2月の釣り


   ■ 朱鞠内湖(ひょうたん沢)

2月4日 糠平湖は好天の予想・・・しかし、吹雪予報ながらも幾分釣れそうな気配がする朱鞠内湖に決めたのは、この
日の夕方に旭川のショッピングセンターで開かれる、妻が好きなアーティストのミニコンサートがあったからだ。
目覚めた時には降っていたみぞれがこの日の悪天候を占っていて、イノケンさんが到着した時にはすでに雪が降り始
めていた。
比布インターチェンジ付近は除雪車が数台旭川方面に向かって除雪中で、士別方向はすでに除雪が済んでいるかに
見えたが、すぐに10cm以上の積雪路面となる。
士別市内のコンビニに寄ってからは除雪された快適な道だったが、すぐに15cm近くにもなる積雪路面が続き、雪も多
少降っていた道をひた走る。
朱鞠内近くになると道路はきれいに除雪されていて、空も薄っすらと明るくなり始めたが、降る雪の量は多くなってきていた。
6時過ぎに朱鞠内湖の受付に着いてみると、いつもなら並んでいるはずの車の姿は見えず、受付の人も「今日は空いてますよ・・・」とのこと。管理棟のトイレに寄ってから前浜の駐車場に行くと、それでもすでに30台近くの車があり、場内全てを除雪していないので4輪駆動車以外は動けなくなりそうなほどだった。
準備をしていると、いつの間にか次々と入ってくる釣り客で賑わい始めた駐車場からソリを引き、この日のポイント「ひょうたん沢」へ向かった。

管理棟
雪深いはずの湖上は、スノーモービルがつけた道の上をたくさんの人が歩いて固まっているので歩きやすく、前浜から
ひょうたん沢まではさほど遠い道程ではなかった。ただ、ひょうたん沢は釣り人も少なくて、初めて行く私達にはポイント
選びが難しい。受付の人に聞いた奥までは進まず、適当なポイントに決めてテントを広げることにしたが、氷までの積
雪は40cm以上あるのでこれがなかなか大変な作業となる。
この場所できっと釣れると安易に確信してペグまで打ち込み、風対策に雪でテントの縁を固めて、すっかり準備が整っ
た時点で釣り穴を開けることにした。
ドリルを回すと表面の10cmにも満たない氷は軽く抜けて、30cm以上と思われるシャーベット層を貫き、最後にやや固い
氷を抜けると貫通したようだった。
順調に2つの穴を開けてから、最後に3つ目の自分用の穴を開けたときだった・・・最後の一番下の氷を貫通してすぐに
予想外の次の氷?・・・朱鞠内湖の氷は深いことで知られていたし、実際今までに何度も延長ドリルを使わなければ貫
通しないことも多かったので、何度か回してみたが手ごたえが氷とは違うことに気付き引き上げて見たところ、何と!湖
底の泥が付いていた・・・。
おそらく湖底から氷の下まで10cm程度と思われる場所だったのである。しかし、同じテント内でもイノケンさんの場所は
充分に釣りができる深さがあったようで次々にワカサギが釣れていた。
       
                ひょうたん沢                         イノケンさんは好調
妻は辛うじてポツポツ釣れる程度、私は微かなアタリがある程度で全く釣れなかったのは当然なことで、ここから3人が
かりで新たな場所を探すことになってしまう・・・・・。
だが、付近は湖底から氷まで浅い場所が多くて、湖底の泥が引き上げられてくること数回、ようやく深さがありそうなポ
イントを発見して試し釣りをしてみたところ、すぐにワカサギが釣れたのでこのポイントに大移動することになった。
ひざの上までもある積雪ではあったが、雪が軽いので見た目よりは大変ではない雪の上を移動して、なんとか釣果が
期待できそうな新しいポイントに漸く落ち着くことができた。
この日の気温はマイナス4℃しかないので朱鞠内湖にしては暖かいほどで、しばらくの間はストーブも必要ないほどだ
った。

            
         新たな場所で妻も好調                         ひょうたん沢奥
移動に疲れて休憩して、落ち着いた時には朝マズメが終ってしまったかと思っていたが、仕掛けを下ろすとなかなか良
い反応と元気なワカサギの引きが伝わってきて、網走湖や糠平湖とは違った背中の色がやや濃い魚体が現れた。
この場所は底まで確かめていないが、表層から中層で入食いに近い釣れ方で反応も頗る良いうえに、糠平湖に比べて
魚体も大きかった。
外を覘いて見ると、相変わらず降っていた雪はさらにひどくなっていて、そんな中でも外で釣っている人たちの姿が印象
的だった。それでも時々は太陽がぼんやりと見えて明るくなることもあり、時々渋くなるワカサギのアタリを楽しんでい
た。
        
