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■ これが最後となるか、太平洋遠征
8月31日 そろそろオホーツクにもアキアジが釣れ始めてはいるものの、その数は希少であるから遠征先の選択には
悩む・・・。
この時期はいつものあそこなら確率は高いのだが、今年は工事中のために立入禁止の規制が厳しくなっていて安心し
て釣りができないらしい。
しかし、テンションが高かったモリさんが防波堤の壁を駆け上ろうとして左脹脛(ふくらはぎ)の肉離れをしてしまった。
幸い痛みも少なく翌朝の釣りは大丈夫だろうと、各自テントに戻って仮眠をとった。
9月1日 1時間半ほど眠ったろうか?目覚しは3時半に鳴り、あまり寝た気がしないが気力で起きる。
イノケンさんはすでに準備を始めていたので、私もゆっくりとロッドケースを開いたのはまだ暗かった余裕からだった。
しばらくしてモリさんがなかなか起きて来ないことを心配したイノケンさんがモリさんのテントを尋ねて、モリさんの肉離れ
が軽くないことを知った。
それでも明るいモリさんは陽気に準備に取り掛かっていた。
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前回の釣行では垂らし釣りが圧倒的に有利だったので、今回は3本の垂らし竿を用意した私は準備も遅れがちにウキ
ルアーをキャストしたときはすでに明るくなっていた。
私達の左側中央付近にウキルアーをしていた一人にヒットして、この日初のアキアジが釣れると私達も期待に胸を躍ら
せる。
4時48分、3投目のキャストをしてリーリングを始めて間もない時にアタリ・・・二度ほど特有のゴツゴツした感覚の後です
うっと引き込まれる感覚にアワセを入れる。
だけだった。
フルに垂らし竿を並べていたイノケンさんにも、身動きがとれないので僅か2本の竿のモリさんも、そして3本の竿を並
8時を過ぎると全体的にも滅多に釣れない状態になり、10時過ぎには次々と納竿する人が増えてきて釣り場も静かに
なってくる。
涼しいとはいえ日差しは暑く、イノケンさんはビーチパラソルをセットして快適そうだったので、私達も雨対策にと用意し
ていた折りたたみ傘を三脚にセットしてみる・・・これがなかなか役に立ち、長い時間釣り続けることができた。 ![]() ![]()
イノケンさんは睡眠不足のためにパラソルの下で横になっていたが、いつの間にかすっかり熟睡していたようである。
波が高くなり始めていたのでアキアジはきっと港内に入り込むだろうと予想していたところ、時々アキアジの跳ねが近く
悲痛な声の方が印象に残っている。後日聞くと全治2週間らしい・・・。
心配は多かったが、16時過ぎには二人に別れを告げて先に帰ることになった。
外海では数人の釣人がブッコミやウキルアーをしていたが、こちらもすでに全く釣れなくなっていたばかりか2mほども
あろうかと思われる高波が砂浜に打ち寄せていて、霧がかかったような風景になっていた。 ![]() ![]()
駐車場に戻る間にも数人に声をかけられ休憩をしながら戻り、いつもの漁港のきれいなトイレで手を洗ってから出発し
た。
帰りに見えた夕陽は赤く大きく、まるで太平洋の釣り場が私達に今シーズン最後にサヨナラをしてくれているようにも感
じられた。
■ 深追いの太平洋
9月8日 網走の埠頭は土日ともに閉鎖されると市役所から聞いたので、開放される可能性は多少あるだろうが太平洋
の脂の乗ったアキアジの味が忘れられず、早々と諦めて太平洋を目指すことにした。
れたので対岸に移動することに。
遊漁船を海に降ろす場所はアザラシが現れる有名ポイントだったようで、イスを用意して観察をしていた数人の人たち
に「アザラシいますか?」と聞いたところ、目の前5mほどの近くにそのアザラシがいたのである。
