
11月の釣り Ver. 2
■ 最後のアキアジ釣り?
11月22日 今頃になって網走が釣れていると聞いてしまっては、キッシーさんの「どうしますか?」もあったもんじゃあな
い、網走行きは決定したようなものなのだが「行こうかな?」」などと曖昧な返事をしていたのは、網走はともかく私が住
むところは連日の雪の為に釣りなど考えられない状態だったのである。
前夜からの出発は予定よりも遅れてしまい、大雪でも高規格道路であれば除雪は行き届いているだろうと思ったが、
20cm以上の積雪が圧雪されただけの走りにくい道は国道に降りてからも変わらなかったので、ここで引き帰そうかと考
えてしまったほどである。
しかし、丸瀬布を過ぎたあたりから路肩の雪も消えて、遠軽まで来た頃には完全に雪が消えてしまっていた。
サロマを過ぎ、師匠からの電話で仕事が速く片付いたのでたった今埠頭に着いたところとのこと・・・私が先着して場所
は確保すると話していただけに少々申し訳ない思いだったが、この一報で第四埠頭が開放されていることと場所の心
配が不要になったことを喜ぶ。
22時半過ぎに埠頭に着いてみると、この時期にもかかわらず前夜から泊り込んで場所を確保している車の多さに驚く。
しかも、すでに人気のポイントは完全に場所取りされている様子。
師匠の車を見つけてその横に停め、久しぶりにお酒を飲みながら釣り談義に花が咲き、気が付いた時には0時半過ぎ
だったので寝ることにした。
外は月夜で、やや強めの北西の風が吹いていたが雪は降っておらず、翌日もこのまま天候が変わらぬことを願いなが
ら布団に入った。
11月23日 外の物音に目覚めたがまだ暗かったので二度寝して、再び目覚めたのが5時過ぎだった。
もちろんまだ暗かったので、一人静かに顔を洗ったり歯磨きなどをして身支度を整え、少しずつ準備をしてから外に出
てみると、何と!夜のうちに降った雪だろう一面の銀世界に変わっていた。
いつの間に着いたのか、キッシーさんは準備中。
左となりの地元ベテラン勢はまだ二人ほどしか現れておらず、周囲を見ても釣りをしている人は僅かだった。
昨夜師匠と、明日の朝はゆっくり、と話していた通り珍しくまだ起きてこない師匠を待ちながら準備に取りかかるが、なにせ外はマイナス3℃なので素手でのセットアップはすぐに指がかじかんでしまう。
そして明るくなった頃には師匠も準備を整え、キッシーさん、少し遅れてKさんも起きてきて周囲の人たちもキャスティング開始。
私達の左となりのベテラン勢の中には何年ぶりだろうか?あのサケおばさんも元気な様子で顔を見せてくれたのでご挨拶。
釣り場は昨夜のうちに満員御礼状態になっていたのは、水曜日頃まで続いていたと聞く好釣果のせいなのだろう、次々に新たな釣り人
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がやって来るが場所は全くないのである。
以前12月のマイナス10℃の厳寒の中でアキアジ釣りをしたことがあり、その時はPEラインに凍み込んだ海水が凍り付
いてしまい、3投に一度の割合でバックラッシュを起こして釣りにならなかった経験があったので、今回は大丈夫だろう
かと思っていたが、意外とこの程度の気温では心配は不要だった。

おお、神よ!
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しかし開始直後は全く釣れず、7時近くなってからだろうようやく周囲で釣れ始めた頃にキッシーさんに何度かアタリがあったと聞く。
7時15分過ぎ、目の前近くにあったキッシーさんのウキに妙な動き・・・誘っているうちに大きく沈み込んだ瞬間タイミング良く合わせる・・・ヒット!かと見ていたと
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ころがルアーが私に向かって飛んできた。
ルアーは失速して私には命中しなかったが、何度もアタリが来ていてようやく合わせるに至った貴重なチャンスを逃してしまったと肩を落とすキッシーさんを激写!
一度のアタリすらない他のメンバーにしてみればうらやましいことで、この日はまだまだキッシーさんにチャンスがやってく
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るのであった。
その後見事にやってきたチャンスをものにして、仲間内の一本目がキッシーさんの手に収まった。
アキアジは雪の中に保存しておけばパーシャル保存ができるので、それだけはこの時期のメリットかもしれない。
しかし、体は着込むことである程度は寒さをしのぐことができるが、指先はそうはいかない。
あまり厚手の手袋では感覚がわかり難いし、リールを巻くにもベールがゴツゴツと当ってしまって按配が悪いのである。
8時半にはメガ弟さんが現れ、「みなさん、この寒さなのにおかしいですよー!」と言いながらも、釣りをするわけでもなくただ冷やかしながらおしゃべりをしているといういつものスタイルだった。
そして9時35分、Kさんが突然アワセを入れる・・・ヒット!