              ひょうたん沢入口                           二つ目の穴
テントの中にいるとどれくらい雪が降っているのかわからないが、ふと上を見ると積った雪が影をつくっているほどの量
のときもあり、用意してきた大型魚の仕掛けを外にセットする元気はなかった。
イノケンさんも自作のワカサギ用の特別な仕掛けを試していたのだが、全くの無反応に少々気落ちしていたようにもみ
える・・・しかし、彼のことだから新たな挑戦を続けるだろう。
11時を過ぎるとワカサギの反応は鈍り、アワセのタイミングや合わせ方も変わって難しくなってきたので、イノケンさんは新しい穴を掘るなどして釣果アップを狙ったものの、この湖特有のお昼近くなると釣れなくなるという定説に苦戦していたようだった。
ラジオでは全道的な低気圧による吹雪の情報も流されていて、ここ朱鞠内湖でも風はほとんどないが雪はずんずん積っていたので、心配だったのは帰り道の除雪状態だった。
昼食後すぐに納竿をして、テントに積った雪を下ろすとテントは雪に埋もれているかに見えるほどで、まだまだたくさんの釣り人が楽しんでいるなかソリを引き始めたのだが、すぐにイノケンさんと交代・・・相変わらずの体力に我ながら情けない・・・。

前浜は賑わっている
釣り人の中にはすっかり雪と一体化したような人たちも多いが、テント釣りに慣れてしまった私達には想像もできない過
酷なものにみえてしまう。今シーズンから有料になったらしいスノーモービルによる送迎は相変わらずの人気で、駐車
場までたどり着く間にも何回か走っている姿が見えた。
車には15cm以上雪が積っていて、帰り道は前が見えないほどの雪が降っている場所もあり、士別市内が近くなってか
らようやく降雪が少なくなった。
士別からは高速道路を使ったので多少の雪は全く気にならず、旭川市内が近づくと太陽も薄っすらと見えてアスファル
トが完全に現れた。
鷹栖インターチェンジからイオンショッピングセンターに入り、妻がお気に入りの「みのや雅彦・ミニ・コンサート」を待つ。ハイビジョンカメラを持参していたので、バッチリ撮影の準備は万全と思っていたところが「ビデオカメラ、携帯電話等の撮影はできません・・・」との注意があり、観ることに専念。
そして、予定時間の15時よりも少し遅れてみのや氏登場!

開演前の会場

CD即売会
最近はプチ・ヒット曲も2曲ほど出ているし、STVラジオ番組のレギュラーにも定着しているとはいえ、まだまだマイナー
なシンガーソングライターだからこそ楽しめたような気がする。
予定を20分ほど延長したミニ・ライブを楽しんでから、少しだけウインドウショッピングを楽しみイオンを後にする。
今シーズン初の朱鞠内湖は、これまた初のひょうたん沢だったが、ポイント選びの難しさに多少悩みはしたものの、実
釣3時間ほどにしては満足できる釣行となり、私は262匹、妻165匹、イノケンさん147匹で、運良く私の場所が一番魚が
濃かったようである。
ただ、今シーズン変えたばかりの刃で湖底を掘ったことが気になっていた・・・。





   ■ 糠平湖(五の沢)

2月18日 先週の三連休は、急務の仕事に網走行きは中止となり、今週も土曜日の予定がダメになったので先週に引
き続き諦めなければならないかと思っていたところ、急遽この日の出撃が可能となる。
気温マイナス2℃は随分と暖かく、雪は全く降っていなかったのですぐに出発することができた。
層雲峡温泉を通過する時には、ホテルの部屋の明かりが予想外にたくさん点いているので、こんな時間から起きてい
る人がいるのか?そう思って時計を見たところ、すでに5時近くだったので当然のことか・・・。しかし、気温はマイナス
10℃だから、層雲峡はやはり別世界のように寒い。
三国トンネルに近づいた頃には空が明るくなり始め、前回の糠平湖釣行から3週間ぶりとなる間に夜明けは30分以上早くなっている事を感じた。
峠を下りると道路は乾燥路面となり、安心してハンドルを握れるし、夜明けの貴重なひと時を楽しみながら運転していることに喜びを感じるのは私だけだろうか。
除雪ステーションを出た時にはライトは必要なくなっていて、5分で五の沢に到着。
20台ほどの先行車の最後尾に車を停め
て準備を済ませ、ソリを引いて林道に入ると、私達の前には5人ほどの家族連れの集団がいたので、その後から林の
中の大木を観察しながらのんびり進む。
この3週間の間に雪はほとんど降っていないのかと思うほど前回と変わりなく、自然歩道のベンチも雪に埋もれてはい
なかった。
ただ、湖の水位は下がり続けていて、沢口の釣り場は以前よりも随分低いところに移動しているようだった。この日は
暖かいせいかこの時間でも外で糸をたらしている人も多く、その様子を見ながらこの日の目的のポイントを目指す。