遠くを見ていたために近すぎて気付かなかった私は少々気恥ずかしい思いをしたが、アザラシは寝そべったままほとん
ど動かず気持ち良さそうに転寝(うたたね)をしているようだった。
アキアジ釣りのときには大きく見えたのだが、こうしてじっくりと見ているとそれほどでもなく、やはり陸に上がっていると
鈍そうな印象は避けられない。 ![]() ![]()
油断し過ぎたアザラシは人間に囲まれても只ダラダラと寝そべっているばかりではなく、オスなのだろうだらりと伸びた
一物が精彩を欠いていた姿は滑稽でもある。
しかし、心無い人々に物を投げられていたり、海水をかけられたりする時には時々威嚇して吠えている姿もみられ、野
生動物の本来の姿も確認できた。
人々がアザラシに関心を寄せるのはほんの一時だけで、動きのないアザラシを見ていてもすぐに飽きてしまうようだ。
日が落ちてから漁港内に移動して、師匠夫妻と夕食を車内で済ませて雑談にふけり、早めに寝ることになった。
9月9日 2時に出発して、深い霧の中を駐車場に着くと誰もいない・・・・・かに見えたが、深い霧に場所が少々ずれてい
たための勘違い。
すでに十数台の車があり、その中にイノケンさんの車を発見したので、すぐに起きてもらって一緒に釣り場へと向かっ
た。
眠い目をこすりながら案内してくれたイノケンさんからの情報では、台風一過の爆釣を期待している釣人が多いのか半
分以上のポイントが早くも場所取り済みらしい。 ![]() ![]()
師匠夫妻と私達は前回の場所近くに釣り場を確保して、休憩用のテントも用意して準備を済ませた。
明るくなって釣りを始めたが誰のロッドにも反応はなく、むなしく時間だけが過ぎていった。
そして天気は快晴で気温も急激に上昇し始め、暑くなり始めてきていた。
アキアジの気配がないし、網走からは釣れている情報がどんどん飛び込んでくる。
退屈なので駐車場まで散歩しながら外海の様子などを見に行くが、こちらの釣人にも全く反応がないらしく濁りもキツ
イ。
■ オホーツクは中だるみ?
9月14日 現地到着は21時40分。キッシーさんとイノケンさん、そしてシーバスさんのお友達が迎えてくれて宴会、とまあ
いつもの如くであるが、先週の台風通過後の小爆釣は日に日に落ち込み、この日の夕方には一本釣れたのを確認し ただけだとキッシーさんに聞いた。
確かにアキアジらしい跳ねはほとんどなく、埠頭らしい釣り場からのささやかな小宴会の声だけが聞こえてきていた。
9月15日 4時起きでも早すぎるくらいに夜明けは遅くなっていたことに加えて、曇りのち雨の天気予報どおりどんよりし
た雲が空を覆いつくしていた。
キッシーさんがエサの紅イカを通り過ぎていくマスに向かって投げてみたところ、マスは目も良いのだろうクルッと反転し
の暴れるバシャバシャという音が聞こえていたが、私達のポイントは同じようなところでウグイが小気味よくエサを突付く アタリだけだった。
ーにはウグイ以外の反応はなく、目の前を通過する魚の姿はすっかりなくなってしまっていた。 ![]() ![]()
マスとアキアジの合計でも釣り場全体15本程度しか釣れておらず、もちろん朝からテンションは下がりっぱなしで全く
数十人のウキルアーマンの中にレガオさんとシーバスさんも混ざっていて、レガオさんは2日前にここで6本釣っている
と聞く。 ![]() ![]()
背びれがいくつも見えるほどの大きな群が数箇所にみられ、跳ねも頻繁にあるので期待してキャストを始める。
しかし、アタリはウグイばかりでアキアジだと思えるようなアタリはほとんどない。
雨はしとしとと降り続ける中でひたすらキャストを繰り返し、気付いた時には薄暗くなってしまっていたので納竿とする。
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