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キッシーさんファイト中
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私は隣で写真撮影をしていたのでメガ弟さんがタモ係となって奮闘し、程なくして銀ピカのアキアジがネットに入った。
レギュラーサイズのオスは、この時期にしてはきれいな魚体であった。
目の前の海面にたくさんの小魚の跳ねが見られたのでチカ竿を出して試してみたところ、型の良い丸々と太ったチカが入食いに釣れたのでキッシーさんも堪らずチカ竿の準備をして、メガ弟さんとKさんの3人でチカ釣りを楽しみ始めた。
私も数匹のチカを釣ってはみたが、アキアジを釣っていないので気はそぞろ集中できないから楽しめず、結局アキアジ釣りをしてしまう・・・。
3人は2本の竿で交代しながら快調にチカを釣り上げていて、一回に何匹釣れ
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るかを楽しんでいたので2〜3匹では竿を上げることなく、針がかりしたチカが海中に泳ぎ回る姿がサビキを投入するとすぐに見えていた。
私達の左隣の地元ベテラン勢はアキアジを快調に釣り上げていて
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、その場所だけにアキアジが群れているようにポツポツと頻繁にヒットしていることは、アタリもない私にはうらやましい
限りだった。
一度だけ私にもアタリがあり大きく沈み込んだのだが、あまりにも軽い引きだったために合わせられずアキアジがルアーを離してしまい、貴重なチャンスを逃してしまっていた。
11時15分、目の前すぐの巻き上げ直前にKさんがアワセを入れた・・・ヒット!
これも無事にネットインして、やや黄色くなっていたがKさんの2本目はメスのアキアジだった。
アタリが頻繁にあるキッシーさんと一度しかない私ではエサの違いかと考え、キッシーさんのエサを使い始めていた私ではあったが、Kさんは私と同じエサだったのでどちらが良いかは全くわからない。
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しかし、自分のエサでは一度も当らない私はキッシーさんの師匠直伝というエサを使い続けることにしたのである。
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私と同じく師匠も朝からアタリすらないと話していたのだが、11時25分に師匠にヒットした。
キッシーさんがタモ入れをして、師匠この日の初物をゲットする。うーんうらやましい、これで釣っていないのは私一人だけになってしまった・・・・・。
メガ弟さんもここでアキアジタックルを出してきた・・・と思ったら、あの1.8mのお子様釣りセットのような例のロッドの登場だった。
しかもウキルアー仕掛けをその場で作ってみたものの、ロッドの2倍もある仕掛けだったためにキャストできず作り直し、ようやくキャストを始めることができた。
だが・・・3投ほどで「釣れませんねえ」早くも戦線離脱・・・・・本当に気の早い人である。
天気は時々晴れ間も見られるようになったが、気温はプラス3℃程度で風が若干吹いていた。
外海は波が随分と高いらしく防波堤に寄せる波が堤防を越えて数十メートルに渡って流れるので、まるでナイヤガラの滝のようだと話していたほどだった。
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いくら何でももうそろそろ私にアタリがあってもいいでしょう、と思っていた12時半には再びキッシーさんにヒット!
こんなこともあるさと写真撮影をしている間に、メガ弟さんがタモ入れをしてキッシーさん2本目をゲット!
もちろんこの寒さの中で長い時間リーリングを続けていられないので車内で時々暖を取っていたのだが、キッシーさんと二人で車内で温まっていた13時42分だった。
ふと外を見るとKさんがタモを持つ動きが見えた・・・どうやら師匠にヒットしているらしく、その様子を車内から撮っている間もなく、ネットイン
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キッシーさん
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したようだった。
これで師匠も2本目を釣り上げて、私以外は全員が2本ずつ釣ったにもかかわらず私は相変わらずアタリもなし。
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その後、メガ弟さんも本気ロッドを出してキャストしていたのだが、予想通り数投で「釣れませんねー」そう言うと簡単に
諦めてしまっていたので、メガ弟さんは釣果の対象にはならない。
アキアジは周囲でも釣れなくなりはじめ、滅多に釣れる様子は見られなくなったのでほとんど希望のないリーリングを一
縷の望みを持って続けていた私に、釣りの神様が微笑んでくれた。
14時25分、微かなアタリの後にウキが沈み込み、合わせるには早いとも思ったのだが最後のチャンスと思い合わせて
みると・・・ヒット!