試し釣り中
相変わらず湖の中央部はたくさんのテントがあったが、この場所は日曜日は釣果が落ちると聞いていたので、最近釣れ始めているという別のポイント付近で試し釣りをしてみることに・・・。
30cmほど積った雪をかいてからドリルを回すと40cmほどで貫通するが、前回の朱鞠内湖で湖底を掘ったせいなのか、気のせいなのかわからないが、何となく切れが悪いような・・・。しかし、相変わらずきれいな水がドリルの引き上げと同時に溢れ出し、この瞬間なんだか少しワクワクする。
しかし、仕掛けを下ろした瞬間からアタリがなければ爆釣はないだろうと判断して、妻に試し釣りは任せて私は別の場所を探す・・・。
そして、次の穴の用意ができたところで妻に試し釣りをしてもらう・・・ダメなら次へとポイント探しの旅は続くのだが、続けてそんなにたくさ
んドリルを回せるほどの体力はないので、次は妻が旅に出る。
竿を持った私にアタリ・・・ヒット!なかなか重く感じたのは糠平らしい大型ワカサギか?そう思いながらリールを巻き続
けるが、姿を見せたのはウグイだった・・・。最初の釣果がウグイでは幸先が悪いなあと思いながらも、釣った感触はや
はりうれしいものである。

       

そんなことをしているうちに、気付いた時には日が昇り、この日の好天を予想できそうな温かさの中、地元ベテラン風の
おじさんが同じようにドリルを片手にやってきたので情報収集・・・この方も最近の釣り場選びに苦労しているらしく、この
辺りが一番良いだろうとのこと。
体力の限界に達した私達は最後の賭けに出ることにして、無謀にも最後に開けたワカサギの反応が少しだけあった穴
でテントを広げることに決めた。この時点でワカサギの釣果はゼロだった・・・。
テントの中はストーブが必要ないくらいに暖かい陽が射し込み、釣りはさておき朝食の準備をする。
食後、ようやく釣りの準備も済んだところで仕掛けを下ろしてみると、妻にさっそくアタリ・・・型の良い10cm前後のワカサ
ギが釣れてきたところで、私にもアタリがあった。
しかし、ワカサギよりも重量感も引きも大きくイヤーな予感・・・やっぱり、ウグイ君登場!
この後は妻にはワカサギばかり、しかも、12cmの大物も釣っていたのに対して私は、何故かウグイが時々顔を見せる
のだった。中には20cmほどの、ワカサギ仕掛けにはビックサイズのウグイまで釣れてしまい、初めのうちは引きも良い
ので楽しかったが、あまりにたくさん釣れると辟易してしまう。

  
       ウグイ池
釣り場近くにある岬を見ると、前回滑り台になった氷の斜面は水位の低下とともにその傾斜も急になっていて、壁のよ
うな斜面は遊び場とは全く違う形になっていた。
割れて残された氷も以前よりも荒々しく、氷が次第にぶ厚くなっているので迫力満点だ。
いつもよりは遅い時間だったが、今回はスノーモービルではなく徒歩で前回と同じ人が料金の徴収にやってきたが「先
週、あまり釣れていないので今日は釣り人が少ないですねえ・・・」と言っていた。

