時間ばかりかかってなかなか外れなかった。周囲では時々ヒットし ていて、気持ちばかり焦るが仕方がないので諦めて待つことにした。
待つ時間は長く感じられ、今シーズンの帽子岩は大事なときにこんなトラブルが多いなあなどとと思いながら待つことし
ばし・・・ようやく外れたが、お隣さんのキャスティングに注意しながらのキャスティングとなった。
しかし、釣れ始めたかと思ったのは僅かな時間だけで、市内のお寺の鐘の音が「ゴーン(釣れ〜〜ん)!」鳴る頃には、
波ばかりか魚の気配もない静かな海となっていた。唯一、磯が頻繁に釣れている様子がこちらからも見えていて、次第 に磯へ移動した釣り人の数が増えて、この時期としては賑やかな釣り場になっていた。
るための随分昔に購入した安物のロッドだったせいか、アワセはこれでいいのだろうか?と考え込んでしまうような鈍い
朝の暖かさが俄(にわか)に冷たい風に変わり始めていたので、火の温かさが指先を温めてくれたのが焚き火をしてい
るかのような温かさとなり心地良かった。カップめんとおにぎりだが、こんな場所で食べるだけで美味しくなってしまうの がアウトドアの妙である事を感じつつ、最後の帽子岩での朝食を楽しんだ。
タモだということで回収を試みることになった。ウキを外した私のロッドを目の良いキッシーさんに預けたところ、数回の 試みでフッキング成功!しかし何かに引っかかっているようで引き上げられない・・・ルアーのロスト覚悟でロッドを私が 受け取り強く引くと動いたが重い!それでもゆっくりと上がってきたのは正しく私のタモ網だったが、柄の部分は外れて
騒動が収まってようやく釣りを始めたところで、待望のキッシーさんにヒット!最後の釣りだからゆっくりと楽しんでいる
のかと思ったら大きなオスのアキアジだったそうで、意外にも真面目にやっていたということが釣りあがったアキアジを 見て理解できた。幅広の79cmはこの時期にしては立派なものであった。これで理想としていた全員Get!を達成したこ とになり、全体100人以上で30本程度の中では立派な釣果であろう。この後、マリゴケさんは予定通り10時に納竿して、 ママチャリで去っていった。
朝方僅かだが降っていた雨も上がり、晴れ間こそ出てはいないが寒くはなかったので続けていると、本日二回目のアタ
その後はマリゴケさんが居たポイントへ移動して、11時にはやめようと話していたものの何となく3人ともダラダラ続けて
いたところ、キッシーさんのウキの近くにあった私のルアー(ウキは見ていないので)にアタリがあった。またもゴンゴンと いう特有の感触で、すぐには食ってくれないが合わせるに良い状態になってきたところで合わせると・・乗った!
バーグとスパゲティのセットが食べたいと妻が言うので聞いてみると、私達のことを覚えていてくれて、私が頼んだ特別 注文にも答えてくれたことは実にうれしかった。時間をかけた昼食を楽しんでからは、体も休まったので埠頭の様子を 見に行くことにした。
第四埠頭は開放中だったが釣り場は半分ほどしか埋まっておらず、アキアジ釣りは左端の人たちしかしていなかった。
チカが釣れているのならやってみたいと思っていたので、オイルフェンス近くに車を停めて聞いてみたが、あまり釣れて いないと言う・・・しかし、周囲を見るとポツポツ釣れているのが見えたので竿を出すことにした。
なるだろう。
帰り道「事故のため高規格道路通行止」の表示があった。白滝の高規格道路入口は閉鎖されていて、已むなく国道を
走っていると、雷の光で山が一瞬明るくなるのが花火のようできれいだったが、雷嫌いの妻は怯えているだけだった。
久しぶりに走った北見峠は、やはり難所だったが時間を計ってみると高規格道路との時間差は5分から8分程度だと
分かったものの、カーブの多い峠道を通らずに済む高規格道路の有難さを感じることができた。
今シーズンのサケ釣りは期間が短くてあっという間に終ってしまったが、幸運にも恵まれて私にとっては大漁となった。
妻も二桁達成となり、自分なりに満足していたようである。ワカサギシーズンまでは期間がありすぎるので、チカ狙いの 合間のまだ見ぬクチグロやメジカ釣りもしてみたい気がしているが、今は道具の手入れでもしながら今シーズンの楽し かったサケ釣りの余韻を楽しむことにする。
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