釣り人は多い 大きさがわかるだろうか
随分と元気なアキアジだったが手ごたえが軽い?そして無事ネットに入ったアキアジを見て驚いた。
細くて小さなアキアジのオスで、僅か52cmしかないカラフトマス、というよりもスケトウダラのような魚体だったのである。
それでもアキアジには違いないので素直に喜び安心したが、それではとチカ釣りをする元気もなく再びアキアジ釣りを
続ける。
すでに陽は後方の低い山に近づきつつあったので残り時間は少なく、限りなく可能性が低いアキアジ釣りだが一本釣っ
た余裕が生まれていたのであった。
もちろんキッシーさんのエサを使い続けていたことは言うまでもないが、それが何か?(逆ギレかよ!)自分で突っ込んでおこう・・。 |
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その15分後には師匠にヒット!
釣れていない場所で釣れていない時間帯にも釣り上げてしまう相変わらずの名人で、キッシーさんがタモ入れをして3本目をゲット。
午前中ほど全体的にも釣れなくなっていたが釣り場は相変わらず混
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雑していたのは、翌日もその翌日も祭日という3連休だったせいかもしれない。
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15時20分過ぎ、先ほどのヒットゾーン近くまでリーリングしてきたとき、私にアタリがあった。
今度は充分な頃合を見計らってのアワセを入れてヒット!
海面を暴れるアキアジにアキアジらしい重さはなかったので妙だなとは思ったが、その魚体の美しさに満足しながらキッシーさんの差し出したタモにネットイン!
これまた先ほどとたいして違わないサイズの、ミニアキアジのオスで、たぶん50cm以上はあっただろう・・。
最後の最後にしてようやくメンバーに並ぶ2本目を釣ることができたのである。
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この後は瞬く間に暗くなり始め、片付けを終える頃にはキャップライトが必要なほど暗くなってしまっていた。
キッシーさんはこの日を持って今シーズンのアキアジ釣り終了宣言をしたが、師匠は目標の本数まで残り3本だったので翌日も続けると言い、私も翌日は午前中には釣れるだろうと信じて居残りを決めた。
結果的にこの判断が正しかったかどうかは一概に言えないが、このまま帰っていたなら後々後悔する事は必定であろうほどに、この時期にしては全体的にも釣れていたのである。
久しぶりに冷えた体を温泉で温めてから夕食を購入して、埠頭へ戻り師匠とお酒を飲みながら昨夜の続きを楽しむ。
しかし、強風に半日以上立ち続けた体は疲労していて、21時前には寝ることにした。
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11月24日 6時にセットしていた目覚しが鳴る1時間前に目が覚めてしまったのは無理もない。
この日はウルシJr夫妻が参加しての二日目となるが、午前中には納竿するとのKさんとの約束である。
風はなく、正面の知床方面から明るくなり始め、昨日よりは暖かくなりそうな気配だった。
しかし、6時40分に日が昇った一時だけ朝日が見られただけで間もなく雲に隠れてしまうと、横から吹きつける冷たい風が昨日よりも寒く感じ辛いものがあった。
さらに、全体的にも昨日と違って釣れていない・・・。
アタリも一度もないままに朝マズメが終るのかと思っていた7時05分だった。
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師匠にヒット!さすがである。

師匠の朝一 ウルシJr 先に上がったJr奥さん
その後、7時半前にウルシJr夫妻にダブルヒットしたので、流れを読んでリーリングしたがコツリとも感じられずチャンス
は去っていった・・・。
しばらくしてからレガオさんが仕事帰りに現れ、話をしながらレガオさんもミノーを数回キャストしていたが、一旦自宅に
帰り私も車内に避難して暖をとった。
昨日の3分の1も釣れていない状況に期待を持てずチカ釣りでもと思ったが、昨日のような群は見えなかったのでアキアジ釣りを続ける。
その後レガオさんが再び現れて一緒にリーリングを続けるが、師匠が2本目を釣り上げたときに時間が来てしまい納竿となった。
片付けをしている間に釣れ始めていたが約束は破れないので、これが最後のアキアジ釣りになったのだろうと諦めてその場を去った。
執拗に釣りまくる師匠 →
翌日は更に釣果が落ちてさっぱりだったと聞いたが、月曜日は大爆釣したらしく知り合いが2人で35本も釣ったと言うから、今シーズンは常に間が悪いのである。
それでも、最後にいつもの仲間と楽しく過ごすことができ、全員が複数本釣ったのでなんとか納得の釣行となったのである。
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