沢の流れと残された氷
それでもお昼頃までには、沢口や中央部にたくさんの家族連れを中心とした釣り人たちがやってきては歓声を上げていた。
そして釣果も、朝よりも次第に良くなってきて、複数匹釣れることも多くなってきたので適度な忙しさを伴って楽しむことができる。
時々テントの間から外を覘いていると、今回も歩くスキーの団体が姿を見せ
て、ゆっくりとタウシュベツ橋へと歩いて行った。
太陽は一日中顔を出していたが山は雲に覆われていたので、いつものすり鉢状の山々のその向こうにある高い山々
は見えず、やや黒い雲が冬山の迫力を感じさせてくれる。
近くの家族連れの人たちはテント内外に分かれて釣っていたのだが、ふと見た時には外の雪上で子供が昼寝をしてい
たほど暖かかった。
ガソリンストーブは常時点けていると暑すぎるほどで、昼食時以外は消していた時間も多かったのは、ここ糠平湖では
大変珍しいことだった。
14時近くなると納竿する人も多くなり、私達も日が沈む前に片付けを終らせようと思っていたが、陽はまだ高くまだまだ楽しめそうだと判断した結果、15時半近くまで楽しんでしまった。
ソリを引き始めたときは随分とテントの数も少なくなっていたが、太陽はまだ見えていて、林に入るまで日は沈まなかった。
帰りは高い山々だけに射す赤い夕陽

三国峠
が素晴らしい景色をつくっていたものの、道路上からでは高い木々が邪魔して撮影ができるようなポイントはなかなか
見つからず、結局、三国峠の頂上で数枚の写真を撮って少しだけ満足した。





   ■ 糠平湖(五の沢)

2月24日 「地球温暖化」この文字を目にすること、聞くことが毎日必ずある。それは昨日、言葉や文字ではなく体感してしまった。
というのは大げさかもしれないが、雨によって圧雪路面がザクザクの悪路に変わってしまった。この時期にこんなに暖かくなることは初体験だった。
今回の釣行は、釣りの後に温泉ホテルに一泊し、釣り仲間と一献交わしながら釣り談義でも楽しもうという趣向だったが、糠平湖の朝焼けが見たかったので集合時間は5時半に決め、30分早く出発する。
出発時には降っていた雪も、三国峠を越えると明るくなり始めた空が紺色一色の空に変わってきたと同時に、路面の雪はすっかり消えてしまった。

陸万付近
いつものように除雪ステーションに寄って、さあ出発しようとしたときにイノケンさんが現れた・・・約束の時間に五の沢駐
車場到着しなかった私達を心配して来てくれたのだが、どういう訳か30分早く出発したにもかかわらず遅れてしまった
のだった。
所々ブラックアイスバーンがあるので、注意しながら五の沢駐車場に到着。土曜日のせいか先行者は少なかった。
林を抜けたときに見える釣り場も、前回よりも少し低い位置になっているような気がする。

        
              林への入口                             河口
沢の流れは雪が少ないので、例年は3月に入らなければ見られないが、今年は早くもその姿を現している。
ポイントは決めていたので、何の躊躇もなくテントを広げて道具の準備を始めたのは、適度に釣れるこの場所がのんび
り楽しむには充分であると思ったからだ。
20cmほどの氷上の積雪は、ここ数日の暖かさで固雪になっていたので、除雪も必要ない代わりにテントを固定する雪
の確保も大変だ。
遠くは大雪山連峰もくっきりと見えていて、朝だけしか味わえない絶景の山々の姿をしばし堪能してから、穴をあけるこ
とにするが、予想通り早朝はほとんど釣れないので、イノケンさんを誘って自然観察に出発。
ここ糠平は手つかずの大自然だが、この秋の北海道の樹木の実りが極端に悪いそうで、それは東大雪もそうであるらしい。
どんぐり、マタタビ、山ブドウ、松ボックリなど様々な山の幸から、コケモモなどの高山植物に至るまで、ほとんどが不生(ふなり)状態と聞く。
一番影響を受けるのは動物や鳥たちだろう。秋にどんぐりを集めるために走り回っているエゾリスの姿が、2006年の秋にはほとんど姿を見せなかったと
 糠平ネイチャーセンターの職員から聞いて驚いた。
しかし、この日はここ糠平湖でも私の前に現れたが、カケスは例年より早くからエサ探しをしているのを、今期はよく見
かけるという。
当然、ヒグマもエサを求めて麓の集落にまで現れ、上士幌町だけでも30頭以上も捕獲されているそうで、ヒグマは捕獲
=射殺とのこと。
ネイチャーセンターによると、樹木の不生年(ふなりどし)の理由は幾つか考えられていて、その年の花期の天候不順、
前年の天候不順による体力低下、前年の豊作による体力低下などがあげられるそうだ。
ここからが怖い話だが、近年の研究では、実を多くつける生年続きだと、木の実に依存している動物や害虫がどんどん
増え続けてしまうので、それを防ぐために不生年で動物や害虫をコントロールしているという考えだ。
数億年にわたる植物と動物の人知を超えた世界は確かにありそうだが、人はただ見ているしかない。

  
            ダム側                              釣り場側
先週よりも2m以上は水位が下がっていたので、残された氷はより大きく見えて、切り株の周りに氷も雪もなくなってし
まっているせいか、早くも春の足音が聞こえるようだ。
しばし撮影をしながら歩き回ってテントに戻って妻に聞いてみると、その間に釣れたのは僅か数匹とのことで、それでも
先週よりはまだましだった。
その後、予想よりも早く釣れ始めたが後が続かず、とうとうウグイが釣れ始めてしまった・・・。
先週は私ばかりウグイを釣っていたが、今回は妻とイノケンさんにばかりウグイが釣れる。その数は先週の比ではない、ワカサギの数以上かもしれなかった。
10時頃にはキッシーさんも到着し、賑やかな釣り場となり、ワカサギ釣りよりも今シーズンこれからの釣りの話などで盛り上がり、私達のウグイの巣付近でのワカサギ釣りはダラダラフィッシングとなったことは言うまでもないだろう。
8時頃から時々吹いていた強い風がここ糠平の春を知らせるように、私達はこれが最後の釣行となるが、ここ糠平湖
は3月前半までは解禁らしい。
14時過ぎには納竿し、糠平温泉へと向かった。途中の三の沢駐車場には5台ほどの車が見えたが、はるか下にある釣り場は確認できなかった。
糠平温泉は、この時期道東のスキー客と本州やアジアからの観光客で賑わっている。
チェックインを済ませ、新館にしては新しさを感じさせない和室に入ると、まるで外のように寒い・・・窓が全開になっていた・・・。
部屋掃除をして、そのまま忘れただけだろうが、なんだか面白いなあと思ってしまうと、その他にも色々なところに笑いのツボが隠されていた。
例えば、隣合ったの部屋なのに天井の造りと材料が全く違い、その
天井を見上げるとクモの糸に埃が付いてフワフワしているとか、部屋の姿見の鏡が曲がって据え付けられているとか、
茶請の菓子の名前の妙など、気にしはじめるときりがない。
隣のキッシーさんとイノケンさんの部屋に行き、ビールを飲みながら談笑を楽しんだり露天風呂に入ったり、18時の夕
食の時間を待っている間に日は落ちた。
中2階のレストランが夕食会場になっているのだが、私達4人の席に何故か6客のイスが用意されていて、座る場所を「こことここに座ってください・・」と指定された??
この不思議は、人数分のイスを外す手間を省いただけのことと思われたが、ひどく不自然で面白い。
サラダ野菜の上に4人で2ハイの毛ガニとタラバガニの足が一人2本分ほど、別の大皿には氷の上に殻付きのホタテとカキが並べられ、固形燃料の焼き網で焼いて食べる。これが「カニ・カキ・ホタテ祭り」のようである。
他には、家庭的なカセットガスコンロとパステルカラーのすき焼鍋の準
備もされていて、後は一般的な旅館の料理が並べられていた。6人分の場所に4人分並べられているのだから豪勢に
見えたが、じっくり見るとそうでもない。
お腹が一杯になったところで部屋に戻り、一部屋に集まって話に夢中になっているうちに0時を過ぎていたので寝ること
にした。

2月25日 5時半に目が覚めてしまいしばらくまどろんでいたが、時々聞こえる廊下の足音に眠れそうにないので起きる
ことにした。
ロビーから外に出てみると、気温はマイナス15℃位だろうか、冷え込んでいる。実際、この日自宅で魚を出してみるとカ
チンコチンに凍り付いていた。空は雲ひとつないほどに快晴の空で、この日のスノーボードが楽しみになる。
8時前に朝食を食べに行き、10時近くまで談笑をしてから、チェックアウト。
キッシーさんと別れてから、すぐ近くにある糠平スキー場へ行くと駐車場は満車状態で、第三駐車場にようやく車を停め
ることができた。
    
                                                     山頂付近
頂上付近から見える糠平湖は、山の高さがあるので小さく見え、真っ青な空と上質の雪上でボードを楽しんだ。
しかし、雪質が良いのは山頂付近のコースだけで、帰り道となるその下のコースのほとんどがアイスバーン状態だった
ために、翌日は足が筋肉痛になってしまった。
ちなみに、昨日のワカサギの釣果は200匹弱で、型の良いものも多くなってきているが、ワカサギ釣りももうすぐ終了と
なる季節だ。

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